創立パーティーだった
シナリオ・センター代表の小林です。本日東京感染者177名。
本当だったら、コロナが蔓延しなかったら、こんな数字並べていなくて、東京會舘の一番大きな会場で大騒ぎのはずだった・・・。
今日、シナリオ・センターは創立50周年記念感謝祭を盛大に(45周年の時は800名強の方においでいただきました)行う予定でした。
シナリオ・センターにとってすごいことで、50年もよく続けられたとセンター自身は感無量の年数であり、受講生の皆様初めお力添えいただいてきた業界の皆様に感謝を込めて、ご一緒にお誕生日を祝っていただき、次の50年に向けて頑張る力にしたいと願っておりました。
それが一瞬のうちに潰えてしまいました。
とてもとても悔しく残念な気持ちでしたが、それでも、シナリオ・センターは存続している、51年目へと歩きだしている・・・と思えば、これも人生ドラマとしても悪くないのかと、もっと面白いシナリオを描けるのではないかと、今は思えるようになりました。
いつか皆様とまた楽しいひとときが持てることを信じて、1歩ずつ進んでいきます。これからもよろしくお力添えください。
新井一は「発想は制限から生まれる」と言っていました。
コロナ禍を逆手にとって、新しい発想で、新たなことを生み出していきたいと思います。
ブレストウォーズ 恋する標準治療
こんなこと考えられたでしょうか。この発想、すごいです。
通信講師で脚本家の鹽野さんが「THE RABBITS’ BASE」という、舞台・インターネットなどに於ける表現・パフォーマンスを通じて乳がん患者に希望を与え、社会への啓発を行うことを目的とした任意団体を立ち上げました。
ご自身が乳がん治療を受けた鹽野さんは、乳がんをテーマにしたラブコメディ劇を創作し、病気の周知とともに困難を乗り越えてほしいと、乳がんを体験したサバイバーたちをキャストにして、来年3月に上演をされます。
劇のタイトルは、「ブレストウォーズ 恋する標準治療」
横浜で一緒に暮らす3人の患者にスポットを当て、恋愛、仕事と治療との両立、治療法、主治医との信頼関係などをミュージカル風に仕立てた涙と笑いのメディカル・ラブコメディです。
乳がんを乗り越えた女性たちが、自らが悩まれた恋愛や治療と仕事の両立などを演じていくという発想は見事です。
日本人女性の10〜12人に1人は乳がんに罹患されるといわれているのに、ほとんどの人が病気と治療についての予備知識等はありません。
患者は告知をうけた動揺の中で、想像もつかない乳房切除などの治療法の選択をさせられ、途惑う方がほとんどです。
ただでさえ何もわからない不安の中に叩き込まれるのですから、医療者と最善のコミュニケーションをとれなければ、より一層孤独にさいなまれます。
コミュニケーション不足で最善の治療を受けらずに鬱になる方も多々いらっしゃり、私の友人も医師との信頼関係が築けない上、仕事との両立、家族の無理解に悩み、納得のいかないまま手術、抗がん剤治療に入り、本当に辛い思いをしていました。
他人にはわからない辛さ、想いを、実際に体験してきたサバイバーの皆さんが演じることで、演者も観客も一体となって、一人ではないこと、一人で苦しまないでいい、戦わないでいいことを感じていただけるものになるのではと思います。
3月上演に先立って、笑いあり、涙あり、歌あり、ダンスありの胸踊る舞台を、演劇未経験者を含む患者たちにワークショップを経て自らの手で創作していってもらうための「乳がんコミュニティ応援演劇ワークショップ」の募集をしています。
ワークショップは10月17・31日、11月7・ 14・ 28日、 12月12日。
乳がん体験者だけじゃなく、「家族ががんになって辛かったよ〜」っていう経験をした人も、「がんは関係ないんだけど、コロナだろうとなんだろうと、やっぱり演劇が好きだ!」っていう人も、誰でもガンガン参加できます!
プロの演出家・専門家が優しく指導。演技初心者、大歓迎!(ベテランも!)
会場・共催:みどりアートパーク(横浜市緑区民文化センター)東急田園都市線/JR横浜線 長津田駅より徒歩5分
体験料2500円、受講料5回で14300円(シニア・中高生割引あり)
詳細はホームページ「ブレ恋」。ブレ恋制作実行委員会事務局 一宮 均(090-1262-5520)
上演は、2021年3月20日・21日
この体験は、演じる側も見る側もきっと大きな勇気となって行くことでしょう。
すべての乳がん患者・サバイバー・医療者・関係者に捧げる「乳がんコミュニティのための演劇」です。