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シナリオ・センター代表の小林です。東京今日の感染者は143名、検査数がわからないから、何とも言えませんけれど、この状態で、どこかへ出かけるのは、どう見ても感染拡大防止につながるとは思えませんが、いかがなものでしょう。
しかも、九州から四国、岐阜、長野等など河川の氾濫でにっちもさっちも行かない状態で毎日の食糧にも困っていらっしゃる方がたくさん。
困っていながらも二次感染の心配から県外からのボランティアも断っているというのに、gotoキャンペーンって、前倒しだろうが後出しだろうが、他人の気持ちを逆なでする気がするのですが。
そりゃ、夏休みも間近だし、閉塞感を取っ払いたいし、楽しい気分になりたい、深呼吸おもいっきりしたい、どなたも思いますよね。もちろん、私もそのひとりです。
でも・・・想像力を広げてみて下さい。それって、今なんでしょうか。
人の命よりも観光業界の票って、重い?
お母さんの被爆ピアノ
出身監督の五藤利弘さん脚本監督の映画「おかあさんの被爆ピアノ」がこの夏全国21ケ所(8/8から)で上映、7月17日広島から上映が開始されます。
この作品は、11年も前、五藤監督がピアノ調教師で被爆2世の矢川光則さんの活動を追ったドキュメンタリーから生まれました。
広島への原爆投下で焼け残ったピアノをテーマにした映画「おかあさんの被爆ピアノ」は、実在する広島の調律師がモデルです。
映画は全国で被爆ピアノの演奏会を開いて回る調律師の男性と、広島で被爆した祖母の記憶から20歳の女子大生ヒロインが自身のルーツを辿る旅を通して、ヒロシマ三世代の視点で描いています。
8月6日、原爆投下から奇跡的に焼け残った被爆ピアノ。その被爆ピアノを調律し全国で演奏家を開いている矢川さんを佐野史郎さん、女性をAKB48の武藤十夢さんが演じています。
モデルとなった矢川光則さん(68)は、広島市でピアノ工房を営み、両親とも原爆に遭った被爆2世。
「こだわったのは 被爆ピアノの音色。4トントラックでこのピアノを運んでいくと、出会った世界中の人たちが“被爆ピアノのことを忘れない”と言ってくれるんです、物言わぬピアノが語るんですね。
この映画ができて、映画だからこそ伝えることのできる場所へその音色を届けることができる、6台の被爆ピアノをお預かりして15年、僕が居なくなっても、ずっと原爆のことを伝えていくことができます!」と矢川さん。
五藤利弘監督は「戦争を知らない世代が平和を考える契機になれば」と力を込めておっしゃっています。
被爆ピアノは、まさに原爆の生き証人。必要のない兵器を買い漁る人のまやかしの言葉と違って、強く強く人々に訴えていくでしょう。
被爆ピアノの音色は平和を望む人々の心の声です。
被爆ピアノには、弾いてくれた家族、人々の営みの記憶が残っています。ピアノの音とともに、原爆に翻弄される三世代の女性たちの姿から、戦争というものは、決して終わりのないものだということを感じていただければと思います。