menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

4月の朝

劇画原作者養成講座で教材にしてくださった子連れ狼のシナリオ(小池一夫作)

シナリオ・センター代表の小林です。爽やかな初夏のような日差しに、ついつい表参道をブラブラ徘徊したくなってしまいます。
銀行へ行きながら、ショーウインドーを見ていると、もうすっかり夏模様。
私の横の席にいるライターズバンク担当の竹村は、冬でも半袖、ほとんどウール物は着ることのない暑がりで、寒がりの私が震えている横で、冬でも扇子をパタパタ仰いでいるような人です。
暑い暑いと騒いでいるけれど真夏になったらどうするのでしょう。オリンピック選手だったら、真夏の東京では絶対記録を更新できないタイプです。(笑)
東京オリンピックのマラソンは、午前6時スタートとか聞きましたが、選手の方々は大変ですね。
夜中に起きて準備して、朝一で走る・・・今からそういう朝型に合わせたトレーニングもしていらっしゃるのでしょうか。朝型選手が強そうです。
典型的な夜型の私は、就寝3時、起床8時。どう転んでも6時なんて走れません。6時じゃなくても走れないけれど・・・(笑)
早起きは三文の得(徳)といいますから、早起きのほうが絶対いいのでしょうけれど、物書きはどちらかというと夜型が多いようです。
中には、あえてサラリーマンのように、朝起きて9時から5時まで執筆と決めていらっしゃる方も、それぞれ効率の良い執筆時間を確保されていらっしゃるのでしょう。皆さんはいかがですか。
健筆と言えば、柚木麻子さんの「マジカルグランマ」、原田ひ香さんの「おっぱいマンション改修争議」と相次いで新刊がでました。お二人ともすごい! ただいま読ませていただいているので、来週にはご紹介させていただきたいと思います。

小池一夫さんご逝去

「子連れ狼」「首切り朝」「修羅雪姫」「クライングフリーマン」などヒット作を数々書かれていらした漫画原作者の小池一夫さんが亡くなられました。
実は、シナリオ・センターも小池さんとは1975年からの長いお付き合いなのです。
 漫画原作を知りたいと小池さんに75年の夏に「劇画原作者養成講座」をお願いしました。
まさに、初歩の初歩漫画原作の原稿用紙への書き方から教えてくださり、作画家の神田たけ志さんや「少年サンダー」「ビッグコミックオリジナル」「少年キング」の当時の編集長という錚々たる方々も連れてきて、次のステップまで用意してくださいました。
そして、この講座の修了者の中から研究生として小池さんのプロダクションでより研鑽させていただいたりしました。
余談ですが、その当時小池さんと一緒に指導をしてくださったのは、小池さんのお弟子さんであられた、今小栗旬さんなど擁しているプロダクショントライストーンの社長でプロデューサーの山本又一郎さんです。
この講座をされてから新人の育成を考えられた小池さんは、その後「劇画村塾」を作られ、高橋留美子さんなどの売れっ子漫画家を育てられました。
3,4年前でしたか、フラっとシナリオ・センターへお顔出しくださり、昔話に花を咲かせました。
その時におっしゃってくださった言葉は今でも忘れられません。
「シナリオ・センターは、いつまでも誠実であることを忘れてはいけないよ。それが一番大事だ」と。
最近はお会いしていなかったのですが、ツイッターなどを拝見していると、心に刺さる名言をいっぱい書かれていらっしゃいました。
「自分の短所ばかりを気に病むな。まずは、自分の長所を伸ばすのだ。
そうすると、自分にも自信がついてきて、強い心で短所と向き合える。順番を間違えてはいけない。
先に長所、その後短所、単純だけど、大事に生きるコツ。」
シナリオ・センターの「ほめて育てよ」に通じるものを感じて書きとっておいたのですが、人生の先達としての深いお言葉を胸に刻んでおきたいと思います。

図らずも「ルパン三世」のモンキーパンチさんも亡くなられ、昭和の漫画界を牽引されていたおふたりの訃報はとても寂しく一時代の終わりを感じてしまいます。
心からご冥福をお祈りいたします。
また、新井とおしゃべりするお相手が増えました。天国ばかりにぎわって、下界は寂しくなるばかりです。
合掌。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ