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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

元気に生きる

むかしむかしあるところに死体がありました。(双葉社刊)

アナログ

シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、137期シナリオ作家養成講座の修了式をオンラインで行いました。
創作そのものはアナログなものですし、人と人のふれあいが大事だと思っていますが、画面を通しても気持ちは通じるものだと思いました。
もちろん、どう逆立ちしてもリアルにはかなわないけれど、遠くにいる方とのコミュニケーションができるというのはありがたいことです。
こうした状況で、急速にテレワークをする会社も増え、どんどんデジタル化が進み、便利になるのだと思うのですが、すべてにいいわけではないようです。
テレワークのおかげでDVだの、家族崩壊など増えたというニュースを見るにつけ、どんなものにもプラスとマイナスがあり、常にそのことを考えながら選択し、使っていかなくてはいけないのだと思いました。
先日、大手商社に勤めている友人が、1カ月近くのテレワークに、子供も休みなこともあり、妻にも子供にも疎まれて、居場所がないと嘆いていました。
書斎などの個室を持てる人が少ない日本の住宅事情もあるでしょうけれど、これって案外笑い事ではないなと思います。
押し込められた空間で相手を思いやる気持ちを持ち続けるのはなかなか難しいことだと、カウンセラーの友人から聞いたことがあります。
世界中の災害地に派遣されて、メンタルケアと通訳をされている元センターの生徒さんは、各国の人にシナリオを描いてもらっているそうです。
シナリオを描いてもらうとお互いの心が通じるとか。どのような方法でされているのかは存じませんが、シナリオでアクション・リアクションを考えることは、自然と相手を想うことですから、うまく作用してくれるのでしょう。
こんな危ない状況をシナリオで打破できたら嬉しいことです。
受講生の皆さんもご家族やご友人とシナリオを描いてみてはいかがでしょう。

むかしむかし

知り合いが、外出自粛でもう一生分のテレビを見たと嘆いていました。(笑)
私も自宅ではテレビを見たり、本を読んだりする時間が増えた気がします。
「むかしむかしあるところに死体がありました。」(青柳碧人著)が本屋大賞にノミネートされたりして評判だときいたもので、読んでみました。
昔話を思いっきり脚色?いや角度を変えて全く違う物語にされています。
日本の昔話をもとにこんな風になるのだと、笑ってしまいました。発想の転換ですね。
どなたも知っている「一寸法師」「花咲爺さん」「弦の恩返し」「浦島太郎」「桃太郎」の5つです。
昔話の主人公も、キャラクターが変わると、全然違う話になるのだということがよくわかります。
「一寸法師」などメチャ悪い人ですもの。(笑)
同じ桃太郎をもとにしたのに、柏田講師の小説「桃鬼城奇譚」と青柳さんが描く桃太郎話「絶海の鬼ヶ島」は全く違うお話ですから。
新井一は、「ストーリーは23通り」と分析していましたが、パターンしかないのに無限大に物語が生まれてくるというのはこういうことだったのか、改めてこの本は感じさせてくれます。
キャラクターがいかに大切か、たっぷり味わってみてください。

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