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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

糸井さんも叫んでいます。「両方だよ!」

シナリオ・センター代表の小林です。湿度が高いと、お天気でも体の芯が冷えるのだそうです。関節痛、ぎっくり腰などお気をつけてください。

 紫陽花

7月期連続ドラマも、そろそろ発表されています。まだ調べていないのですが、どなたが書かれているのでしょう。ワクワクします。
山本むつみさん脚本のNHK大河ドラマ「八重の桜」毎週楽しみに見ています。
会津の戦いがはじまり、佳境に入りました。でも、どんどんステキな人達が亡くなってしまうので、寂しいです。
会津が恭順の意を表しているにもかかわらず、桂小五郎や岩倉具視が「会津征伐すべし!」って徹底的に会津をつぶそうとするシーンを見て、こうして敗者が作られたのだとわかりました。
今まで勝者側のカッコいいお話ばかりみていたので、視点ひとつでずいぶん話の見方が変るのだとしみじみ思います。桂小五郎のイメージが変ってしまった。(笑)

糸井重里さんが今日のダーリンで、『「両方だよ!」と、こころのなかで、叫ばせてほしい。「両方なんだっつーの!」でもいい。片方のことだけだと思ってちゃ、だめなんだよなぁ』と叫ばれていました。
心の中で叫ばれていらっしゃるところをみると、糸井さんも何か感じられた場面にぶつかったのかなあと、余計な心配をしちゃいます。
おっしゃる通り、片方だけでなく両方あるんです、なにごとも。
そこをどう見るかが、切り口。ものを考えるとき、創るとき・・・片方だけではだめなんですね。あなたはどんな切り口で、ドラマを作っていきますか?

 7月に行うサマーセミナーは、長編(1時間もの)を作るのですけれど、ドラマの肝は、あなたの切り口です。
ストーリーは23通りと新井一も言っていますが、そこにどんなキャラクターの登場人物が出てくるかで、「シンデレラ」でも「桃太郎」でも色々なお話になるわけですね。
もうひとつ、誰とも違う自分自身の視点。どこで、どこをどうみるかです。「八重の桜」が面白いのは、負けた側の視点から、負け側の論理を、勝ち側の論理をみることができるから。
そこに、感情が入ると、家老の西郷頼母だって、北大路欣也さんが演じられたときと、今の西田敏行さんが演じられている頼母とはいささか違うんですね。見た目ではなくて(笑)

先日、友人がお姑さんと喧嘩して、お姑さんは自分の気持ちをまったく理解してくれないと泣いていました。
私は、どうしても友人の肩を持ってしまいますが、それでも、両方とも片方のことしかみていないからだと思います。
第三者的にみれば、どちらも100%いい人ではないし、悪い人でもない。
ただ、お互いお姑さんの視点と嫁さんの視点は、まったく違います。
でも、そこをちょっとお互いが考えたら、どこかに理解できる糸口が見つかる気がします。「お互いが」というのは、難しいんですが。
日常もドラマも一緒ですね。
だから、野際陽子さんや泉ピン子さんがきらめくドラマができるんですから。(笑)
ジェットコースタードラマではちょっと疲れるけれど、日常もドラマチックでありたと思う今日この頃です。

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