初心
シナリオ・センター代表の小林です。基本の出社する事務局は3人なので、私も少しずつですが、いただいた添削原稿を講師に送ったり、オンライン講座申し込みチェックとか、案内書の送付とかやり始めました。
センターの事務処理は、私が創ってきたので当然わかっていると思うことが、実際にカウンターに出ていた時期もはるか遠くなってしまったせいで、わからないことが多くなっていました。
これを機にのうのうと代表面(ヅラ)していないで、もっと皆さんと接しながら事務的なことも忘れないようにしないといけないと思いました。
創立50周年のイベントは、残念ながら無期延期(?)になりそうですが、気持ちは創立当時に戻って、創作する皆さんと常に向き合うシナリオ・センターでありたいと思っています。
赤字続きのシナリオ・センター、50年の間にはもうヤバイという時が何度もありました。
「日本中の人にシナリオを描いてもらいたいから、授業料は安く」「値上げするのは経営者として最低、言語道断!」と新井一に言われ続けて、家賃をため込んでオーナーに土下座したり、印刷屋さんにすがってシナリオ教室を発行してもらったり、色々ありながら、色々な方に助けられて今があります。
だから、何があってもくじけない精神だけは持っているつもりです。
皆さんがシナリオを描き続けてくださる限り、シナリオ・センターは不滅です。ちょっとオーバーか。(笑)
50年の歴史をちょっと振り返ったら、センチな気分になっちゃいました。
明日も、楽しいシナリオ・センターでいきます。
再放送は学びの場
4月18日から土・日曜日に3週続けて、出身ライターの森下佳子さんがお描きになった、あの大ヒットドラマ「JIN~仁~」が放送されます。
しっかりと覚えている自分に、2009年の作品なのに驚きました。面白い作品は、ちゃんと記憶に残っていくのですね。
今回は、ドラマを楽しむだけでなく、森下さんの技術を盗んじゃう(笑)気持ちで、どんな風に描いているのか考えながらご覧になるのもよいかと思います。
創立45周年の時に森下さんに講義をしていただいた時、こうおっしゃっていました。
「振り返ってみると非常にシンプルで、シナリオ・センターで習ったこと以上のことはやっていないと気づきました。
私はシナリオ・センターに入る前はお芝居とか映画が好きで、若かったせいか、凝ったものや変わったものが好きだったんです。
「どうやって作るんだろう?」と思ってセンターに入ったら、教わったことはすごくシンプルでした。『ドラマとは変化』、ただそれだけです。
そんな単純なことなのかなと思ったけれども、実際に仕事をやってみると、このシンプルなことだけでなんとかいけるというのが実感です。
1話を考える際にはシンプルに考えます。
まず、「絶対にこのシーンに向かって走るんだ」というシーンを設定します。世間にどう思われようが、結果がどうであれ、自分の中では確実に名シーンと成り得るシーン(笑)。それに向かって45分使っていきましょうという考え方です。」
森下さんのお話を頭に入れておきながらご覧になるとなるほどこれはこうして作られたのかとか、勉強になることも多いかと思います。
4月20日(月)は、テレビ東京が2時間サスペンス枠を復活させました。「月曜プレミア8」
その第一弾は、出身ライター坂上かつえさんの「越境捜査」。
サスペンスを描きたい方、サスペンスの女王といわれる坂上かつえさんの作品をお楽しみください。