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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

創作の力

創造する力

今年も・・・

シナリオ・センター代表の小林です。ついに明日でシナリオ・センター2018年の授業は終わります。
この表参道シナリオ日記も、本日で今年は締めさせていただき、来春1月7日にお目にかかりたいと思っています。
今年1年、勝手気ままな放言にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。 

私は、この日記を2006年に始めることになった時、どんなことをお話ししようかと、できうる限り創作にお役に立てるような内容をと考えていました。
ですが、浅学のためにさほどお役にたてることも書けず、悶々としていた時に、ハタと気がついたのです。シナリオの技術的な部分は講師にお任せし、私が役に立てるとしたら、自分が見聞きしたことで面白いと思うことをお報せすることではないのかと。
そしてもうひとつ、「こんな風に思う奴もいるんだ」「こういう考えもあるんだ」と色々な見方、考え、想いがあることを知っていただくことが私の役割だと思いました。
どんな生物も、唯一無二の存在であり、1つとして同じものはありません。蟻んこ1匹、人間ひとり、すべて違います。
違いがあることは当たり前。だからこそ面白い。
みんな同じだったら面白くもないし、むしろ怖い。だったら何億人も生きている意味がない、一人だけ生きていればいいですもの。(笑)
それぞれが違って当たり前、その違いが人間関係を面白くするのです。
人が2人以上いれば、そこには必ず葛藤があり、対立があるからドラマになるのです。
自分と違った想いや考えを持つ者を排除しようとする排他的な考え方からは真の創作は生まれません。
偏った考えや想いだけで表現したものは、人を思いやる想像力が欠如しているからです。 

大学のキャリアカウンセリングをされている先生から、今の若者は表情を出さないようにしているというびっくりするようなお話をお聴きしました。
表情を出すと突っ込まれていじめに合うからだそうです。みんなと常に同じでいなくてはいけないのだそうです。
なんて悲しい世の中なのでしょう。
しかも、昔なら転校したり、卒業したらそこで終わったいじめが、SNSの普及とともにどこまでも続くのだそうです。
なので、若者たちは注意深く生きているのだとか・・・。ウソ~。
こうしてしまったことは、大人の責任ですね。
来年も、小学校から大学まで若い方々にシナリオをお教えしながら、「みんな違ってみんないい」金子みすずの詩のように、人を差別することなく、皆違うことが当たり前で、だからこそ生きていて面白いのだということを若者たちにちゃんと伝えていきたいと思います。
創作は、そのためにあると言っても過言ではありません。
様々なものを見聞きし、多くの人と知り合い、模索しながら、想像力を広げて発信していきたいものです。 想像力とは「他人を想う心」。瀬戸口寂聴さんの言葉です。

ご愛読ありがとうございました。
2019年が佳い年になりますように。 1月7日にお会いしましょう。

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