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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

力の出し様

ありのまま記

負けない

シナリオ・センター代表の小林です。アメリカ大統領選って、めちゃくちゃ驚くことばかりで、世界情勢から考えると本当は大変なことなのでしょうけれど、ジェットコースタードラマのようにドキドキハラハラ、あまりに面白くて目が離せません。
まあ、トランプ大統領は忙しい人、勝利宣言したと思ったら、集計差し止め請求に、不正投票の法廷闘争だとか色々あの手この手。
勝利への執着のすごさは比類ない。この力を国民のために活かしてくれるなら何よりですが。
日本は日本で、日本学術会議の任命除外の記録を公表拒否で国会大荒れ。
隠せば隠すほど、人は知りたくなるもの。忖度する方々も、忖度ばかりに目が行って、大勢が見えなくなっているようですが、人間の心理をもっと研究して臨まれたらよろしいかと。
想像力、欠如すぎ。
本当に、政治家、官僚の皆様にシナリオを教えたい。(笑)

見習い

色々見聞きしてこそ、できることが増えていくものです。その見本のような方をご紹介したいと思います。
日本の宿古窯の創設者の佐藤幸子さんから、御本をいただきました。
エッセイ集「ありのまま記」
山形の全国有数の温泉宿の初代女将の佐藤さんは、全国女将サミット委員長をなさったり、女将さんとして多岐にわたって活躍されている方ですが、エッセイストとしても、つと有名な方で、多くの著書を出されていらっしゃいます。
シナリオ・センターとしての関りは、佐藤さんが東京でお仕事される合間にシナリオ・センターに通ってくださったことからです。
今からもう30年近いお付き合いになるのでしょうか。
確か古窯創立50周年の時でしたか、佐藤さんと同じクラスのお友達と共にお招きいただいて山形・上山の豊潤な温泉と暖かいおもてなしを堪能させていただいたことがあります。
その時のお客様一人一人に向き合う女将としての佐藤さん、その姿を見ながら同じように心配る従業員の方々の姿を拝見して、感動しました。
シナリオ・センターにも活かしたいと思い、私なりに佐藤さんを見習って頑張ってきたつもりです。

佐藤さん、なんと今年卒寿に。おめでとうございます。
ところが、90歳の誕生日当日、突然腹痛に見舞われ、手術しなければならなくなり「九十(苦渋)の選択」をされたそうです。
命の瀬戸際でも洒落のめす力には感服します。(笑)
出身ライターの森下佳子さんが、「死なない限りはかすり傷、心の傷は飯のタネ」とおっしゃっていましたが、佐藤さんも90にしてまさに。
できる人は転んでも、より大きくなって起き上がるんですね。
このエッセイは、17年間続いた読売新聞の連載コラムから50本を収録しています。
佐藤さん、女将として自分の宿のことだけを大事にするのではなく、全国女将サミットを立ち上げ、日本伝統の宿を守ろうという大きな視野をお持ちの方です。
90歳になられた今も、お客さんの声はもちろんのこと、業者さんの声や他の旅館の方々の声までしっかり聴き、仕事にもエッセイにも活かしていらっしゃる。
創作者として見習うべきことだと思います。

「水道もない、電話もない、電気でさえこの宿まで。あとは真っ暗闇の山の宿。
先ず足もとから。思いついたのが、この土地の伝統を生かすこと。
すべては原点に返り、それらをアイデアとして『創造は力なり』を叶えることだった。」
便利になった今の世の中からは想像できないところから始まった山形の温泉宿が日本一になるのは、女将の心意気から。
「心を割いてきたのが、ホテルとは違う、宿泊者が楽しめる「歴史的な遺産」を保存するだけでなく、現代と結び付けて活かし、次に伝えていくこと。
新たな令和の時代を迎え、より大事になっていくと思う。」
90にして、コロナ禍でも、まだまだより良い日本伝統の宿を守り、世界中にアピールしようとされている佐藤さん、見習いたいものです。

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