TSUTAYA CREATORS’PROGRAMのイベントで、“まさか” MCをするなんて!
シナリオ・センター事務局の田中です。
先日行われたTSUTATA CREATORS’ PROGRAM(TCP)のイベント「映画『哀愁しんでれら』に見るオリジナル作品のアイデア術!」。シナリオ・センターが微力ながら、協力させていただきました。シナリオ・センターから田中(MC)と吉﨑崇二講師(解説)が参上。
“まさか”人生で自分が映画イベントの進行MCをするとは……。
ゲストは映画『哀愁しんでれら』の渡部亮平監督(脚本も担当)。映画『かしこい狗は、吠えずに笑う』(監督・脚本・製作・編集)を発表後、映画『三月のライオン』『ビブリア古書堂の事件手帖』『麻雀放浪記2020』の脚本を手掛けたほか、映画のみならず、テレビドラマや配信ドラマ、MVなど数々の作品を担当する飛ぶ鳥を落とす勢いの新鋭クリエイターです。
そんな渡部監督にオリジナル作品を作るためのアイデア術をお聞きしようというもの。私と吉﨑講師が登壇すると、会場には20名ほどの目。カメラの向こうにはオンラインでご覧いただいている沢山の方々。
その視線にこみ上げる緊張から生まれる震え声を、可能な限り、そして、可能な限り、さらに、可能な限りおさえる私。冷静を装い、渡部監督にご登壇を促します。
するとご登壇時のご挨拶で渡部監督はこう仰いました。
「“まさか”自分が脚本家・映画監督になって、このようなイベントに登壇するとは夢にも思いませんでした」
本当です。人生って何が起こるか分からない。大共感。
今回、渡部監督のお話を聞いていて、“まさか”について考えたことがいろいろありましたので、お伝えしたいと思います。特に、「映画やテレビドラマに興味はあるけど、“まさか”自分がそっちの世界に行けるわけないよなぁ」というかたは是非お読みください!
“まさか”はアナタにも起こるかも
「私は、脚本家(映画監督)に成るべく生まれてきたのだぁぁぁああ!」
こう高笑いして仁王立ちしている人たちだけが、脚本家や映画監督なっているのでしょうか。稀にいらっしゃるかもしれませんよね、なんの疑いもなく確信しているかたが。でもそういうかたがいるとしたら、それはただ目立っているだけなのかも、なんて思ったりします。
例えば、テレビドラマや映画を観ていて、
・作ってみたい
・やってみたい
・楽しそう
――と思っていてでも、「“まさか”自分がそっちの世界に行けるわけないよなぁ」と思ってしまいませんか?
でも、またなにか新作を観たりすると、すごく面白くて、映像業界に想いを馳せたりして……。脚本家になる人や監督になる人の“最初”は、こんな感じのかたが多いのではないでしょうか。
渡部監督も最初は、テレビ局に就職希望の普通の大学生だったとのこと。
「地方出身なんで、テレビドラマを見て楽しんで、次第にドラマの現場に憧れて……」
そうニコニコと笑顔で話してくださる渡部監督。
TVドラマが作りたくてテレビ局に就活を考えたけど、ドラマを作りたい自分にとって違う道の方がよいかもしれない。そう思って調べていくうちに知ったのが、脚本家という道……。
どうやら脚本家を養成する学校があるらしい。それを知ってシナリオ作家協会のシナリオ講座の門をたたいたそうです。
“まさか”はここから始まっていたのですね。
・テレビドラマが好き
・配信ドラマ漬けになって寝不足……
・映画館に言って映画を観るのが好き
――というアナタ。何気なく好きで観ているそれ自体が、“まさか”の道の始まりかもしれませんよ。
アイデア術も“まさか”の日常から!
「神様が落としたアイデアが、私に降ってきたぁぁあああ!!」
こう思いながらデスクに足をかけ、ガッツポーズをしている脚本家。パソコンに向かって書き始める――なんてことはありませんよね。
では、プロの脚本家はどういうアイデアが起点になっているのでしょうか。
渡部監督はズバリ。身近なことと、流れてくるニュースだそうです。
・TSUTAYAのバイト経験を通して考えさせられたこと
・テレビから流れるニュースを観て思ったこと
・そこから派生して発見する自分の考え方
――それらの点たちが結ばって線になり、物語になっていく。それが、渡部監督流の「物語の紡ぎ方」だそうです。
映画『哀愁しんでれら』に見られるあのドキドキする展開、センセーショナルなラストがそんな日常的なところから発進されているなんて。
だから、「私、ありきたりなアイデアしかできないし……」と考えてしまうのは、もったいない!
日常で感じた思い・琴線に触れたニュース・自分の考え方。
この3点をシンプルに結ぶだけでも、あなただけの物語になるかもしれません。
“まさか”を起こすには、ガシガシ書き続けること
渡部監督曰く、脚本家になるのに大切なことは、書き続けること。
そして、書き続けるには「面白いね~」と褒めて添削してくれる、良い講師と巡り合うことだそうです。
そうやって書いた作品が、映画やテレビドラマやノベライズ小説になり、映画祭で賞をとったりして……。
こういう“まさか”が起こるかもしれません。
次に“まさか”と言うのはアナタかも。そのためには、あとは、シナリオを書くだけですよ!
シナリオは、だれでもうまくなれます
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