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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人として

空に

ジャーナリスト

シナリオ・センター代表の小林です。今日の天気はなんだったのでしょうね。
蓼科から熱海に車で向かっていた友人は、途中雪、雨、ガンガン晴と忙しかったと笑っていました。
最近、「日本沈没」をみながら、ちょっとドキドキしていましたけれど、アメリカの竜巻といい、地震、噴火、天気の変化、そしてコロナの新種といい、もはや地球壊滅を想像してしまいます。
災害などが起きた時、一番大事なものはなにかというと、信じられるニュースではないかと思います。
80年前、大本営発表というお国からの嘘ニュースを日本中で信じきって戦い、負けたわけですが、さして変わらない状況の今、何が信じられるのでしょうか。

ノーベル平和賞に、報道の自由を守る戦いを続けているロシアのジャーナリストドミトリー・ムラトフさん、フィリピンのジャーナリストマリア・レッサさんが受賞されました。
「私は記者であるだけで、残りの人生を牢獄で過ごすかもしれない脅威とともに毎日を生きている。でも、危険を冒す価値はある」とフィリピンのマリア・レッサさんは授賞式で決意を語られています。
記者の殺害が後を絶たないロシアでは、「ロシアのジャーナリズムは暗い谷を通っている。100人以上のジャーナリスト、メディア、人権擁護者、NGOが『外国の代理人』(※外国の代理人とは、外国から資金を受けているとして活動を規制する制度で、政権を批判する多くの独立メディアや記者が指定されている)
の烙印を押された。」とムラフトさん。
どの国でもジャーナリストは、「報道の自由」を守るために命を懸けて戦っているのです。

それに引き換え、日本の報道のていたらくには目を覆いたくなります。
ジャーナリストの矜持はお持ちでないのでしょうか。
牙を抜かれたオオカミになっただけでなく、よだれを垂らしてお国からいただくエサに喜んで飛びつくだけで、本当に情けないです。
ご本人たちはジャーナリストとして、情けないとは思っていないのでしょうか。
出てこい!気骨のあるジャーナリスト。ドラマだったら、ゼッタイ出てくるんだけれどなぁ。最後には。

教養

昨日、鷹井伶さんの小説「天下小僧壱之助」を歴史の行間を読むのがうまいと紹介させていただきましたが、やはり作家性というのは、作家の持っている教養とか知識の力がものをいうような気がしています。
知識というのはわりといれやすいのですが、教養というのは難しい。
教養とは、広辞苑を引くと、①教え育てること。②単なる学殖、多識とは異なり、一定の文化理想を体得し、それによって個人が身につけた創造的な理解力や知識。その内容は時代や民族の文化理念の変遷によって異なる。
う~ん、難しいですね。
一朝一夕では身につくものではありませんが、創作をする人間は、物書きになろうとするものは、多くのことを知っていることが大事です。
時代ものを得意とされる方は、歌舞伎とか文楽などが好きだったり、精通していらっしゃる方が多いですが、ご自分の得意とするものを、好きなものを広げていくとかから始めるといいのかもしれません。

私自身は、新井一や作家集団の新井巖講師などと違って、同じ家族なのかと思うほど教養はありませんし、知識欲も少なく、集中したいものとか、これこそ好きとかというものもありません。
そんな私は、人を一般名詞でくくらないということから、色々なことを吸収する突破口にしています。
これが教養になるかはわかりませんが、人を一般名詞でくくらないことで、人間関係を積み上げる上でも、創作の人物関係を描く上でも、広がりを作れる基だと思うのです。
「人はみな違う」と常日頃申しあげていますし・・・ね。年寄りとか、政治家とか、男とか女とかでくくったらまずいでしょ。とはいえ、お上はひとくくりかな。(笑)
え~、お上以外の知り合った「くくらない個人」から、色々なものを吸収することができますし、驚くような視点にであったりと、どんどん未知の領域が広がります。
未知の領域に出会ったら、ちょっと調べてみたり、興味が湧いたら踏み込んでみたりする・・・。
結局、私が一番好きなのは、人なんですかね。
私は、100年生きるといわれてももう先は目の前ですが、若い方はこれからです。
スポンジのようにいろいろなものを見聞きして吸収してください。創作の第一歩です。

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