menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

想像力の時代

坂本龍馬像

柔軟な頭

シナリオ・センター代表の小林です。第2波がきたのではないかという懸念の中で、東京またもや更新、293人の感染者数です。
東京のみならず、各地でまたまた感染者が出てきているので、どうなるのでしょうか。
今そこ?医療従事者の人へお金を回してよ!のんきに旅行でもあるまいと腹を立てていたのですが、政治家や企業のトップは推し進めるべきだと。
とはいうものの、やはりおかしなことになってきています。
「go to travel」だか、「go to trouble」だか(笑)は、東京発着の旅行は除外から始まって、若者や高齢者の団体はNG、宴会を含むツアーを行ったら旅行会社はキャンペーン除外だとか色々除外パターンがおありのようで、どうイメージしてみても楽しい旅行になりそうにないのですが、どうでしょう。
感染者数更新、山中先生ですら第2波かもしれないという時期に「今でしょ!」ではない気がするのですかが。

若者が遊んでいるから感染が多いとかいわれる中で、若者が快挙です。
藤井聡太七段が棋聖戦を制し、藤井聡太棋聖、史上最年少でタイトルを獲得、おめでとうございます。
将棋はよく知りませんが、若い人が活躍するというのはとても素敵なことです。しかも大人と競り勝っているのですから、カッコいいじゃありませんか。
で、今回負けられた渡辺二冠の言葉がまたかっこいい。棋聖戦で負けた第1、2、4局を総括して、「負け方がどれも想像を超えているので、もうなんなんだろうね、という感じです」とおっしゃりながら、次の手のことを考えていらっしゃる。
将棋界って、歴史を見ても、若者が活躍されているのですね。
先を見る、遥か何手も先を考えるというのは想像力です。だから、柔軟な頭が活きるのかもしれません。

貫通行動

シナリオライターを目指す者も、当然想像力が求められます。
どれだけ広く想像できるか、自分らしい他人とは違う見方ができるかですよね。
では、どうしたら柔軟な頭を作れるでしょうか。

新井一が、ストーリーを作るには、主人公の貫通行動が必要だといっています。
貫通行動は、基礎講座でもお話をしますが、案外忘れがちです。
コンクール作品などを読ませていただくと、落選してしまう作品の大半が主人公に貫通行動が
ないのです。
ストーリーを進めたいが故にご都合で動かしてしまうので、予定調和の面白くないドラマになってしまいます。

「貫通行動」というのは、どういうことかいうと、登場人物に目標を決めて、その人物の環境やキャラクターを考えます。
目標を決められて主人公は行動するのですが、かならずしも素直に進めるのではなく、色々なアクシデントが起こります。
それを主人公が自らの決断を強いて次なる段階に進んでいく、これが貫通行動です。
主人公の環境やキャラクターの貫通行動ができていれば、どちらの道を歩むのかと考えたときに右なら右しかいかない、そこでまた何が起きた時、YESというかNOというかはおのずと決まるのです。
よく作家の方が言う「登場人物が勝手に動いてくれる」というのは、このキャラクターがよくできているということです。
ただ、問題はこのキャラクターの作り方次第で、パターンな人物、ひいてはパターンなストーリーにもなってしまうので、気をつけて下さい。。
面白いものを発想するには、想像力が大事ですが、それを使いこなすには貫通行動などシナリオの技術を生かすことで、広がっていきます。
シナリオ脳は、シナリオの特性をわかっていてこそ、動き出していくのです。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ