プロデューサーの力
シナリオ・センター代表の小林です。花曇りというのでしょうか、今日はちょっと曇り空。
朝、広尾から恵比寿へ行く間に桜並木を発見。今までこちらを通ったことがなかったので、新たな発見がちょっと嬉しくて。一日良い気分。
他人が知っていることでも自分が知らないことの方が圧倒的に多いわけで、好奇心満載にアンテナを張り巡らせても張り巡らせても、知らないままで死んでしまうのだと思うと、残り僅かな寿命にちょっと焦ります。頑張らなくっちゃ!
私が子供の頃から存じ上げている制作会社のプロデューサーの方がいらっしゃいます。新井一が東京映画の企画兼テレビ部長の時代に部下だった方です。
そのときにプロデューサーのイロハを新井からしっかりと教わったそうです。
原作として使わせていただくために、プロデューサーは小説家のところへ、お願いにお伺いするのですが、井伏鱒二さんはじめ多くの小説家の方々から「新井さんなら」と安心して原作を渡してくださったそうです。小説家の方々に信頼を寄せていただけなければできないことです。
きちんと原作を読み込み、原作のみならずその作家の作品を熟知していて、どのように映像化したいのかを相手にイメージしていただきやすいように、原作の持ち味を壊さない企画として話せたからだそうです。
だからこそ、映像化したときに小説家の方が納得できるものを作れたのです。
その場しのぎではない深い教養と知識を常に持って、新しいものを探し続ける力がないとできないことです。
彼は、そんな新井の仕事のやり方を踏襲していて、80歳近くなられた今も現役でお仕事されながらアンテナを全開していらっしゃいます。
そして、シナリオ・センター出身ライターの動向をいつも見守ってくださっています。
今日は「創作テレビドラマ大賞」受賞作、3月29日放送のシナリオ・センターの石原理恵子さんの作品「週休4日でお願いします」の記事とドラマ化した漫画、今人気の漫画、これからこれぞと思う漫画の資料をたくさん送ってくださいました。
作り出すということは、いつでも創作する体制でいる、私たちでいえばシナリオ脳をフルスロットしていないとできないことです。
「?」「なに?」と感じたら、ミソ帳に残しておきましょう。案外そんなところがきっかけになったりするのです。
引き出しをどれだけたくさん作れるかで創作者の力量が問われます。
お誕生日
今日はスタッフのえりちゃんのお誕生日会。明るくて健気な彼女にぴったりの5種の柑橘類のフルーツケーキでした。
見た目も食べ応えも爽やかなケーキで、スタッフ一同でわいわい言いながらいただきました。
誕生会を行うごとに思うのは、月日の流れのはやいこと。平成生まれも、もう昔になるのですよね、5月には。
誕生日はキャラクターの大きな要素にもなります。
何かの行事があるごとに、自分ならどうする、あの人ならどうする、どうしていると想像したり、観察してみると、色々なキャラクター像を作り上げることができます。
行事というのは、日常ではないので、日常以外のところで見せる人間性は、キャラクターの2面性を造形しやすいと思います。
ふだんから、ことあるごとにシナリオ脳を全開にしておくと、お酒の席であれ、打ち合わせの席であれ、友達と家族と過ごしていても、そこにはネタが潜んでいます。
不思議なことに、あることを考えたり、想像したりしていると、そこに必要なものとか欲しかったものだとかが向こうから自然にやってきます。
「引き寄せの法則」というのが一時評判になりましたが、引き寄せる力というのは、想像力なのだろうと思うのです。
色々なものを引き寄せて、引き出しを山のように創り上げましょう。