応援
シナリオ・センター代表の小林です。ようやく台風15号の被災地は、激甚災害が認められたようでよかったとは思いますが、なかなか認定しない態度と言い、赤い縞々シャツで浮かれているようにみえるお上たちの姿を見ると、被災地の方々はどんな気持ちでいらっしゃるのだろうと胸が痛みます。
もちろん、アジア、日本で初めての開催ですから、一般の人々が楽しむのも、浮かれるのも全然問題はありません。ラグビーはゲーム展開が早く、アグレッシブで目が離せず、詳しいルールがわからなくても思わず応援したくなります。
でも、上に立つ人はそれではいけないのだと思うのです。
「本当は一緒に応援して盛り上げたいのですけれど、なによりもまず被災地の方々が安心して暮らせるようにしなければいけないので、ご一緒に応援できませんが、一般の皆さんは楽しんで、応援してください。
私たちは被災者の方々が一刻も早く皆さんと同じような笑顔になっていただけるよう、迅速に全力を尽くして復興の応援にあたります。」というのが上に立つ人の意識だと思うのですが・・・。
早く、何とかしてあげてください。
シナリオ・センターでは、被災地の通信生の方々は、この状況でシナリオを描くのは難しいと思いますので、できる状況になるまでお休みいただき、いつでも再開していただけるよう対応させていただきます。
災害のみならず理不尽なことばかりで、おつらいことと思います。そんなストレスを創作することで少しは軽減できるかもしれません。
早く心休める状況になられることを心からお祈りしています。
垣根を超える
「ライアー&木笛コンサート」にお伺いしました。
出身ライターの宮沢あけみさんが、音楽療法士となられて、ライアーという楽器を使って、病院、障害者施設、子育て施設で音楽療法、音遊びの講座、ライアーレッスンなど演奏活動を行っていらっしゃり、今回、多くの方にライアーの音色を知ってもらいたいとコンサートを開きました。
宮沢さんは、横浜緑区のパン屋さんで働いている障害者の方々のドキュメンタリー映画「ぶかぶか」を監督をされたり、障害者の方々や子育て中のお母さんたちへの支援へ熱い想いをお持ちの方です。
音楽療法に使われるというライアーという楽器の音色は、本当に感動しました。
心を癒されるという表現は嘘っぽい気がしてあまり好きではありせんが、この音色はまさに癒しそのものでした。
ライアーは鍵盤のないピアノみたいなもので、竪琴の形をしていて、右手でピアノの白鍵の部分を、黒鍵の部分を左手で引きます。
見たことも聴いたこともない楽器なので、ぜひともお聴きしてみたいと思ってお伺いしたのですが、私の想像をこえる素晴らしさでした。
宮沢さんに音楽療法をうけているという海人君という、はしかが原因で全身麻痺になり全く動けない男の子が出演されたのですが、宮沢さんが演奏をちょっとミスした時に、目で「大丈夫、大丈夫だよ」と励まされていらして、健常者と障害者の垣根というのはこうして超えるのだと感動してしまいました。
お母様が「可哀そうだと思わないでほしい」とおっしゃった意味が本当によくわかりました。
誰もが100%ではないのですから、お互いに線引きをせずに共に生きられる世界であれば幸せだと思うのです。
ライアーだけでなく、言葉や音楽を身体で表現するオイリュトミーという身体芸術も体験させていただき、表現する方法というのはいろいろあることを教えていただいたコンサートでした。
どんな表現方法を使うかはそれぞれですが、誰もが、それぞれの想いを表現していくことの大切さを実感しています。