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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

「シナリオ、楽しい!」を増やしたい!『 シナリオ錬金術 2』発売

「『シナリオ書くの楽しい……』と思ってもらいたい」シナリオ・センター浅田講師

『 シナリオ錬金術 2』を読むと、何がいいの?

シナリオ・センターの新井です。

シナリオ・センターでもっともインチキくさい浅田講師。けれど、生徒さんがどうしたらうまくシナリオを書けるようになるかについては、インチキ抜きで考えてくれている講師の一人の浅田さん。

そんな浅田さんが、シナリオ教室シリーズ『 シナリオ錬金術 』の第2弾、その名も『シナリオ錬金術 2』という何のひねりもないタイトルだけど、「面白い!」を生み出す即効テクニックを惜しげもなく伝えてくれている書籍を出版されました!

ということで、『シナリオ錬金術 2』を読むと、どんないいことが起こるのか、わたくし新井、聞いてきました!

 

▼質問に答えつつ、写真を撮られる浅田さん

『シナリオ錬金術 2』を読んだら、どんなるの?具体的なシーンをシナリオと絵にしてもらいました!

新井:『シナリオ錬金術 2』が出ましたね。今回のインタビューでは、「この本のここがいいんだよ」っていう宣伝っぽいのやめようかと思ってます。

浅田さん:え、宣伝してくれないの?

新井:うん。いや、宣伝というか「この本はここがいいですよ~」みたいなのを一つ一つ聞くの大変だし、それだと、結局本買って読んでください、みたいな感じになっちゃいそうで。

浅田さん:それ、ダメなの?

新井:うん。だって内容がいいのは、もうわかってることだし。それよりも、『シナリオ錬金術 2』を読むとどんないいことがあるかってことがわかった方がいいかなって。
浅田さんも、『シナリオ錬金術 2』を読んだ人がこうなってくれたらいいな、ってあるでしょ?

浅田さん:まぁ、そうね~

 

▼ページをめくりながら考える浅田さん

新井:なので、読んだ人がこうなったらいいなぁっていうイメージを、書いてほしいのです!シナリオとイラストで。

浅田さん:え?絵も描くの?

新井:そう。絵コンテとは違うけど、絵も書いてください。『シナリオ錬金術 2』は、こうすればシナリオが書けるようになるよ、っていう技術が詰まっている感じですか?

浅田さん:う~ん。書けるようになるよっていうよりも、「書くのが楽しくなるよ」の方が強いかなぁ。

新井:書けるようになる、とは違う?

浅田さん:うん。結果的に、書けるようになるんだけど、「楽しい」って重要だと思うんだよね。講座でもそうなんだけど、最初って書くのって楽しいわけじゃない。でも、段々と「楽しいけどさぁ~」って苦しくもなってくるわけじゃない。

 

▼「楽しさ」について語る浅田さん

新井:確かに。

浅田さん:やっぱり楽しいことやるのが上達の道だと思うわけですよ。楽しければ、書くし、書けばうまくなるし。そこに、「面白く書けた!」って実感すれば、もっと楽しくなる。

新井:タイトル横にある『「面白い」を生み出すテクニック』というのは、楽しく書くために必要だってことなんですね。

浅田さん:そう。シナリオって、面白く書けるようになっているっていう実感が難しいものだしね。だから、ゼミって大切なのよ。

新井:じゃあ、そんな人をイメージして書いてみてください。

 

「う~ん」と苦笑いしながら書き始める浅田さん。パソコンの前でシナリオが書けなくて、頭を抱える圭子が、『シナリオ錬金術 2』を手に取って……というシナリオ。「時間経過を入れたいよね」と、海の朝日のシーンを挿入。どうやら執筆に悩んでいた圭子は、筆が乗ってきている様子。

(ト書)ものすごい勢いでキーボードをたたく圭子

▼ラストのセリフを直す、浅田さん。どうして直したのか、気になるところ

新井:最後のセリフを書き直してましたけど、どう直したんですか?

浅田さん:最初は、「なるほど」にしたんだけど、「なるほど」ってわかったからいいわけじゃないなって思って。

新井:ほうほう。

浅田さん:で、「な~んだ、そうだったのか!アハハハハ!」って笑いながら、キーボードをたたき続けるにしたんです。

新井:「なるほど」から「な~んだ」って?

浅田さん:そう。こうすればよかったのか~っていうのがわかって、書くのが楽しくなっていく感じがするかなって。「なるほど」ってちょっとテンションが下がる感じがあるし。

新井:なるほど、なるほど。じゃあ、そんな圭子の様子をイラストにしてください。

浅田さん:絵かぁ~

 

結構、豪快に絵を描き始める浅田さん。出来上がったイラストに色も加えてもらいます。

▼色を加えると圭子のキャラが出てきたな……とつぶやく、浅田さん

自分でも先がわからないくらい、楽しんで書いちゃう

浅田さん:悩んでいた圭子が、『シナリオ錬金術 2』を手に取ってから、楽しくシナリオを書けるようになるってイメージにしました。楽しいことって、脳がこれはプラスなんだって、記憶するそうです。プロの現場に行った時も、楽しい記憶に紐づいていたら、つらいときもがんばれると思うし。

新井:浅田さんが考える、楽しさってどういうことですか?

浅田さん:やっぱりシナリオならではの楽しさってあると思うんだよね。ひとつは、映像て伝えるシナリオの楽しさ。あとは、シーンの組み合わせで伝えるシナリオの楽しさ。

例えば、カットバックだって、「このシーンとこのシーンを組み合わせるとこうなるのか」って思ったら発想が広がるじゃない?

新井:発想が広がる?

浅田さん:意外とみんな主人公ばかり追っちゃうんだけど、『会議室で苦戦している主人公』の次に『今にも天候が崩れそうな空』を入れたら、なんか起きそうだなって伝わると思う。でも、天候じゃなくて『コンビニで強盗しているやつ』が映ったらどうなるだろうって。

新井:あぁ~なんか、めっちゃ気になりますね!

浅田さん:そう。みんな話をまとめたがるんだけど、違うよ、って。広げられることを考えた方が、絶対に面白くなる。

 

▼カットバックについては、『見知らぬ乗客』を例に140ページで取り上げてます

広げるのって、怖くないですか?

新井:みなさん、広げるのって、怖いのかな?

浅田さん:私は、面白くするって、キャラクターだったり、先に進まず迷わせることだったり、それこそカットバックだったりいろいろあるけど、自分でもどうなるのかわからないくらいにしていいと思うんだよね。
ゼミでも、生徒さんの20枚シナリオを聴いてても、こうなるだろうなぁとだいたい他の生徒さんもわかっちゃう。それって、まとめようとしているから。シーンは、まとめるんじゃなくて、広げる方が面白いものができると思います。

新井:でも、自分でもわかんなくなっちゃうと……

浅田さん:そういうときこそ、キャラクターじゃないのかな。このキャラクターなら、どうするかを考えるっていう。

新井:それは今年50周年なので募集している『20枚シナリオコンクール 新井一賞』でも同じですか?

浅田さん:そうだと思います。今回『セリフは嘘つき』が課題だよね。あれ、結構難しいと思う。みんな、どんなのを書くのがその分楽しみでもあるけど。改めて、難しいんじゃないかと、こないだ、ふっと思ったんだよね。

新井:そっか~。でも、なんだかんだ、みなさんこちらの予想を上回る作品を書いてくれますからね。

浅田さん:そうだね。いつも、そうだね。

新井:それに難しいと思ったら、『シナリオ錬金術 2』を読めばいいんでしょ?

浅田さん:まぁそうだね!楽しみながらシナリオをかいてもらいたいね。

 

▼できあがりのシナリオとイラスト

面白いシナリオが書けるようになれば、シナリオを書くことが楽しくなるし、楽しくなれば、どんどん書くし、書けばうまくなるし、面白くなるし……と、素敵なループが続いていくのだな、と思いました。

「シナリオを書きたい!」と思っている人も、「もうひと伸びしたい!」と思っている人も、楽しみながらシナリオを書いていきましょう。そのお供に『シナリオ錬金術 2』、おススメです!そしてシナリオ・センターは、楽しみながらシナリオが書ける場として、皆さんをサポートしていけたらと思っています。

 

▼2020年5月開講の『139期シナリオ作家養成講座』は浅田さんが担当。楽しくシナリオを書けるような授業をしてくれますよ。
詳しくは シナリオ作家養成講座について

『シナリオ錬金術 2 「面白い!」を生み出す即効テクニック』浅田直亮

 『風と共に去りぬ』『北北西に進路を取れ』『第三の男』『七人の侍』『グランド・ホテル』『死刑台のエレベーター』『ゴジラ』『ローマの休日』 世界の古典的名画はワザの宝庫。

35本の「マエストロ映画」をお手本に、ストーリーを考えずに面白いシナリオを書く方法、教えます。お手本があるから、即実践できます。

お求めは、シナリオ・センター事務局またはAmazonにて、ご購入頂けます。
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