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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

「映像脚本だけでなく ラジオドラマ も書きたい」というかた必読/
脚本家 新井まさみさん

【このイラストは娘が幼稚園の頃に描いてくれたものです】(新井さん)

映像脚本だけでなく ラジオドラマ も書きたいかた必読

昨年2019年、NHK FMの青春アドベンチャーで放送されたラジオドラマ『あずかりやさん』。

原作はシナリオ・センター出身の脚本家・小説家である大山淳子さんの同名小説シリーズで、脚色を担当されたのは同じくシナリオ・センター出身の脚本家 新井まさみさん(通信作家集団)。

シナリオ・センターの“先輩と後輩”が“原作者と脚本家”ということを記念しまして、『月刊シナリオ教室』(2020年3月号/2月末発行) では大山さんと新井さんの対談の模様を掲載。

この取材でご来社いただいた際に、ブログ用にもコメントをいただきました。こちらのブログでは、新井さんに脚本家としてのアレコレをお聞きしました。

新井さんは、第43回創作ラジオドラマ大賞で佳作を、第36回BKラジオドラマ脚本賞で最優秀賞を、第10回WOWOWシナリオ大賞で優秀賞を受賞。

脚本を手掛けた主な作品としては、ラジオドラマではNHK FMのFMシアターで放送された『ふたりの娘』(平成28年度文化庁芸術祭優秀賞受賞)『エンディング・カット~私たちが選んだ最後の家族の時間~』(第56回ギャラクシー賞奨励賞、令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞 ラジオ部門 大賞受賞) 『トコマとよっちゃん』『サイドシート・ララバイ』『一時帰宅』。NHK FMの青春アドベンチャーで放送された『あなたに似た自画像(第1話)』『ロロ・ジョングランの歌声』『あずかりやさん』。

テレビドラマでは連続テレビドラマ『ゼブラ』(CBC)、ゲームシナリオでは『ダーリンは芸能人』シリーズ等。

いま、映像脚本だけでなくラジオドラマの脚本も書けるようにシナリオ・センターで勉強中のかた、是非新井さんのコメントを参考にしてみてください。

「セリフを書く時は登場人物の心の有りように一番寄り添ったものを」

――シナリオ・センターの“先輩”である大山淳子さん原作『あずかりやさん』のラジオドラマ脚色を担当されて、特に気を付けたことや心掛けたことはありましたか?

〇新井さん:尊敬する大山さんの作品の脚色をさせていただけることになり、素直に嬉しかったです。原作の世界観を壊さないように、かつ音声だけで伝わる表現として構成することに心を砕く作業でしたが、それがとても楽しかったです。

また、連続ドラマなので最終回まで聴いていただけるよう、ひっぱりや盛り上がり配分も意識しました。1話15分と短いのですが、原作を出来る限り効果的に組み立てたつもりです。

準備稿を読まれた大山さんから「立体的に描く試みがされていて、とても挑戦的なシナリオだと思いました。この試みをリスペクトします」というお言葉をいただいた時は、ただただ胸熱でした。

――昨年2019年放送されたラジオドラマ『エンディング・カット』は令和元年度文化庁芸術祭大賞ラジオ部門で大賞を、第56回ギャラクシー賞では奨励賞を受賞されるなど、高く評価され話題になりました。オリジナル作品を書く上で、いつも大切にされていることはありますか?

〇新井さん:脚色の場合、尺の都合で泣く泣く原作のエピソードを変更、ということがありますが、オリジナルでは最初から尺に合わせた最高の構成を目指せます。

また、オリジナル、脚色に関わらず、セリフを書く時は登場人物の心の有りように一番寄り添ったものでなければいけないと、いつも言葉を探すのに必死です。台本を読んだ役者さんが、「この役について、わからないと思うところがひとつもなかった」と、納得して演じてもらえるのが理想です。

――ラジオドラマだけでなく、昨年CBCテレビで『ゼブラ』が放送されるなど、テレビドラマでもご活躍中の新井さん。シナリオ・センターの生徒さんの中には、映像脚本もラジオドラマ脚本もどちらも書ける脚本家を目指しているかたが沢山いらっしゃいます。そのかたにむけてメッセージやアドバイスをお願いいたします。

〇新井さん:シナリオ・センターの生徒さんのほとんどが映像脚本の勉強から始められ、ラジオはなんだか難しいな、と感じられると思います。私もそうでした。

けれど、素敵なラジオドラマ脚本を読んでみると変わると思います。すぐに手に入るものだと木皿泉さんの『ぱくりぱくられし』(紀伊国屋書店出版部/2019年8月発行)という本の中で『け・へら・へら』というNHK名古屋ラジオドラマ大賞受賞作(妻鹿年季子さん作)を読むことができます。

のちの木皿泉さんの脚本なので当たり前なのですが、これがとんでもなく素晴らしいんです!「こんなテレビドラマを書きたい!」という気持ちと同じく「こんなラジオドラマを書きたい!」という気持ちを自分の中に見つけてみてください。

――最後に、2020年の抱負がございましたら教えてください。

〇新井さん:まだまだ修業中の身です。あきらめず書き続けるのみです。

※今回ご来社いただいた大山淳子さんの記事「小説を書きたいけど書けない ときは――/脚本家・小説家 大山淳子さん」も併せてご覧ください。

※シナリオ・センター出身の脚本家・小説家・映画監督の方々のコメントを掲載『脚本家・小説家コメント記事一覧/脚本や小説を書くとは』はこちらからご覧ください。

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