キャラクターらしいアクション・リアクションを描こう!
シナリオ・センターの新井です。
シナリオ・センターでは、6月22日から小学5・6年生・中学生向け『考える部屋』を開講しました。
今日は、3回目エピソード3より、『キャラクターらしいアクション・リアクションを描く』ことが子どもたちはできたかどうか、レポートします。
エピソード2では、『登場人物のキャラクターを具体的にイメージする』を90分で実施しました。
今回のエピソード3は、登場人物らしさをどうやって出していくか、をテーマに進めていきます。
まずは、PreVTRで宿題になっていた「身近の人のならではの行動」についてみんなに聞いていきます。
しお「緊張しいの友達は、緊張すると無意識で髪をくるくるさせる」
あお「なんでもないところでも、よく笑う友達がいる」
ビスタ「慌てると関西弁になる。生まれは大阪らしい」
などなど、みんななかなかの観察眼!
そうです。身近な人からの例でもわかるように、登場人物らしさは、その人のアクション・リアクションに出ます!
登場人物らしさをしっかりシナリオに出そう
登場人物のキャラクターが決まったら、当たり前ですが、シナリオに表さなくてはいけません。これが意外に難しい。
そこで、『もしもももたろう』というコンテンツを使って、こんなお題でブレストをしていきます。
もしも、ももたろうがおじいさんに
「ももたろう、お願いだ。鬼退治に行ってくれ」
と言われたらどうするか?
ブレストしていきます。
そこで重要なのは、もちろんキャラクター!なので、まずは
勇敢なももたろうが言われたらなんて言う?
と、セリフだけ考えていきます。
ブレストなので、一つのアイデアだけではなく、一人で何個もアイデアを出してもらいます。
「よ〜し!俺が行かなきゃ!」
「もちろんです!必ず倒します!!」
「俺が鬼をギタギタのドタドタにしてやるぜ!」
「あっという間に倒してみせますよ」
「俺がいないとこの村、ほろぶっしょ」
「倒したらヒーローになれる?」
「まずは鬼を倒すために下調べだ!」
「オレだったら、デコピンでいけるよ」
「まぁなんとかなるさ」
「1日で行って、その日に帰ってくるよ」
などなど……
セリフ+どんなふうに言う?でキャラクターをはっきりさせる
次に、もしも『へそまがり』なももたろうだったら、
・なんと言うか?
・その時、どんなふうに言うか?
まで考えてもらいます。
シナリオでいう、セリフとト書です。ここら辺から、じょじょにキャラクターを表現していく方法を掴み始めます。
ももたろう「オレ以外に適任がいるさ」
と、おじさんの方を見ずに、スルメ食べながらいう
ももたろう、あかんベーして
ももたろう「やだね」
腕を組みながら
ももたろう「いいことある?」
ふとんに潜ったまま
ももたろう「寒いからヤダァ〜」
刀抜いて
ももたろう「日輪刀じゃないとね」
手をお金の形にして
ももたろう「いくらくれんの?」
マスクつけながら
ももたろう「だってコロナに感染したくない」
手に頬をついて、おじいさんに顔を近づけながら、
ももたろう「オレがいかなきゃいけない義務ってあるんですか?」
シナリオにしっかりキャラクターが出る
セリフとト書を踏まえて、キャラクターが出たアクション・リアクションのアイデアが出ています。
最後に、気弱なももたろうバージョンです。気弱バージョンは、ブレストではなく、15分くらいの時間でシナリオを書いてもらいます。
○ももたろうの家・中・(夜)
ももたろうとおじいさんが、
いろりを囲んで座っている。
さぁここから、ももたろうのキャラクターが出たシナリオを書いてもらいます。
それぞれのシナリオを発表
15分で書きあげたシナリオを、それぞれ発表してもらいます。もうね、このシナリオがすごい!ちゃんとキャラクターが出ています。
そしてみんな、それぞれのシナリオを楽しそうに聞いています。感想もしっかりしています。今の子は、大したものです!
Ep3を経てのみんなの感想
「自然に、その人らしさを出すのは抽象的で、キャラクターを伝えるのってどうやったらいいんだろうと思っていたけど、どう伝えればいいのかわかった気がした」
「今まで、アイデアを一つしか出してなかったけど、いくつもアイデアを出すっているのを今度自分でもやってみたいと思った」
「色々なシナリオを聞けたし、新しい考え方もわかったし、新しいやり方もわかったから、もっとレベルが高いことができるんじゃないかなって」
「なんか、セリフ全部だけじゃなくて、セリフの一つ一つにもキャラクターを出すと面白くなるんだなぁというのがわかった」
「今回は一つのパターンしか作ってなかったけど、何個かいろんなパターンを考えてできたらいいなぁと思った」
と、こんな形で、充実の90分はあっという間に終了。Kids are Alright!