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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

背景・事情

1970年代の夏期合宿宴会風景 この写真からもキャラクターづくりを(笑)

祝日

シナリオ・センター代表の小林です。明日の祭日は何の日かご存じですか。
そうです。建国記念日。
建国記念日ですから、体育(スポーツ)の日や山の日のように勝手には動かせない大事な日です。
国ができた日だからね、と思っていたのですが、この建国記念日、歴史は案外浅いのにびっくりしました。
明治時代に一度制定されたとのことですが、1966年制定、わずか55年前、昭和の時代です。
制定の時には、いくつかの案があったようですが、日本書紀を基に、神武天皇が即位された日にしたそうです。
なるほど。急に思い出しました。
今物議の中心人物森会長が、議員時代に「日本は天皇を中心とした神の国」と言ってしまったのも、仕方がないかもしれません。
擁護しているわけではありませんよ。子供の頃からラグビーが好きで勉強はからっきしとご本人がおっしゃっているので、頭はさほど使わなかった発言なのかと思って。(笑)

祝日って、どういう意図で作っているのか、ふと気になりました。
国ができたという大元の建国記念日ですら、大した感じでもなく作られているのですから、案外適当?
最近は、連休にするために臨機応変に日にちが変わるし・・・。
1月元旦、成人の日、2月建国記念日、天皇誕生日、3月春分の日、4月昭和の日、5月憲法記念日、みどりの日、子どもの日、7月海の日、8月山の日、9月秋分の日、10月スポーツの日、11月文化の日、勤労感謝の日の13日。
海の日・山の日なんて祝日とは言えないし、随分安易な感じだし、どうせ適当に作るなら、6月、12月がないので作ってほしいですよね。雨の日、雪の日?(笑)
どんな祝日、どんな日ならお休みしてお祝いしたいですか。

キャラクターづくり

コロナ禍で、今までにない人間模様や人格などが見えてきました。
コロナになってから、この表参道シナリオ日記でも講座でも、何度もいっていますが、こういう時こそが創作者はチャンスなんですね。
今までに経験したことがない事態なわけですから、誰もが右往左往していて、本心というか本性というかが見えてくる。
案外できると思った人ができなかったり、優しくなかったり、この人がと思う人が活躍したり、いいことしたり・・・。
そういうものをしっかりとみつめて、「人間を描く」ことに向けるといいと思います。

前述した森会長、何でやたらと失言する方なのかなあと思って、ちょっとですが調べてみました。
お父様は石川県の町長さんで、お母様は早くに亡くなり、学校ではいじめをしては職員室に呼び出されていたそう。
小学校5年生の時に早稲田大学ラグビー部がお父様を頼って合宿にきて、ラグビーに魅せられ、早大に。
でも、体壊してラグビーで入学したので、退学しようとしたら、監督に「ラグビーに恩返しできる立派な人間になれ」と。
その後、政治家を目指し、実家の近所で火事が起きた時、危険を顧みず仏壇を抱えて出てきたことで、北陸は仏教への信仰が厚いので認められて、選挙に勝ったとか。

キャラクターづくりで、履歴書を作れというお話をします。
そうすると、就職の履歴書みたいのを作る方がいらっしゃいます。
それもあってもいいのですが、履歴を作るということは、キャラクターが創られた背景を作るということなのです。
ですから、くだんの森会長を見てみますと、幼少時代から町長の息子で、母親を早く亡くされたという環境。
母親から常識的なことを教わっていない、怒られたりしていない、父親は町のトップなので、誰もにちやほやされ、上にいることが当たり前。
いじめをするのは、子どもの頃から権力を持っていると勘違いしているから、井の中の蛙で想像力を広げる環境ができていない。
なので弱者への心遣いは全くない。
ラグビー入学したので、ラグビーができなければ退学しようとしたのは生真面目な性格、監督からの一言でラグビー愛を一生貫くような直情型。
火事場から仏壇をとってくる勇気は、なにをすれば人に認められるかを考える人なのか、ただの猪突猛進型なのか・・・。
もう少し掘り下げたい。
これだけでも、みえてきましたね。この後を辿っていくと、失言癖がどこで形成されたのかがみえてくるでしょう。

ま、「森喜朗物語」というドラマは作る気はないのでここまでにしますが(笑)、キャラクターが形成されるのは、背景・事情があるからなのです。
背景・事情をしっかりと作ると奥深い人物像を作ることができます。
人物の魅力とは何か、二面性でしたよね。
どんな人もすべて悪でもなく善でもありませんし、いいところも悪いところもある。人間は奥が深いですから。

今は、とても材料になる方がたくさん出てきています。(笑)
ドラマで一番大事なのは、登場人物のキャラクター。
キャラクターづくりのトレーニングとして、誰か本当の人を材料にして、こういう背景があるからこういうキャラになる、こういう事情からこういうキャラになったと、創ってみてはいかがでしょう。
ニュース一つとっても発言一つが面白く聞こえるのでは?
創作のタネはどこでも転がっています。

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