子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
シナリオ?そんなもの自分の生活とは関係ないでしょ?日常生活とは全く別のことでしょ?そうお考えの方、ちょっと立ち止まって考えて下さい。シナリオを書くと自分とは異なる性別や性格や立場の人間のことを考えます。これって、日常と関係ないと言えるでしょうか?日常生活でも、ビジネスでも基本の“キ”ともいえそうですよね。
シナリオ・センターの新井です。シナリオ・センターでは「一億人のシナリオ。」というプロジェクトを進めています。それはシナリオからは、“相手に伝えるための技術”と“相手に伝えるための発想”が身につきます。誰もが、自分を活かしながら、相手のことも活かすことができるようになります。みんな主人公、そんな未来がシナリオをツールにすることで実現するのです。
今回は、東京経済大学現代法学部の久川伸子先生からご依頼を頂き、授業を実施させていただきました。
東京経済大学の久川先生のゼミでは、法学部でありながら日本語に焦点を当てているゼミです。日本語教育系の学部ではないことで、学生がある意味自由に、日本語というものに向き合っているそうです。
例えば、ある学生のゼミ論では「ジョジョの奇妙な冒険」の擬音語について調べたり、少し前に話題になったキラキラネームについて調べたりと、久川先生を中心に、自由な雰囲気の中、面白い取組みをされています。
そんな久川先生のゼミでの授業を依頼頂き、「コミュニケーションとシナリオ」というテーマで、授業を実施させて頂きました。
自分の発信した話を、相手の意図が通じるように受信してもらうためには、発信側はどう伝えれば、相手にきちんと伝わるのかを考えなくてはいけません。一方向ではなく双方向にしなくてはコミュニケーションは成立しません。
「だから、言ったじゃん!」
というセリフは、聞いていない方が悪いのでしょうか?言った方が悪いのでしょうか?もちろん、状況にもよりますが、伝える自分をコントロールすることはできますが、伝える相手をコントロールすることはできません。であれば、伝えられなかった自分をの伝える力について、考える必要があるのではないでしょうか。
一方向ではなく、双方向のコミュニケーションをするためには、“誰に”“何を伝えるか”の順番で大切になります。
そのため、東京経済大学の久川ゼミでは、普段どれだけ自分以外の人に対して想像力を使っていないのかを、簡単なワークショップで実感してもらいました。
人に対してそんなに興味を持っていないことを実感してもらったまま、シナリオを書いてもらいます。シナリオ自体は、ごく簡単なものです。このシナリオを書くだけで、コミュニケーションに大切なこと、つまり、自分以外の人の気持ちを想像するとはどういうことかが体得できます。
「相手の気持ちを想像してごらんなさい」と言われて、簡単にはできません。自分以外の人の気持ちを想像することは、とても難しいことです。ですが、コミュニケーションの能力を伸ばそうとすれば、ある発言について、相手はどういう気持ちか、どんな立場から考えているかを想像する力が不可欠になります。そして、その想像力を養成するためには、シナリオを書いて生まれるシナリオ発想を磨くことが不可欠になります。
シナリオを書くことで、私たちは「虫の目」「鳥の目」「魚の目」を獲得することができます。
「虫の目」とは、物事をじっくりと見つめる目です。ドラマは人間を描くことです。自分とは一切関わりのない人物の性格や考え方、気持ちを想像し、どんなセリフを言いそうか、どんなことをしそうかを書いて、創造していきます。
次に「鳥の目」。「鳥の目」とは、上から全体を見る視点です。人物同士がやりとりの中でどんなことを感じるのか、どんなアクションに対してリアクションをするのかを考えてきます。この時のポイントは、セリフなどのやりとりをしている人物同士だけではなく、その周りの人物にも目を配るということです。この視点は、シナリオだからこそ意識ができるようになる視点だと言えます。
最後に「魚の目」です。「魚の目」は全体の流れを読む視点です。その場(シーン)だけではなく、ドラマで言えば全体の流れを見通す視点です。
これらの視点をシナリオだから獲得することができます。小学校や大学、企業研修に至るまで応用することができるのです。
シナリオ・センターでは、「一億人のシナリオ。」プレジェクトを様々な機関で実施しています。ご要望があれば、お気軽にお問合せください。詳しくはこちらから。お問合せは、シナリオ・センター新井まで(電話:03-3407-6936 メールはこちらから)