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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

春の楽しみ

志の輔落語パンフレット

本当だったら

シナリオ・センター代表の小林です。今日はバレンタイン。センターでもチョコレートが飛び交っていて、なんとなく嬉しくウキウキするはずなのに、世の中がわさわさしているので、ちっとも嬉しい気分にも春めいた気分にもならないし、むしろ気持ちが落ち着きません。
厚生大臣は、コロナウイルスはさほど蔓延しないようなかんじのことを言うけれど、本当に大丈夫なのでしょうか。世界中に注目されるくらいウイルス対策ができていないらしい日本政府の言うことは、すっかり信用できなくなっています。
「大丈夫」とかいうだけでなく大丈夫の根拠をきちんと示して説明してほしいものです。
オリンピックがあるから、安全になったように、終焉したように見せかけるなんてこと、まさかしないでしょうね。
福島のアンダーコントロールのようにいい加減なことをしたら、本当に日本は世界中の鼻つまみになってしまうのではないかと、想像してしまいます。
映画だったら面白くできそうだけれど、本当だったら怖すぎる。
想像しすぎでありますように。

 

創作の極意

こういう時は明るい話題がいいですね。
昨日、パルコ劇場のこけら落とし「志の輔落語」に行ってきました。
志の輔師匠が大好きなので必ず行きたいのですが、なかなかチケットが取れないので、あらゆるチケットセンターを通して頑張ります。
今回はラッキーなことに当たり、しかも6列目のほぼ中央、「やったね!」でした。
いつもは二席なのですが、こけら落としサービスとのことで仲入り入れて、古典もと三席聴かせていただきました。
しかもいつもより安い上に、ご縁があるようにと、ピカピカの5円玉の入った大入り袋もいただき、キャッシュバック付きと師匠のコメント。(笑)

こけら落としの一席は、「ぞろぞろ」(違っていたらごめんなさい、タイトル確認してこなかった)っていうタイトルだと思うのですが、神様のご利益のお話。
こけら落としにふさわしい神様の話なのですが、このアイデアが素晴らしい。
出身ライターの佐野誠さんは、志の輔師匠の新作づくりのお手伝いをされています。
この新作もお手伝いされたものだと思います。
志の輔師匠とお話を練ると、面白くするための追及の深さになかなか太刀打ちできなくて、苦心惨憺されるのだそうですが、創作づくりの緊張感とともにとても勉強になるそうです。
私は、プログラムを拝見して、そこに「ブレーン 佐野誠」明記されていて、とっても嬉しくなりました。

落語もひとつのシナリオです。しかも登場人物のキャラ立ちは圧倒的ですので、落語をお聴きになったことのない方は是非ともお聴きください。
もう一つの新作落語は「メルシーひな祭り」、これは何年か前に中井貴一さん主演で舞台になっていて、この舞台も落語に負けず面白かったですが、久々に志の輔師匠の口演はさすがでした。
フランス特使の夫人と5歳の娘が、美しいひな人形を見たいと人形作りの名人がいるさびれた商店街へやってきて、商店街は大喜びするのですが、ところがその人形は頭のみだったので・・・。
お話は何度も聞いているのに、大笑いしながら、ラスト、胸がきゅんと迫って涙ぐんでしまった私です。
志の輔師匠の落語は、古典を語る時もうまいだろではなくて、偉ぶらないし(結構いるんですよ)、観客をとことん楽しませようとするので、大好きなのです。

志の輔師匠の創作の仕方は知りませんが、新作落語を毎回お聞きするたびに思うのは、お客様の顔を想像して作られているような気がするのです。
佐野さんはもう脚本家として独り立ちされているのに、志の輔師匠についていらっしゃるのは、大事にしていらっしゃるのは、そこではないかと勝手に思ってしまいました。
きっと創作の極意、観客を想う心を、志の輔師匠から教えていただいているのだと思っています。

本当に楽しませていただきながら、エンタテイメントを知り尽くしている創作のツボ、勉強させていただきました。ああ、楽しかった!!

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