子ども
シナリオ・センター代表の小林です。昨日はちょっとバタバタして日記を書けませんでした。失礼いたしました。
今日は、142期シナリオ作家養成講座の修了式です。おめでとうございます。
通学とオンラインのハイブリッドでの講座も定着し、受講生の皆さんは最後まで描き続けて下さいました。
毎週の講義が、血となり肉となるのは、これから研修科というひたすら書くというフィールドで培っていきます。その先には、ライターズバンクからデビューという道が。
受講生お一人お一人の創作への道が広がるように、これからもバックアップしていきたいと思います。
実はバタバタの一日といいながら昨日のランチ、フルート演奏を聴きながらという優雅なひとときを過ごしました。
指揮者佐渡裕さんのオーケストラのピッコロ・フルート奏者の西田紀子さんとギターのノボ・カルロス・ゴンタさんが、私の所属している子どものボランティア団体で、ランチ演奏をしてくださったのです。
フルート奏者の西田さんは、長く「0歳からのコンサート」など子供向けのコンサートに携わっていらして、演奏とともに、音楽家として子供たちから学んだこと、子どもたちの新鮮な感覚や素晴らしい想像力についてお話をしてくださり、音楽もシナリオも子供たちへの向かい方は同じだなぁと嬉しくお話をお聞きしました。
様々な形で、心ある方々が子どものためにできることを続けていけば、汚い大人は淘汰されて(笑)、優しい社会ができるのではと、ひそかに期待している私です。
第3回ライターmeetsアクター朗読劇 SoundScene~きっかけの音(ね)~
昨日は、「第3回ライターmeetsアクター朗読劇 SoundScene~きっかけの音(ね)~」の公開稽古を、シナリオ・センターのホールで行いました。
この朗読劇は、配信で12月1日から5日まで公演します。
公演は5作品ですが、この公開稽古は、岡田道子さんの「男か女か」(演出:野田愛佳さん)、黒船さんの「駒の音が届くまで」(演出:名嘉 高志さん)2作品で行いました。
稽古は、シナリオが演出家や俳優さんにどうとらえられているか、理解されているのかが如実にわかる瞬間です。
俳優さんが掴んだキャラクターと演出家の想いとが違っていたりして、結構、厳しい演出家からのダメ出しに、シナリオを読みながらどうすればおなじように伝えることができるかと考えてしまいました。
新井一が、映画撮影所の片隅でスタッフにシナリオを教えたことを思い出しました。
シナリオ・センターを作るきっかけでもあります。
映画製作にあたって、監督、俳優さんはもとより、大道具さんや照明さんなど100人近いスタッフが関わります。
その時にすべての関係者にこの映画はどういうものかということをわからせるのが唯一シナリオです。
シナリオに書いてあることを基に、それぞれの立場からいい映像にするために頑張るわけです。
でも、そのシナリオを受取る側によって違うように思ったとしたら、いい映画は作れません。
なので、シナリオってこういうものだよって、スタッフにもキャストにもわかってもらえれば、同じ見方ができ、同じ目線でその映画に向き合えて、いい映画になると考え、新井は撮影所でスタッフにシナリオを教えたのです。
そういえば、シナリオライターは、キャスト・スタッフにどうシナリオを読まれたのかって、あまりよくわかりません。常に現場にいるわけではありませんから。
できた作品を見て「自分が描いたシナリオ以上に素晴らしい」と思えるものになるのか「え~、なんでこんな風に?」とがっかりする作品になってしまうのか、シナリオを渡してしまえば、もうシナリオライターは蚊帳の外。プロでも悩みます。
伝えるって、本当に難しい。創作の解釈って、すべての人がみな違うから本当に難しいですね。
ゼミで感想をもらうのも、他人に自分の作品が伝わっているかを教えてもらえる場所ですが、公開稽古はもっと具体的に俳優さん、演出の方への伝わり方がわかります。
公開稽古って、なかなか私たちが立ち合えることがないので、もっと皆さんにアピールして、もっとたくさんの方にみていただければ、とてもいい勉強になったのに、アピールが足りなかったと反省しています。
来年もこの公演を続ける限り行いますので、シナリオライター志望の方は参加していただきたいです。
伝える技術、大事です。