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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

やさしい気持ち

ゆずのどうぶつカルテ(青い鳥文庫)

保護犬

シナリオ・センター代表の小林です。自分が犬好きなせいか、天皇・皇后両陛下が保護犬の施設にいらしたニュースに、久しぶりに安らかな気持ちになれました。
なんせ、最近はニュースのたびに腹立たしいことが多く、嘘つきばかりみているせいか、いらいらすることばかりでした。
皇居で飼われているユリちゃんも保護犬だったそうで、一緒に命のお勉強をしていた子供たちに愛犬の写真をおみせになったとか。
災害にあわれた方々へのお気遣いとか、人にも動物にも優しいお気持ち、命を大切に思ってくださっている両陛下に、上に立たれるということはかくあるべきというお手本を見せていただいた気がします。
上に立つ方々、少しは見習らわれたらいかがでしょう。
そういえば、W杯でも秋篠宮殿下ご夫妻の横でばかはしゃぎしていた縞々ルックの三人組がいましたっけ。はぁ~。

ゆずのどうぶつカルテ

作家集団の辻みゆきさんの小説第2弾が出ました。
「ゆずのどうぶつカルテ②」(講談社・青い鳥文庫刊)
「動物を飼う大切さを実感しました」「本をよんだらもっと犬好きになりました」と熱い感想が続々送られ、第2弾が。

母親の入院をきっかけに叔父さんの「わんニャンどうぶつ病院」で暮らすことになった森野柚。ゆずちゃんの動物たちの交流を描いています。第2弾のお話は、盲導犬、仮病犬、学校のうさぎ、捨て猫のお話です。

盲導犬のルークと知り合ったゆずちゃん。
目の不自由なひなこさんがルークの様子がおかしいと飛び込んできます。
診察してみるとルークのお腹は大やけど、タバコの火をつけられていたのです。
見えない飼い主、仕事中はなにをされても声も出さずに我慢する盲導犬に悪さをする人がいるのです。
自分がわからないせいでルークを苦しませてしまったと嘆くひなこさん、そこに居合わせたゆずの同級生でルークのパピーウオーカーだった城戸君は、ルークのやけどを見て自分が飼った方が幸せだと言い出します。
二人の愛情を感じながら、ルークは、ひなこさんを選びます。
「犬は人間のパートナーとしてずーっとやってきたから・・・必要とされることが喜びなんだよ」と諭す叔父さんの言葉に、城戸君は寂しいながら納得します。
ひなこさんは「人が大好き、仕事も大好き、スキンシップも大好き・・・ルークがそういう子なのは愛情いっぱいに育ててくれた人がいたから。だから・・・。」
ルークは、もう城戸君に甘えていた子犬ではなく、盲導犬としてひなこさんとともに城戸君の横を通りすぎて帰っていくのでした。
盲導犬という仕事、盲導犬の気持ち、盲導犬への付き合い方がやさしく描かれています。

盲導犬にタバコの火を押し付けたり、けったり、なぐったりする人が本当にいるのだそうです。
どういう気持ちでそんなことをやるのでしょうね。
盲導犬は目の不自由な方の目です。そういう理解をきちっとしていただきたいものです。

辻さんのこの本は、子供向けですが、優しく心楽しいお話の中に動物への接し方や動物を通して人としてのありかたを、さりげなくなにげなく描いています。
道徳的ではなく、動物を人を愛すること、動物と人間が支えあっていく様々なエエピソードが多くの子供たちに熱い感動を呼ぶのだと思います。
大人にも読んでいただきたい本です。

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