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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

場当り

私立五芒高校 恋する幽霊部員たち(講談社刊)

成敗

シナリオ・センター代表の小林です。九州地方は大雨災害の警戒レベルが上がっているようです。また、土砂災害などが起きると思うと心配です。
くれぐれもお気をつけてとしか言えないことがもどかしい。
災害もそうですけれど、日ごろの備えをと私たちには言うのに、お上はほとんど動かない、なんでも先送りにして怠っていることが多いように見受けます。
今、ワクチン接種で大慌てしていますが、必ずワクチン接種する時が来ることはわかっていたのですから、この1年の間に、日本中の人に接種する計画は立てていなくてはおかしい、常に場当たり的なことばかりやっていて、ろくなことにならず、挙句におかしいと指摘されると逆切れしている姿を見るとほとほと情けなく、めちゃくちゃ腹が立ちます。
せめて場当たり的にやるなら、ただの計画もしないズルズルではなく、舞台での場当たりのように、その場で機転を利かせるくらいのことをしてほしいです。
そして、失敗したら、失敗を認めて、他人の話しをちゃんと聞き、改めることが大事なのに。医療崩壊も何とかしましょうよ。
オリンピックだってそうです。
神宮のテニスコートやフットサルがオリンピックの資材(?)置き場みたいのにするために休業しているのだそうで、「なんでオリンピックができるかもわからないのに使わせないの?」とテニスクラブの方が怒っていました。しかも期限も確定していないとか。
色々なところがなんだかさっぱりわからない状況に振り回されていて、JOCにはまともな人間は山口香さんしかいないの?

どこもかしこもおかしいと、国民は気づいているのに、お上関連の方々は誰も思わないのでしょうか。
もうそろそろ、さすがに気がついて、なんとかしようと思っていると信じたい。
常に振り回され、ろくでもない目に合うのは、下々ばかり。ま、下々は員数で人間として扱われていませんからね、いつの世も。
でもね、時代劇だと、桃太郎侍とかが出てきて、悪代官とかつるんでいる越後屋などを「成敗」してくれて、ちょっとはすっきりするけれど、今はねぇ~。
せめて検察庁よろしく!!

私立五芒高校 恋する幽霊部員たち

大阪校の谷口雅美さんの新刊「私立五芒高校 恋する幽霊部員たち」(講談社刊)がでました。
谷口さんは、08年からシナリオ・センターの方々が共著して、ヒットした「99の涙」など99シリーズで短編小説にチャレンジされ、小説家としてデビューされました。
この「私立五芒高校 恋する幽霊部員たち」も連作短編集なのですが、軽妙なタッチで、19人もの登場人物たちの青春を描いています。
この本の帯がとてもおかしい。「1話5分で読める学園オカルト&ラブ」
19人もの主要登場人をどう料理すれば1話5分で読めるのと思っていましたが、是非読んでみてください。なるほどです。
連作短編とはいえ、19人というとても多い登場人物、しかもどの子にも役の強弱がない、その子たちが入り乱れて恋愛したり、幽霊に出会ったり、幽霊になったりするのですから、これはとても難しいです。
下手したら、話がこんがらかりやすいですし、読み手は、誰が誰だかわからなくなって、混乱したりします。
ところが、谷口さんは、はっきりとわかりやすく、外見、内面、境遇などなどの個々のキャラクターをきっちり作り込んでいるので、個々のエピソードが縦横に動いても混乱なく、構成も見事なのでさらっと読めるのです。
何度も頷いちゃいますが、なるほどです。それで1話5分なのですね。
これは、作者の腕のすごさです。
それこそ、シナリオを学ばれたからではないかと思います。
徹底したキャラクターづくり、シャレードや小道具を使った見事な構成、頭の中に映像を浮かべさせる見事な表現、さすがでした。
バアさんの私が、ちょっと青春時代を思い出して、ざわっと心が騒ぎました。

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