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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人の心

文化・芸術

シナリオ・センター代表の小林です。明日にも緊急事態宣言が出されるとかですが、いったいどうなることやら見当もつきません。
とはいえ、どんな状況になろうともやれることをやるしかないと思っています。
今やれることってなんだろうというところですが、出口が見えない閉塞感しかない今、文化芸術の必要性を強く感じますし、皆さんが求めていることも感じています。
オンラインのピンポイント講座には、驚くほどの方から現在申し込みがありますし、ゼミ添削はっきりいってまさかの人数です。たぶんまだまだ増えていくのだと思います。
どんな形でも、どこにいても私たちは「創作」というひとつのよりどころがあります。幸せなことかもしれません。
講師も事務局も一丸となって、できる限り皆さんとともに創作への意欲を消さないように、踏ん張っていきたいと思っています。

半沢直樹に学べ

シナリオ・センターの株主で50年前の元受講生の方からご本をいただきました。
亡くなったお母様の生涯と愛犬と過ごされた日々を書かれていらっしゃいます。
お手紙に「20枚シナリオ、何か胸に書きたいものが到来したら書いてみようと思っています」と。
また、20枚シナリオのことも忘れずにいてくださいました。
描くことの楽しさは、決して薄れないものなのだと嬉しく拝読させていただきました。
書くと自分の気持ちもはっきりしますし、現実と違った世界へ遊ぶこともできますし、今の不安も和らぐと思います。

新聞にあの「半沢直樹」の原作者池井戸潤さんのインタビューが載っていました。
人それぞれのやり方はありますが、作家の佇まいを知ることはとても勉強になるかと思います。
池井戸さんは、「面白い小説を書くことしか考えていないエンターテイメント作家」という強い自我を持っていらっしゃるとのことで
「小説を書く時に登場人物の声にひたすら耳を澄ませ、それぞれの人物が動き出すのを感じるスタイルだからだ。
集中して原稿を書き終えて自分に戻るとこんなセリフよく書いたなと思うこともある」
「銀行で働いてきたから、或いはモデルになった事件や人がいるから明けたのだろうという誤解がよくあります。
半沢にも黒崎(金融庁の検査官)にもモデルはいませんが、(略)マスコミの人たちは想像で書くということをなかなか理解してくれない。
記事と小説はまったく異なった生まれ方をしていて、作家に問われているのは深く、遠くまで届く想像力です。
小説を書くというのは楽しい趣味である。365日、毎日小説のことを考えています。」
「小説を書くときは、すべての登場人物が世の中の組織をどう見るのか、それぞれの立場に立って描いていくので、どうしてももっと深く、複眼的に考えるようになります。」
「とっつきにくい銀行の世界をいかにわかりやすく書くかも、この時学びました。
大勢の読者に受け入れていただくためには、面白いかどうかの前に、まずわかりやすくなければなりません。簡単なようで実は結構難しいのです。」(朝日新聞4/4より抜粋)
「半沢直樹」の放映は先に延びましたが、前に放映した「下町ロケット」も再放送されていますが、池井戸さんの作家の佇まいに触れることで、皆さんの作家魂が刺激されたら嬉しいです。

再放送が増えています。岡田惠和さんの「ひよっこ」も再放送中。心癒されます。
「皆さまご安全に!」

 

 

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