若者よ
シナリオ・センター代表の小林です。今夜は限りなく皆既近い部分月食なのだそうです。
穏やかな気持ちで月を眺められるのは、ちょっとうれしいですね。
藤井聡太4冠は、今日5冠に挑戦中とか、大谷翔平選手ア・リーグMVPに満票で選ばれるとか、若い方の活躍がすごいなぁと思います。
大谷選手は、他にも数々の賞を受賞されていますが、ギネス世界記録にも「投手として100投球回、100奪三振をマークし打者として安打、打点、得点で100超えをマークした初の選手」(クインティプル100)と「オールスター戦で投打の二刀流で先発出場した初の選手」として登録されるのだそうです。
偉業を成し遂げる方は、人間として器が大きいようで、昨今小っちゃい小っちゃい器の、いや器も持っていないような大人ばかりを見てムカついていたせいか、本当に気持ち良く、こういう若い方の姿を拝見するだけで心底ほっとします。
若者の皆さん、どんどん活躍してください。
今日も横浜の小学校へ出前授業にお伺いしましたが、小学生のシナリオは面白い。
若い人へもっと夢を託したい、来年も子どもシナリオに力を入れたいと思います。
子どもの頃から、ちゃんと自分の想いや考えを伝える技術を持てば、藤井さんや大谷さんのような素敵な若者に育ってくれることと、期待しています。
創作ラジオドラマ公開講座
今日は、創作ラジオドラマ大賞の公開講座がオンラインで行われました。
1回目の今日は、出身ライターの山本むつみさん。
山本さんは、この賞がきっかけで、なぜかテレビドラマデビューされました。
お聞きしていてびっくりしたのは、デビューのきっかけ。
テレビドラマデビューできたのは、NHK菅野プロデューサーが創作ラジオドラマ大賞をとった「唐木屋一件のこと」を聞かれてお声をかけられたと思っていたのですが、なんと月刊シナリオ教室に掲載された受賞作「川留め騒動始末」と「唐木屋一件のこと」を読まれて、これだけ描ける人ならと思ってお声をかけられたとのこと。
月刊シナリオ教室がお役に立てたのだと、とっても嬉しくなりました。
編集長の前田も喜んでいることでしょう。しかも、20枚シナリオの課題がもとになっているというのも嬉しくて。
応募作が通るか通らないかは、山本さんは「書き手の想いが審査員に伝わるかどうか」とおっしゃっていて、それは、脚本家の必須条件にあげられた「これを他人(ひと)に伝えたい」という思いとつながっているのだと思いました。
「コンクールとプロ御作品の違いは」いう質問に、「コンクールは、自分の想いで描けますが、やはりプロになると違います。
ラジオ、テレビの向こう側、聴取者・視聴者に届けるということが大事です。」と。
伝えたいものをどう伝えるか、それがシナリオの技術です。
やはり、ドラマ作りで一番大事なのはキャラクターとおっしゃっていますが、すごく分かりやすかったのは「登場人物同士の人間関係を作ること」
キャラクターをしっかりと作って、AとBをぶつけていくことだと。
なるほど、構成とつながります。
ドラマを描くときは取材をすること。
ただ取材に集中しすぎると研究論文になっちゃうので、取材の世界と自分がしっかりと向き合い、自分のところに引き寄せられることが大事なのだそうです。
資料本の巻末の参考資料も手掛かりになるとか、また今書いているシナリオに使えなくても、いずれほかの作品を描くときの縁(よすが)になるので、取材は財産になるとのことでした。
皆さんも、いっぱい取材して、どんどん役に立ててください。
やはり先輩のお話は役に立つことがいっぱいです。
公開講座は、11月20日・23日とまだ続きますので是非ともご覧ください。
お問い合わせは日本放送作家協会のウエブサイトをご覧ください。