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脚本家鼎談&新井一賞授賞式の模様をレポート

脚本家 ジェームス三木さんと記念写真

シナリオ・センター50周年の記念イベントを開催

シナリオ・センターの新井です。

11/23(月・祝)に開催した『それはセリフのせいだ。~脚本家鼎談&新井一賞授賞式~』の模様をレポートしたいと思います。当日来れなかった方も、ちょっとばかし、参加気分を味わって頂ければと思います!!

 

『それはセリフのせいだ。~脚本家鼎談&新井一賞授賞式~』とは

シナリオ・センターの50周年を記念して募集された新井一賞は、コロナ禍にも関わらず、936編もの20枚シナリオの応募を頂きました。なかなか人を集めてのイベントが難しい中、936編の想いに応えたくて、授賞式と審査委員である柏原寛司さん、清水有生さん、岡田惠和さんにお越し頂きました。

会場は、シナリオ・センターではなく、TSUTAYA BOOK STORE 渋谷スクランブルスクエアにて開催。

ちょっとしゃれた感じです。

シナリオ・センター代表 小林幸恵の挨拶

当日の流れは、以下の通り。

まずはシナリオ・センター代表の小林から、ご挨拶をさせて頂きました。

小林幸恵
「シナリオ・センターは、今年で創立50年を迎えました。本来であれば、東京會館さんで出身ライターの方や、受講生の方、そして業界の方々に800名くらいの方々にお集まりいただき、にぎにしくお祝いしたいところでした。

ですが、実際には、新型コロナウィルス感染拡大もあり、今年はイベントらしいイベントができませんでした。正直、シナリオ・センターはもうダメかな、とも思いました。そのなかで、私たちの気持ちを前向きにしてくれたのは936編の新井一賞への応募数でした。

今日、こういう形ではありますが、皆さまともに新井一賞の授賞式と脚本家鼎談をさせて頂ければと思います」

セリフと会話の違い
講師:浅田直亮

代表の挨拶に続いて、浅田講師から『セリフと会話の違い』についてお話頂きました。
今回は、新井一賞の課題が『セリフは嘘つき』でした。そのため、セリフに焦点を当てています。

 

浅田講師
「セリフと会話の違いは何か。それは、セリフは観客にも聞かせるということ。会話のようにそこにいる人同士が喋っているようにみせて、実は、観客にもわかるように書く、これがセリフと会話の違いのひとつ。観客を意識できるか否かで、あなたのセリフはかなり変わります」

審査総評
講師:大前玲子 / 柏田道夫

続いて、審査総評をシナリオ・センターから大前玲子講師と柏田道夫講師にお願いしました。

大前講師
「『セリフは嘘つき』というのは、課題として、ちょっと難しかったのかもしれない。多くの課題が、ただの嘘や、ただの嘘つきの話になってしまっていて、気持ちとは裏腹なことをいってしまう、本心を言えないためにうそをついてしまう、そういった作品が少なかったように思う」

柏田講師
「自分が9点をつけた作品も、他の審査員が6点だったりして、驚いた。脚本家の先生方が選んだ作品にも「え!?」と思ってしまった。そういう意味では、選考はみずもの。選ばれていなかった作品にも、きっといい作品もある。落ちたからって落ち込まないでください。セリフって、ホントに難しいので」

新井一賞授賞式

新井一賞授賞式にて、脚本家鼎談にお越しいただく柏原寛司さん、清水有生さん、岡田惠和さんに加え、サプライズで、最終審査員のジェームス三木さんにもご参加頂きました!

コロナ禍で、あまり外に出ないようにしているとのことでしたが、今日のためにお越しくださいました。

▼ジェームス三木さんと新井一賞を受賞した山下真弓さん

授賞式の写真は、シナリオ・センター公式インスタグラムをご覧ください。

柏原寛司さん、清水有生さん、岡田惠和さんによる脚本家鼎談

最後に、柏原寛司さん、清水有生さん、岡田惠和さんによる脚本家鼎談です。
憧れの大先輩たちに皆さんの表情もとてもうれしそうでした。

柏原寛司さん
「傷だらけの天使」「俺たちの勲章」シリーズ、「太陽にほえろ!」「西部警察」「あぶない刑事」「ルパン三世」「名探偵コナン」「ゴジラ」「さらばあぶない刑事」など多数

「アクションとか、刑事ものとかの場合は、説明セリフは必要になるんだよな。説明しなきゃいけないときは、主人公になるべく説明させないように、展開で見せていく」

 

清水有生さん
朝ドラ「あぐり」「すずらん」、「3年B組金八先生」シリーズ、「明日の光をつかめ」シリーズ、「さくらの親子丼」シリーズなど多数

「自分の言葉を主人公にしゃべってもらうのではなくて、どれだけ主人公の気持ちになってセリフにすることができるか」

 

岡田惠和さん
朝ドラ「ひよっこ」「おひさま」「ちゅらさん」、「姉ちゃんの恋人」、「ビーチボーイズ」、「最後から二番目の恋」シリーズなど多数。向田邦子賞、橋田壽賀子賞など多くの脚本賞を受賞、「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞

「自分というものが、年々消えていく感覚。27歳の女の子の主人公に、自分が考えていること言わせても仕方がない」

なんと!飛び入りゲストにアニメシナリオ界から
前川 淳さんがご参加

前川 淳さん
「ドラゴンボールZ」「ドラゴンボールGT」「ドクタースランプ」「美少女戦士セーラームーンセーラースターズ」「名探偵コナン」他、シリーズ構成では「デジモンアドベンチャー02」「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」「テニスの王子様」「ボンバーマンジェッターズ」「フレッシュプリキュア!」「HUNTER×HUNTER(第2作)」「放課後さいころ倶楽部」他。

「まずキャラクター。最初にストーリーじゃない。もしかしたら、最後にストーリーかもしれない。ストーリーが先行するとご都合主義のお話になってしまう。キャラクターの視点に立って考えてみてほしい」

 

50周年記念として、『あした』をみんなで鑑賞

今年は、コロナ禍で何もできないことが続いてしまったので、50周年らしいことができませんでした。そんななか、シナリオ・センターのことを少しでも知ってもらいと思い、50周年記念動画『あした』を制作しました。

シナリオ・センターの50年のいばらの道を振返っております。

作家集団 新井講師による閉会の挨拶

最後は、TSUTAYAさんからのご厚意もあり、アルコール類もプレゼント頂き、皆さんで50周年を祝って乾杯とさせて頂きました。

当日リアルでも、配信を通してでもご参加頂いたみなさまには、感謝してもしきれません。ありがとうございました。

シナリオ・センターでは、『創作の場』をさまざまなところで実施しています。お気軽にお問い合わせください。

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