シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。紫陽花がきれいです。亡くなった母がこよなく愛していた花なので、紫陽花を見ると母を思い出します。
花とか音楽とかって、思い出と結びつきますね。
あの時、一緒に聞いた音楽、歌った思い出、ともに愛でた草花、景色、食べ物・・・。
私には、両親共もういませんが、あんこ、お汁粉を見ると父を思い(あんまり、色っぽくないけれど)、紫陽花に母の姿を見つけます。
私が死んだら、誰かが何を見て私を思い出してくれるのだろうと、フト考えました。
皆さんは、自分を思い出してくれるキーワードってありますか?
うーん、私は考えつかない。今のうち、好きなものとか声高に語っておこう。(笑)
昨日、私の元に小学校からのペンフレンドからすてきなお便りがきました。
洗濯物を干しているときに、ベランダからみえる桜の木に巣を作っているみかけない鳥がいて、双眼鏡でよく見たらくちばしがとがった鷹の顔つき。
びっくりして、鳥を飼育する施設で見てもらったところ、「ツミ」という日本に生息するタカ科の鳥の中で一番小さな鷹だったとか。
なかなかのツーショットです。
大きい方がメスなんですって。一回り小さいのがオス。
巣には卵があり、夫婦二人で温めているとか。友人は、ひたすら無事に、卵がかえって雛が育つことを願っているという一文を書いて、読売新聞に掲載されました。
車も人も通っているところで、鷹が巣作りっていうところがすごいですよね。
日本の自然もまだまだ捨てたもんじゃない・・・妙に嬉しい気分です。
ツバメの巣作りは、青山でも見ることができます。
そういえば、糸井重里さんのマンションにもツバメの巣があり、見守っていると書いていらっしゃいましたっけ。
ツバメが巣をかけた家は幸せになるそうです。
このツミもツバメも、巣を作るにはどういう選考をしているのでしょうか。
人間が何かを決めるときは、なんらかの理由、動機がありますよね。動物だって本能だけではない気がして・・・。
ツバメは、はるか南の国から飛んできて、軒先を選ぶわけで、ここの屋根の下だったら、このお家の人は優しそうだから追い出さないはずだとか・・・考えている?信じている?(笑)
本当は、「ツバメが巣をかけた家は幸せになる」のではなく、心優しい人が住んでいるからその家は幸せなんじゃないかと。
鳥の写真一枚で、いろいろなことを思います。
人間は、何かを発するときには、自分でも気づかない動機があります。背景・事情があります。
例えば、セリフをしゃべるにはしゃべるだけの何かがあるんです。
そこを使って、本人の持っている資質やキーワードを発見するのがシナリオ採用試験です。
今、採用試験の分析をしているところですが、3人が別々に見て付き合わせると、みつかるキーワードが同じなんですね。
「こう見えたか?」突合せるたびに驚きます。
ドラマが面白くないときは、ちょっとみてください。主役が貫通行動をしていない。
視聴者が同じように「こうみえた」というものがないときです。