menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

楽しむこと

二宮金次郎夫婦像

嬉しいこと

シナリオ・センター代表の小林です。今、夜のゼミが始まるところです。
今月は、コロナがまたまた猛威を振るってきたのでzoomゼミになりました。
だいぶ慣れていただいたようですが、まだまだネット環境が違うと参加できない方もいらっしゃり、こちらではどうしようもできないことも多く、申し訳ない気持ちです。
そんな中でも、始まる30分くらい前から事務局スタッフも交じって、講師とのおしゃべりタイムを楽しまれる方も増えてきました。
こういう時間こそが、小さなコミュニケーションが、実はとても大事なのだということを再認識するコロナ禍です。
空港から参加されて、搭乗前に20枚シナリオを読まれたという剛の方もいらっしゃって、なんだか気持ちが暖かく広がります。
使いこなせると何でもできるのだなあとアナログの私はちょっとうらやましい。
でも、できないことを数えるより、できないことを試してみるチャンスと捉えようと自分に言い聞かせて、それなりに頑張っています。
今までできなかったことがちょっとでもできると、思いっきり楽しい気分になるから不思議です。
12月最終週は、飲み会もできるようにしていますので、シナリオ・センターのzoomゼミご活用くださいね。

小田原駅直結した「ミナカ小田原」が明日からグランドオープンになります。
地上14階、地下1階のタワー棟と江戸情緒香る「小田原新城下町」からなる賑わい拠点だそうです。
なにを宣伝しているのって?思われるかもしれませんが、実はこの施設と共に生まれたのが、出身ライターの柏田道夫さん脚本、五十嵐匠監督演出の映画「二宮金次郎」の二宮金次郎夫婦像。
時節柄、派手にオープニングはできませんでしたが、金次郎役の合田雅史さんと女房なみの田中美里さんを迎えて、除幕式が行われました。
薪を担いて本を読む二宮金次郎像は、私が子供の頃はどこの学校にもいました。(笑)今もそばの区立九段小学校ではみんなを見守ってくれています。
この度建立されたのは二宮金次郎夫婦像。
子ども時代の二宮金次郎や尊徳像はありますが、夫婦像というのは珍しい。嬉しいではないですか。二宮金次郎、金次郎を支えてきたなみとふたり。
いいことです。女房のなみなくして、二宮金次郎の偉業はありえなかったですもの。
小田原えらい!(笑)

明日、林海象監督をお招きして、特別イベント「映画『BOLT』公開記念『それはセリフのせいだ。~林海象監督編~』が行われます。
映画「BOLT」人気はとてもすごくて、昨日は林監督、なんと「日本外国特派員協会」に招かれて、上映と会見をされたそうです。
外国の特派員の方々が60名もいらして、熱心なインタビューを受けたとか。
外国の方にも評判よく、12月11日の公開を前に、気持ちが高まります。
そんな林監督、テンション高いです。明日の講演、どんなお話が飛び出すか。とても楽しみ。
講演は、対面とライブ配信のハイブリッドで行いますので、ご参加ください。チケット付きです。

先輩の言葉

月刊シナリオ教室12月号に、3年ぶりに人気小説「猫弁」を書かれた大山淳子さんのインタビューが載っています。
第2シリーズとして始まった「猫弁と星の王子」(講談社刊行)。
私もすぐに拝読しましたが、3年後に、あれから1週間に一気に引き戻され、ずんずん読み進んでしまいました。
大山さんは、とてもやさしいたおやかな方なのですが、創作についてはどうもそうではないらしい。(笑)セオリー破りを平気でされる。
新作「猫弁と星の王子」、普通3年経っての刊行でしたら3年後から始めるものです。
主人公たちが成長している方が、新しい話が創りやすいですから。
ところが、前述したように1週間後に引き戻された、そうシリーズ1ラストの1週間後から始まるという驚くべきはじまり。
大山さん「百瀬も亜子も作家である私も成長してはいけない、と思ったのです。
成長否定って、物語作りのセオリーに反していますよね。(略)期待を裏切って1週間後にしてしまいました。」
とおっしゃっていますが、これができるのは力がおありだからです。
キャラクターがブレないからこそできる技です。

まあ、何かといえば「キャラクター」といわれるけれど、うまく作れない、どうしたらできるのかわからないという方、大山さんが教えてくれました。
「セリフを書くと、性格がひっぱり出せるので、キャラクターを創るのが苦手な人は、セリフだけ先に書いてみるのはどうでしょう。
例えば、喫茶店で友人と映画の話をしているA君というシチュエーションでしゃべらせるのです。
自分だけの自分だけの意見を述べる人か、相手に忖度して話す人か、評論家の意見を借りて理論武装するタイプか、セリフの中にA君が生まれてきます」
なるほど、先輩の言葉はありがたいです。
20枚シナリオなら、特にやりやすいそうです。
シチュエーション(課題からですよ)を決めて、登場人物にセリフをしゃべらせてみます。
そのセリフから、キャラクターが生まれ、育ち、ストーリーが動いていきます。完結するのではなく、次への展開へ持っていくディテールを描くことができます。
きっと、「ドラマはストーリーを創らない、キャラクターがストーリーを作るのだ」というプロの先輩たちの言葉が、くっきり見えてくるかと思います。

先輩たちがたくさんいてくれること、本当にありがたいことです。幸せなシナリオ・センターです。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ