コロナ対策もうひとつ
シナリオ・センター代表の小林です。今日も表参道は青空。春風が吹いています。遊びに行きたーい!!
毎日、コロナ話で恐縮なのですが、シナリオ・センターは、本日コロナ対策の更新をしました。
体調管理に加えて、「海外に渡航歴のある方(同じ環境で勤務する方・同居するご家族を含む)は、帰国後2週間を経過するまではご受講をご遠慮下さい。」
というお願いを増やしました。
本当は、早く皆さんにおいでいただきたい、受講していただきたいという気持ちでいっぱいなのですが、泣く泣くの措置です。
言いだせばきりがなく、カラオケやライブがNGならパチンコはどうなのとか、通勤電車の方が危ないんじゃないとか、複雑です。対応もバラバラで、歌舞伎座のように今から休演にするところもあれば、パルコ劇場のように明日から再開するところもあり、どんな判断をすればいいのかよくわかりません。
それでも、シナリオ・センターはセンターなりのできる限りの安全対策を考えるしかなく、やむを得ずもう一項目増やしました。とてもつらいです。
でも、シナリオ・センターが休まずに開いていられるよう、みなさんが気持ちよく学んでいただけるよう頑張っていきたいと思います。
本当に申し訳ありませんが、対象になってしまわれる方々のご協力をよろしくお願い申し上げます。
ストーリーって
こんな状態で、なんだかいまいち気が乗らない方へ、ちょっと背中押しのシナリオ談義をさせてください。
こういう時だからじゃんじゃん描いちゃいましょうよ。
シナリオを描く時に、ストーリーではない、キャラクターだと口が酸っぱくなるほどいっています。
すると、ストーリーを考えないでどうやってできるのですかと質問される方がほとんどです。そうですよね、ストーリーができなかったら描けませんよね。
でも、ちょっと待ってください。
ストーリーというと皆さんは、主人公が誰と出会って、こういうことがおきてああなってこうなって・・・と作るものだと思っていませんか。
先輩の内館牧子さん、ジェームス三木さんは、センターでの講義の中でこうおっしゃっていました。
「私がいつもやっているのは一行で話を言い表せるかということです。例えば『昔の男』(01年)では『昔の男30歳と昔の女29歳が再会し、揺れ動く話』となります。これがピシッとできていれば話はあちこちにいってもここに戻ります。」
「お話を作る時にいつも考えているのは、何万枚描こうがこれは一口で言える話かということです。
皆さんも必ず一口で言えるかどうかを考えてみて下さい。そうすると、いったい自分が何を書きたいのかということが絞り込めるんです。」
ジェームス三木さんは「シナリオを描くときはまず全体の構想を練ります。いくら長いシナリオでもそれがどんな話か一言で説明できないとだめです。一言といっても2,3行は許されるでしょうが、言い切れないとダメ。
それを私は『ドラマのメインストリート』と呼びます。どういうことをやろうとしている主筋ですね。
これを決めたらエンドマークまで絶対に変えてはいけません。きちっと幹を決める。
そこから枝葉のエピソードが派生します。これらのエピソードはすべてメインストリートにつながっていなければなりません。
ベクトルが向いているかどうか。向いていなければ切り捨てる。」
ストーリーではなくキャラクターと言っている意味がおわかりいただけたと思います。
どのプロの脚本家も一番力を入れるところはキャラクターです。
このキャラクターができていれば、石(事件・事情・背景)を投げた時にどこへいくかは登場人物が、勝手に決めていきます。
内館さんの「昔の男」で言えば、再会した男女がどう揺れ動くかはキャラクター次第ということです。
さすが大御所の話はわかりやすい。シナリオ・センターで言うストーリーの意味がおわかりいただけたかと思います。
ああ、ホントは直にお聴きしたいものです。寂し~い!!