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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ひなまつり

お雛様 

耳の日

シナリオ・センター代表の小林です。雛祭りです。弥生の季節だというのに心が躍りません。
なので、敢えて、数年ぶりに娘のお雛様を倉庫から出してきて飾りました。
内裏雛だけですが、桃の花とお雛様を飾ったら、ちょっと気持ちが豊かになりました。
こういう不安な時こそ、大きく深呼吸できる、ホッとする場所や時間が必要ですね。

3月3日は耳の日でもあります。何気に耳の日情報を読んでいたら、片耳難聴は厄介だという話がありました。
片耳難聴というのは「聞こえるけれど聞こえない」状態なのだそうです。
私も片耳難聴なのでわかるのですが、音としては聞こえるのに、言語(言葉)として聞こえないのです。
実際に聞こえない、聞こえるというのは、身体の問題ですから自分で何とかできるわけではなく、医学や科学の力を借りるしかありません。
ですが、今、「聞こえるのに聞こえない」ふりをする人のなんと多いことかと思います。
きちんと専門家や他の立場の方の話を聞かなくてはいけないのに、まったく「聞こえない」ではなく「聞いていない」、困ったものです。
この難局を乗り越えるためには、衆知を集めて、実行していかなければ、日本は世界で一番ダメダメ国になっちゃいます。
多くの人々の声に耳を澄ませて、心地よい声だけ聞くのではなく、反対の声こそしっかりと聞くことができる、そんなトップを望みます。今日は耳の日です。

 

感情移入

出身ライターの加藤正人さんが奥様とお二人で積水ハウスのコマ―シャルに出ていらっしゃいます。ご夫婦がバーで飲んでおしゃべりして、あったかい家に帰るというCM。うらやましくなるほど、ものすごく素敵です。私もあんなご夫婦になりたい。
コマーシャルは短いドラマです。
コンセプトは、広告ですから、積水ハウスであれば、積水ハウスで家を建てたら、幸せに過ごせるのだなあと思わせるように魅力的に描くことですが、そこにドラマがあることで観ている人が感情移入できます。
感情移入ができないドラマは面白くありません。主人公に感情移入できればこそ、一緒にハラハラしたりドキドキしたり、泣いたり笑ったりできるのです。
感情移入ができるのはストーリーではありません。
ストーリーは、「桃から生まれた桃太郎は、村を荒らしに来る鬼を退治するために、猿、犬、雉を連れて鬼ヶ島へ乗り込み、鬼退治して、宝物を持って帰ってきて村人たちに喜ばれる。」これだけです。これでは、感情移入はできませんね。
では、どうしたらいいのでしょう。キャラクターです。
この桃太郎のストーリーは「七人の侍」になり「ミッションインポッシブル」などなどになります。
使命を帯びて(鬼退治)、それぞれキャラクター、特技を持った(犬・猿・雉)ものが敵(鬼)を退治するわけです。
どんな性格なのか、どんな特技を持っているのか、弱点はなんなのか、どんな見た目なのかetcetc、主人公に魅力(二面性)をつけて、たっぷり観客が感受移入できるように作ってください。
例えば、新井一賞の課題「セリフは嘘つき」は、魅力的なキャラクターが嘘をつかなければならない状況に追い込んでいきましょう。
のっけから嘘つきの人の嘘では感情移入できません。今、巷に例がたくさんあるのでご参考にしてください。

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