50周年のYouTube「新井一かく語りき」
シナリオ・センター代表の小林です。あっというまに、今年も10日経ってしまいました。
何しろ今年は、創立50周年のイベントが目白押しであれもこれもしなければならないことがあり、とはいえルーティンは変わらないわけですから倍速でやらなければならず・・・時間の経つ速さを感じるにつけ、心配を通り越して恐怖心まで抱き始めています。
でもでも、半世紀やってきたことを皆さんにお見せしたいですから、色々いろいろ仕掛けていきますよ。なけなしの頭と食べることだけで保っている体力を使って頑張ります。はい!
50周年記念第一弾として、昨日からYouTube「新井一かく語りき」が始まりました。
月2回、新井一が創作術を伝授していきます。
もう見てくださった方も多いかと思いますが、第一回目は「登場人物の作り方にはコツがある!キャラクターを引き出す技術」
ドラマはストーリーで動くのでも面白くなるものでもありません。すべてはキャラクター次第なのです。
さて、ではどうしたらということをYouTubeで新井一が語ります。
シナリオ・センターが50年もシナリオ教育に従事し続けることができたのは、新井が「基礎技術」を遺してくれたからなのです。
「基本の技術」は決して古くならない。AIになろうとも必要なものです。
皆さんの感性を生かすためにあるのが「基礎技術」です。
50周年の今年は、「基礎技術」の徹底を普段の授業でもイベントでも図っていきますので、息の長いシナリオライター、小説家をめざして頑張ってください。
今年初の講座、138期シナリオ作家養成講座が1月30日(木)開講、無料説明会が1月19日(日)13:30から90分で行います。ふるってご参加ください。
引き出しづくり
これは、シナリオ・センターのイベントではありませんが、広い視野を持つために、是非とも足を運んでみてほしいものを2つご紹介します。
「京ことば 源氏物語 39帖 夕霧」田村啓子さん主宰の朗読会です。
1月26日(日)午後2時から、亀有藍ホール。お茶とお菓子付きで前売り2800円、当日3500円。要予約03-3603-0338 za-market@mbm.ocn.ne.jp
語り部の山下智子さんが京言葉で源氏物語を読み聞かせます。
「源氏物語には、目に見えるもの、見得ないもの、その感触や間合いに、触れずして触れ、香を聞くように五感を以って感覚を巡らせ、実感してきた当時の人々の息遣いが、生き生きと感じられます」と語り部の山下智子さん。
だからこそ多くの作家が源氏物語をご自分流に翻訳されているのでしょう。
与謝野晶子、谷崎潤一郎から円地文子、瀬戸内寂聴、田辺聖子、橋本治、まだ途中ですが角田光代さんなど錚々たる方々が訳されています。
一度お手に取ってみるのもいいですね。読みやすいのは、田辺聖子さん、瀬戸内寂聴さんの訳でしょうか。
「桃尻娘」の橋本治さんは、敬語で書かれ主語のない「源氏物語」をあえて敬語など使わず、「私」という主語を多用して、面白いですが、ここは意見の分かれるところです。現在、角田光代さんも書かれていらっしゃるそうです。
もっと気軽に源氏物をというのであれば、私も娘も大ファンの大和和紀さんの漫画「あさきゆめみし」がお勧めです。
それほどまでに書き手を魅了する「源氏物語」、朗読に使うのは生粋の京女・国文学者中井和子さんの訳を朗読します。
雅な京言葉をお楽しみください。
年末においでいただいた周防正行監督。寄席たいゆう亭「映画ヲ語ルの巻」に出演され、カツベンの魅力を、活動写真弁士坂本頼光さん等と語ります。
2月1日(土)昼の部13:30、夜の部18:00開演 紀伊国屋ホール
前売り3300円・当日3500円 チケットぴあPコード499-119
玉川太福さん、玉川奈々福さんの浪曲、ナオユキさんの漫談とともに、カツベンをお楽しみいただくものです。
映画「カツベン」をご覧になられたでしょうか。
無声映画の魅力は、活動映画弁士の腕にかかっています。弁士の第一人者、映画「カツベン!」でも教授されている坂本頼光さんの語りをお楽しみください。
なにかきっかけがあると、そこからどんどんつながっていきます。
「寄席たいゆう亭」で周防監督の話とカツベンを聞きたいなあと思った方も、漫談や浪曲の面白さにめざめるかもしれません。
今まで知らなかった世界を知ることは、ご自分の創作の糧になります。
創作には無駄だと思われることが、案外生きたりするものです。というか、なに一つ無駄なものはないということです。
今年は大いにアンテナを張って、大いに食指をのばして、創作の引き出しをタップリ増やしましょう。