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スタッフが行く、表参道スポット
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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

14歳だって70歳だってその気があれば 脚本家になれる /
浅川徳義さんに聞く

「まだ14歳なんですが、シナリオを始めるには早いですか?」
「もう70歳なんですが、シナリオを始めるには遅いですか?」

こういった年齢に関するお問い合わせをよくいただきます。
「自分だけ浮いちゃうのでは…」とちょっと気になりますよね。

でも、2012年・64歳のときにシナリオ・センターの通信講座基礎科に入った浅川徳義さん(現在:横浜作家集団所属)は、【覗いてみないと“中身”は分からない。「子どもだから」「もう高齢者だから」という概念は捨てて、年齢を取っ払ってください!】と仰います。

浅川さんは、基礎科に入った翌年2013年に、『問わず語り』という作品でNHK中四国ラジオドラマ脚本コンクールに入選。2014年にラジオドラマ化され、NHK-FMシアターで放送されました。

その後も、2016年の「太宰への伝言」ショートムービー用のシナリオ募集で、『斜陽のこころ』が優秀作品3作のうちの1作に選出。自身で監督助手も務め、太宰治記念館 「斜陽館」で2018年に公開、年末まで1年間のロングラン上映となりました。

2018年には「NHK銀の雫文芸賞2018」で『最後の最期の一人になるために』が最優秀賞を受賞。同年、ラジオドラマ化され、NHK-FMシアターで『最後の一人になるために』として放送されました。

浅川さんは、現在も様々なジャンルのコンクールに挑戦されています。

また、ボランティアで「自分史づくり」という講座も実施。この講座は、会社員時代に担当されていた研修(新人研修・リーダー研修・管理職研修)のノウハウと、シナリオ・センターで学んだシナリオの技術を合わせたもので、参加者に“自分の棚卸し”をしてもらうんだとか。

こうやって、年齢を気にせずにやってみると、浅川さんのようにこれまでの経験とミックスした活動を始めることができたり、これまで考えもしなかったような新たな“道”が見えてくるのではないでしょうか?

『月刊シナリオ教室(2019年7月号/6月末発行)』の隔月連載企画「先輩のオ・シ・ゴ・ト」では、なぜそこまで自主的・精力的に活動できるのか、その源を浅川さんにお聞きしています。「浅川さん、すごく楽しそうだな。自分もがんばろう!」と刺激になりますのでぜひご覧ください。

そして、こちらのブログでは、浅川さんが自主的・精力的にやられている“こと”をご紹介。浅川さんの“朝から晩までシナリオ中心”なある日のスケジュール。こちらも、「創作をしたい!」と思っているかたは特に、大きな刺激になりますよ。

浅川徳義さんのある日のスケジュール

〇浅川さん:起きたら軽くストレッチをして朝食。 11時くらいからパソコンに向かいます。

まずは、「シナリオ・センター代表・小林幸恵の表参道シナリオ日記」を読んで刺激を受けます。
「あ、このかたがこんな新刊を出されたんだ」「受賞されたんだ」「代表ならではのエスプリに富んだ世相点描だな」とか。その他、シナリオ・センター公式サイトには有益で様々な情報が数多く出ているので、面白そうな記事を読みます。

それが終わったら『公募ガイド』などで、公募コンクールのスケジュールを確認します。
公募コンクールのスケジュール表をエクセルで作ってあるので、先行き3ヵ月間の応募スケジュールを立てちゃうんですよ。

特に、映画やテレビ・ラジオドラマの脚本/戯曲/子供向けの童話・児童文学/エッセイ、これらのジャンルは書けそうなものがあったらすぐに列挙して、応募の締切日を表に入力します。「これに応募する!」って決めちゃう。自分で決めた以上は、実行のみ!

で、応募すると決めたコンクール用の原稿を書いていきます。3本以上の応募予定月は、まるで流行作家みたいな気分に浸れます。

たとえ書けなくても、午前の1時間と午後の2時間は何があっても絶対にパソコンに向かうと決めているんです。

いまは、子供向けの戯曲・ネットの小説・短編小説の3つを並行して書いています。例えばお昼まで、3本のうちの1本を規定枚数に行きつくまでとにかく書いて、その加筆・直しの作業。それから15~18時ごろまで、残りの2本を書いて、加筆・直しの作業をします。

直して直して直す

〇浅川さん:コンクールに出すと決めたら途中で投げ出さないでとにかく書き終えること。シナリオづくりにも自己責任は絶対条件です。

そして、直して直して直しまくって直すこと。これは公募対策コンクール講座で浅田直亮講師が仰っていた強烈なアドバイスで、今でも固く守っています。

直しの作業は、郵便局に持っていく直前まで続けます。封筒に入れても、すぐ封はしません。直して直して直しても、出した後に思いつくことがあって、そのときも即、直します。

直した原稿は「投稿後修復」というフォルダを作ってあるので、そこに保存します。コンクールに落ちた原稿も捨てない。全部保存してあって、思いついたら直します。

僕は「葬る」って言葉がどうも…。かわいそうですよ。自分の分身ですから。それに、書き直すとやっぱりよくなっていくんですよね。残念ながら最終的に“成仏”していただく作品もありますけど…。

時間があれば直しの作業をするし、こんな風にほとんど毎日毎晩ずっとシナリオのこと考えてますね。夜寝てからも、深夜にパッと目が覚めてセリフが出てくることがあります。

その日に書いたものは必ず印刷して、3作品全て枕元に置いて、それを読んでから寝るんですよ。自分なりに添削をして、「これおかしいよな」とか「このセリフもっと面白くならないかな」とか思いながら。これをやって寝ると、啓示のようにひらめくときがあるんですよ。

年齢なんて忘れてくださいよ

〇浅川さん:昔から小説を書くのが好きだったんですが、50代のときにふと、自分が書くものはセリフが面白いんじゃないかなと思いました。もし自分にセリフ力というのがあるとしたら、それを伸ばしてみたいな、と。それで、シナリオという世界がある、と思って。

でも自己流でシナリオを書いて、コンクールに出したけど箸にも棒にも…で。
そんなとき手に取ったのがシナリオ・センター創設者・新井一先生の『シナリオの基礎技術』。これは今でも座右の宝物です。

柱やト書きとか決まり事が分かったら、自分が書くものが急にシナリオらしくなってきたんです。それでちゃんと勉強してみようと思ってシナリオ・センターに。実は引きこもり状態だったので、通信講座から始めました。

もし年齢のことが気になってシナリオ・センターに入ることを悩んでいるとしたら、とにかく来てみてください。

10代から80代のかたまでいらっしゃることが分かれば安心できると思いますよ。忖度や排除などという扱いは無縁の居場所ですから、入ったら年齢なんて忘れて、ライター見習いとして、表参道界隈を堂々と闊歩してくださいね。

シナリオ・センターの名前を知って「何?」って気になったことが、1つのキッカケだと思うんですよ。
何か「書いてみたい!」と思うことがあるんじゃないかな。そうじゃなかったら関心湧かないだろうし。
だから、ぜひそのキッカケを逃がさず・葬らずに、生かしてください。

引きこもり状態だった浅川さんが通信講座をキッカケにどのように変化していったのか、についても『月刊シナリオ教室』(2019年7月号)に掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

※これまで取材させていただいた“先輩”の様々なお仕事は、こちらの「脚本技術を活かした仕事とは/インタビュー記事一覧」からご覧ください。 

“だれでも最初は基礎講座から”~基礎講座コースについて~

シナリオ・センターの基礎講座では、魅力的なドラマを作るための技術を学べます。

映像シナリオの技術は、テレビドラマや映画だけでなく小説など、人間を描くすべての「創作」に応用することができます。

まずはこちらの基礎講座で、書くための“土台”を作りましょう。

■シナリオ作家養成講座(6ヶ月) >>詳細はこちら

■シナリオ8週間講座(2ヶ月) >>詳細はこちら

■シナリオ通信講座 基礎科(6ヶ月) >>詳細はこちら

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