自慢
シナリオ・センター代表の小林です。梅雨空の東京は雨ではありませんが湿度がちょっと高い感じ。
暑かったり、涼しかったり、蒸したりとコロナだけでなく、日頃の体調に注意しなければいけませんね。
「免疫力あげて、なんとか乗り切りましょう。」
私にとっては、免疫力上げは水戸黄門の印籠ですが、ちょっと頑張りすぎて・・・やばい。(笑)
緊急事態宣言は6月20日まで続くようですので、よい食事と適度な運動、これは必須です。
私事でお恥かしいのですが、ちょっと自慢をさせていただいてよろしいでしょうか。
作家集団新井講師の孫、私の姪の娘が「東京都高等学校文化祭中央大会小説部門」で最優秀賞を受賞しました。
子供の頃から、物語づくりが好きで「千代田ジュニア文学賞」で佳作もいただいたことがあるのですが、今回、学校の入り口に「東京都高等学校文化祭中央大会小説部門最優秀賞 ○○」という立派な垂れ幕も創っていただきました。
親ばかならぬ一族で、垂れ幕見学ツアーに週末でかけようかと。(笑)
家族自慢などしたことはないのですが、自慢することがなかったということでもありますが、コロナ禍で久々の喜びだったので、自慢させていただきました。m(__)m
天国の新井一も曾孫の活躍に涙してくれていることでしょう。
アルビオン
昨日、劇団青年座のお芝居を観劇してきました。
前にご紹介させていただいた「アルビオン」です。上演時間2時間50分という大作、長丁場のお芝居、しかも翻訳劇。
商業演劇以外、最近は、休憩なしで2時間くらいのお芝居が多かったので、休憩付きで3時間近くはびっくりで、実は、ちょっとしんどいかなと思いつつお伺いしたのですが、とんでもない、久々に新劇を堪能しました。
「アルビオン」はイギリスの現代作家マイク・バートレットの戯曲です。
舞台は、大邸宅の20世紀初頭の英国式庭園のひとつ赤の庭。
主人公オードリーは、ロンドンで自社ブランドで成功を収め、オックスフォードのかって叔父が暮らしていた屋敷を買い取り、手間もお金もかかる広大な英国式庭園を復活させようとする。
そこに、作家を目指す娘や戦死した息子の婚約者、有名作家のオードリーの学生時代からの親友、古くからの家政婦や庭師、ポーランド人の掃除婦などが絡んで・・・。
EU離脱後のイギリスを背景に、イギリス版「桜の園」といえるでしょうか。
やり手の事業家なのに過去にこだわる、失くしたものへの想いと未来を語る主人公オードリー、彼女の本当の想いが徐々に知らされていきます。
ラストは決して明るくないのですが、未来をわずかに感じさせる、今のイングランドを見る思いです。
主人公オードリー役の津田真澄さんの演技は、彼女の強さ弱さに周りを辟易させ、見るものを圧倒させる見事な演技でした。
私は、20年以上前初演の「MOTHER~きみわらふことなかれ」(マキノノゾミ作)で、津田さんが演じた与謝野晶子が大好きで、この時初めて津田真澄さんという役者さんのすばらしさを感じたものでした。
今回は「MOTHER」を越えたすばらしさで、杉村春子さんの「女の一生」のように津田さんの当たり役となるのではないでしょうか。
また、いつもセンターの戯曲講座で、朗読してくださり、お芝居の在り方を教えて下さっている安藤瞳さんもアラ役で出演。
2年経っても愛する婚約者を失ったことで精神バランスを崩している役でしたが、女の情念と婚約者の母への憎悪をここまでというほど演じていました。
新劇全盛の頃、「欲望という名の電車」「ガラスの動物園」「酒とバラの日々」「桜の園」等など、あの頃の新劇の勢いを感じました。
子ども心に焼き付いた新劇のすごさを、また今感じることができて素敵な3時間でした。
今月の30日までですが、よろしければ観て下さい。ソーシャルディスタンスでご覧いただけます。