不要不急
シナリオ・センター代表の小林です。緊急事態宣言が出た東京は、今日もあっぱれ日本晴れですが、気持ちは雲がかかってどんよりかも。
いつも授業の片付けを終えて帰るのは9時半過ぎになるのですが、シナリオ・センターのそばのコンビニには、5人の男女がお酒の缶を片手に、マスク外しておしゃべりに花を咲かせて、とても楽しそうです。
気持ちはよくわかる。私だっておしゃべりしたい。だけど・・・やっぱり怖いな、こういうことが当たり前だと思ってしまったら。
自粛警察だの、見回り隊とかゼッタイ嫌だけれど、心のどこかでほっておいて大丈夫なのか思っている自分もいて、千々に乱れるばかりです。
本当に嫌な世の中になったと思います。
アップリンク渋谷も5月20日に閉館になるし、芝居も歌舞伎も映画も緊急事態宣言中中止や延期の中、浅草演芸場は「寄席は社会生活の維持に必要」と通常通りで頑張るそうです。
がむしゃらにお上に挑んでるのではなく、ちゃんと50%以下のソーシャルディスタンスを保ちつつ、飲食なしで、でも、実際にきて楽しんでもらおうというこういう頑張り、私は好きです。
昨年も書きましたが、ドイツの文化相は、「文化芸術は人間の生命維持に必要だ」といって、アーティストたちの支援をしてきました。
不要不急とは何か、今一度みんなで考えたい問題です。
どうして、国民のことをこんなに心配し頑張っているのに、なんにも聞いてくれないのかと、総理や知事はいらだっているかもしれませんが、国民が何を望んでいるのか、何をすればいいのか、どうしたら信用してもらえるのか、考えていない、気持ちすら想像もしていないから、言うことを聞いてくれないのです。
今一度、心と頭を巡らして伝えるということを考えてみて下さい。
診療も入院もままならないのに、オリンピックに500人の看護師、30の病院確保ってきいたら、誰も言うこと聞きません。
「小説・シナリオ二刀流・奥義 改訂版」
明日から「ミステリーの作り方・書き方~入門編・応用編~」が4/28・5/12の2回で開催されます。
ミステリーに特化して、映像に、小説に役立つミステリーの作り方を柏田講師が教えます。
エンタテイメントで一番人気なのはミステリー。そのミステリーを書けるようになれれば、鬼に金棒かも。
ホームドラマにしても時代劇にしても、社会派ドラマにしても、ちょっとミステリーの要素が入ると格段に面白くなりますものね。
是非、受講してみて下さい。オンラインでも学べます。
もう少し基本的なことが知りたい方のために、柏田道夫の「小説・シナリオ二刀流・奥義 改訂版」(言視舎刊)ができました。
柏田道夫の直弟子湊かなえさん、土橋章宏さん、大山淳子さんのようにあなたもシナリオも小説も書けるようになれる、プロになれる実践レッスンの本です。
改訂版の特別講義に、「創作のために絶対必要な“盗む”読書術」があります。
ゴールデンウィークにうってつけの内容で、簡単に言えば、本を読め、映画を見ろ、そこから盗めということなのですが、案外、どうやって盗めばいいのか、何を盗めばいいのかわからないものです。
このお休み、映画館はいけそうもないので本を読みましょう。
さて、盗みのやり方です。コソ泥ではなく大泥棒になると腕が上がります。
まず、楽しむことから始めないと続かないので、好きな作家、好きなジャンルから読みたい本を選びます。
付箋と鉛筆(マーカーでもOK)を準備します。
まず書き出し(視点者と人称をチェック)、冒頭で物語の天(いつの時代・季節は)地(設定、主たる場所や空間がどこか)人(主人公、視点者、脇キャラ)などを作者がどう描いているか、設定しているか、要チェック!
それからは、文章表現やキーとなる小道具、場所、人物など、読み手のあなたが気になったところを傍線や囲みでチェック。特にここはと思ったところは付箋で。
読み終わったら、面白かったなぁと余韻に浸り、作者が伝えたかったテーマや人物のドラマに想いを馳せます。
それから、ちょっと時間をおいてもう一度再読。
再読の時は、全体像を俯瞰で意識した上で、チェックした部分を拾っていきます。
こうすると、作者の意図や作品に込めたテーマ性と、それをどう物語にして組み立てていったかが見えてくるはずです。
期待外れだったとしても、つまらなかったというのではなく、「そうなったのはなぜか?」がわかれば盗むことができ、大泥棒になれるというものです。
詳しくは、プロ仕様のエンタメが書ける「小説・シナリオ二刀流・奥義 改訂版」を読んでください。
6月には、この本を基に「シナリオの技術で描く小説講座」開講の予定です。大泥棒柏田が講師です。