だらだら
シナリオ・センター代表の小林です。文化の日は秋晴れと決まっている(?)のですが、今年も秋晴れでした。コロナもすっかり終息したかのように見せているので、行楽地もなかなかの人出だったようですね。
私は、老犬を見守りながら、おうちで久しぶりに親友とおしゃべりの半日を過ごしました。LINEや電話では連絡し合っていても、ゆっくりふたりっきりで、だらだらと(笑)おしゃべりに興じるのは2年ぶりでしょうか。
決して中身の濃い話でもないとりとめのないおしゃべりをだらだらと夕方までできるということがどんなに至福な時間だったのか、しみじみ感じた1日でした。
文化芸術を慈しむなどと大上段に構えなくても、無駄なような時間が、心にとってどんなに大切か、こうした時間を持てることがなんとありがたいことか、コロナというものがなければまったく気がつかずに、人生を終えたかもしれません。
当たり前だと思って接していたことが、当たり前でないことはたくさんあるのです。
想像力が大事だと皆さんに言い募っている私が、当たり前をそのまま受け入れていたことに、想像力のなさに愕然としました。
もっと目を凝らさなければ、もっと耳をそばだてなければ、もっと五感をフル活動しなくては・・・文化の日のきづきでした。
キッズシナリオ
後半にかけて、コロナが収まってきたからでしょうか、堰を切ったように小学校から大学まで、学校からシナリオ研修のご依頼をいただきました。
今月は6校ほどお邪魔します。
遠く広島の県立高校とはオンラインで授業をさせていただきます。離れていてもできる時代になりました、素晴らしい!
キッズシナリオは、子どもを日常から解き放ち、想像力を目一杯広げて、自由に創造してもらいたい。自分で想い、考え、伝える力をつけて欲しいというのが大きな骨子で、始めました。
キャラクターを通して、人はみな違うことをわかってもらいたいと思いながら始めたのですが、今は出前授業もいろいろな内容になっています。
というのも、コロナでiPadなどを配布された学校も多く、家にいた時間も長くYouTubeなどをみることも増えたせいでしょうか、子どもたち自身が映像を作りたがっているのです。将来の夢YouTuberも。
なので、シナリオから映像づくりまでお手伝いすることも。
小学生がちょっと教えるとあっという間に映像を作る・・・私には想像だにできなかったことが当たり前にできる時代です。
中学生や高校生はもう玄人はだしのものも作ります。
もちろん、シナリオを使って古典の授業、学校製ジャムのPR、社会見学のドキュメンタリー、学芸会、就活・・・etcetc、失礼な言い方をすればなんでもやっています。
やるものが違っても、やり方が違っても、私たちが届けたいのは、自分で想像する力、創造する力を広げるお手伝い。
なぜなら、シナリオは、人間を描くことだから、人間がすることだったら何にでも応用ができるというわけです。
6月から、キッズシナリオを通年でできるようにシナリオ・センター独自で「考える部屋」を立ち上げました。
出前授業で伝えきれないシナリオの本質的な価値を伝えたいと思ってのことです。
物語づくりの大好きな子どもたちの創作にひたすら打ち込める部屋です。
学校とも塾とも違う、正解のないことを子供たち自身が作り上げていけるように、子どもたちの「作家の目」を「どう伝えるか」をサポートしていく部屋です。
大人はともかく教えたがりますが、私たちはサポートに徹します。
1期生は、5名と少なくサポート隊の方が多かったりしているのですが(笑)、まあ、すごい。
誰一人休むことなく、イキイキと楽しんで、びっくりするような想像力を見せつけてくれます。
ゲストで「ちびまる子ちゃん」などのアニメライターの田嶋久子さんが参加してくださるのですが、子どもたちの発想に打ちのめされることも。(笑)
子どもたちの力は無限です。この子供たちが自由に発想できる、表現できる場を私たち大人は守らなければならないと思っています。
キッズシナリオを担う新井一樹は、「キッズシナリオの最終形態は創作版子ども食堂」と言っています。
こんなろくでもない社会にしてしまって、子どもたちが生き生きと生きられる場所を、大人が守らなければどうするんだと、老骨に鞭打ってサポートしていきたいと願っています。
出前授業も「考える部屋」も、もっともっと広げていきます。
ご一緒にサポートしていただければ幸いです。