嬉しい日
シナリオ・センター代表の小林です。今日は、出身ライターの山本むつみさんが、お仕事の打ち合わせ帰りにお顔を出してくれました。
センターの隣のギャラリーで脚本家の梅田ミカさんのお母様が水彩画の個展をなさっていらして、そちらもご覧になられて。
お忙しい中、おいでいただけるのは、ホント嬉しい。
あまりの久しぶりもあって、話が弾みすぎるほど弾んで、どんどん話が広がっていくので、気がつくとこんな時間・・・、毎回のパターンなのですが、それにしても会えないということは、メールなどでどんなにやり取りしていても積もる話が積もりまくってしまうのだと実感しました。(笑)
本当に楽しいひとときでした。
来週の「相棒」(テレビ朝日)は山本さんの作品です。ちょっと毛色の変わったむつみカラー、楽しみです。
皆さんもお見逃しなく!
出身ライターの方とお話していつも感じるのは、センターをやっていて本当によかったということ。
シナリオ・センターは、基本のき、映像表現、伝える技術をお教えしているだけですけれど、ここで学ばれたことを大事にしてくださる出身ライターの方々がいらしてこそ、50年以上続けてこられたのです。2020年は創立50周年だったのだぁ・・・。(涙)
新井一は、「シナリオの基礎技術」を、このセンターの教育のもとをしっかり作って遺産として遺してくれたのですけれど、私はそれに乗って代表の座に胡坐をかいているだけなのですが、こんな楽しい思いができる、嬉しい時間を過ごせる、ありがたいことだと思っています。
出身ライターの皆さんのドラマや映画は見逃さないようにしなくては罰が当たります。
なので、リアルと録画で、22時から3時過ぎまで拝見するのが日課。
とはいえ、皆さんが活躍してくださっているので、ドラマだけでも編成期ごとめちゃくちゃたくさんあります。
これ以上増えたら、眠る時間がな~い。そんな不安を抱えながら(笑)、活躍ぶりを楽しませていただいています。
人物の軽重
今日は、9月シナリオ8週間講座の修了です。
開講と修了しか顔を出さないのですけれど、最後に「これは基礎なので、これから皆さんの創作が始まるんですよ」とご挨拶させていただいています。
脚本家や小説家は、やはり書いてナンボ。書き続けていなければプロにはなれません。
映像で見せる技術、ドラマを伝える技術を書き続けることによって、身につけていくのです。
シナリオで大事なのは、「キャラクター」と「アクション/リアクション」
ドラマを盛り上げるのは「葛藤・対立・相克」
最終日は、カセの話をするのですが、そのカセこそが「葛藤・対立・相克」を生む手段なのですね。
新井が作ったカセ表を差し上げているので、それを常に傍らおいて、シナリオを描かれるといいかと思います。
キャラクターは、昨日のコンクールの話の時も書きましたが、一番大事です。
案外、忘れているのが人物の軽重。
主役はラウンドキャラクター、脇役はセミラウンドキャラクター、チョイ役はプレートキャラクターと人物の描き方のところでお話しします。
この人物の軽重の取り扱いを間違えると、ドラマは混乱します。
初心者の方でわからない方は、みんなラウンドキャラクターにしてしまって、誰が主役で誰の話なのか分からなくなってしまうことがよくあります。
コンクール一次で落ちる作品にありがちです。
誰でもはっきり描写しなければならないわけではありません。
絵でもそうですが、重要なところははっきり描くけれど、遠くの人物や木々はぼやかし省略します。
省略することで重要なものを浮かび上がらせるのです。
だから、登場人物には軽重があるということです。
人間に軽重をつけるのは失礼なことですが、ドラマは日常ではないので、申し訳ありませんが、登場人物には軽重をきちんとつけてくださいね。
基本の技術をしっかりと身につけて、あなたしか創れないドラマ作りを楽しんでください。