先日、新井の母校である千代田区立番町小学校で、新井と田中によるキッズシナリオの出前授業を行いました。
今年で3年目を迎えるキッズシナリオ@番町小学校。
キッズの対象は5年1組・2組の皆さん。
以前キッズシナリオの授業を受けた“先輩”の感想を聞いているせいか、担任の先生による と、「5年生になるとシナリオの授業がある!」とみんな凄く楽しみにしてくれているとか。
いざ授業が始まると少し緊張ぎみ。
でも面白いことに、1組も2組も同じタイミングで一気にテンションが上がり、エンジンがかかります。
どのタイミングだと思いますか?
それは、口グセを考えるとき。
授業の後半にシナリオを書いてもらいますが、そのウォーミングアップとしてまず、名前からキャラクターを連想するゲームをします。
例えば、こんな感じです。
「龍ヶ崎源五郎という名前の先生がいたら、どんなキャラクターだと思う?」
名前から、年齢・服装・担当の教科・苦手なもの・口グセ・性格をあげてもらいます。
その中で特に盛り上がったのが、口グセ。
「じゃあ、クチ…」と質問しようとすると、食い気味で「早く言いたーい!」と一斉に手が挙がり、
・気合いだー!
・バッキャロー!
・テッメェー!
・私が見せてしんぜよう
・行くわよぉ、そーれ!
・君はねぇ、もうねぇ
・語尾を伸ばす(例 おいしいねーーー)
--などなど、すぐさまアイデアが集まります。
なんでこんなに盛り上がるのでしょう?
身振り手振り、声色まで変えて言ってくれます。
この姿を見て、思いました。
龍ヶ崎源五郎の口グセを考えたとき、みんなの頭の中に、それぞれの龍ヶ崎源五郎像がポーンと浮かぶ。
だから、身振り手振りをつけたり、声を変えたり、自分が想像する龍ヶ崎源五郎を表現でき るのではないか、と。
つまり、口グセを考えていくと、そのキャラクターがグッと強まるんだ!と、キッズを見て感じたのです。
その口グセを、どんな感じで、どんなトーンで言うのか
また、こんなこともありました。
授業後半でシナリオを書いてもらったのですが、ある女の子はシナリオの中に、「強い者にゴマをする」というキャラクターを登場させました。
そのキャラクターの口グセは「ですよねー」。
このキャラクターは決して自分の意見を主張せず、長いものに巻かれます。
ボス的な存在のキャラクターが何か言うと、その度に「ですよねー」。
口ぐせの「ですよねー」が、「強いものにゴマをする」というキャラクターをグッと強めていますよね。
すごいと思いませんか?
シナリオ初体験ですよ。
負けてられません。
皆さんも、口グセでキャラクターをググッと強めてみてください。
そして、その口グセを、どんな感じで、どんなトーンで言うのか、頭の中でそのキャラクターを動かしてみてください。
そうすると、キャラクターにより血肉が通ってくるのではないでしょうか。
帰り際、授業の様子を見ていた担任の先生から「今日を機に、<こういうふうに書いていいんだ!>と開花した子がいると思います。何かが変わったんじゃないかな。シナリオ体験をしてもらって本当に良かったです」と仰って頂きました。
わずか90分ですが、シナリオで想像力・創造力がグイと高まるんですね。
2017年、まだまだ始まったばかりです。
キッズに負けじとシナリオを書いていきましょう!