生き方

シナリオ・センター代表の小林です。感染者はどんどん増えていますが、どうも増えるような対策しかしていないという感じです。
怖いのは、子どもたちの感染が増えていること。
学校での対策を聞くと、対応は色々で、感染者が出てもマスクしているから濃厚接触者にならないと感染者が出た次の日だけはお休みであとは普通に授業をしている学校もあれば、無期限休校にしているところもあり、どうすれば一番子どもたちに安全ですごせるのでしょう。

シナリオ・センターは今日からWＥＢゼミになりました。講師はほぼ自宅からですが、受講生の方は、教室で受けることもできますので、ご利用ください。
それにしても、PCR検査をなぜ受けさせたくないのか、急にPCR検査をするところが少ないと騒がなくてはならないのか、必要数がわかっているワクチンが足りなくなるのか、本当によくわかりません。
いつまで同じことを何度繰り返せば、お上は自分たちの対応のまずさに気づくのでしょうか。
過去を葬ることばかりしていないで、過去の、経験の中から学びとるということをきちんとしてほしいものです。

私たちは誰もが「自分たちの狭い世界の中でしかものをみていない」のです。
だとしたら、必要なのは何か。それは「想像力」です。
先日、社会学者の宮台真司さんが、新聞紙上で、相次ぐ無差別の襲撃事件などをとらえて、子どもたちに大人から伝えて欲しいとおっしゃっていました。
「豊かな感情を育んだ生活世界は生産性が低い領域とされ、今後も市場化される。
流れを止めるのは難しい。
だからこそ、大人が目の前の子供に接する姿勢を改める。
例え親の経験値が低くても、多様な大人に接する機会を増やし、様々な映画や音楽に接する場を与え、自分の日常とは違う世界があるという想像力を培う。
周囲の子らに『人生の選択肢は一つじゃない、横道にそれても別の生き方がある。面白くて幸せな人生はたくさんある』とメッセージを伝えて欲しい」
「想像力」、何をするにも一番大事なものではないかと思います。
「想像力とは他人を想う心」瀬戸内寂聴さんの言葉です。

朗読劇

見に行こうと思っていたお芝居が、出演者に感染者が出たということで初日だけで中止になりました。
この劇団、昨年も同じことが起こり、本当に不運な劇団だと思います。
誰が悪いわけでもないのに、どこに感染の落とし穴があるかわかりません。
くれぐれも気をつけようといっても、何に気をつけていいのか、マスク、手洗い、うがい、検温はほとんどの方がちゃんとしているのに・・・。

リアルではできないということで、2年続けて、配信の朗読劇にしました。
昨年12月に行われた「第3回ライターmeetsアクター朗読劇」。
この朗読劇は、9年前、最初一部の作家集団クラスから始まりました。
それをもっと広げようということで、シナリオ・センターのライターズバンクと声優プロダクションの三木プロさんと共催で、朗読劇のシナリオコンクールを行い、そこから選ばれた5作品を朗読劇として、三木プロの声優の卵さんたちが上演するというものになりました。
この2年はコロナ禍でリアルではなく配信となり、それだけではということで、公開稽古をセンター内でやるようにしました。
公開稽古は、定員を設けてみてもらうようにしましたが、作者はもちろんのこと、見学すると、シナリオをどう声優さんが解釈してセリフにするのか、演出家さんがどう指示するのかなどが見ることができて、シナリオ自体の魅力的な部分や未成熟な部分を知ることができ、シナリオを作る上でとてもプラスになります。
自分が気がつかないで、何気に書いていることが案外多いことを発見できる、本当にいいチャンスです。

これも三木プロの三木社長がやってくださったことで、本当にありがたいな、これこそライターmeetsアクターだなと思ったことでした。
今年はリアルでできるのかまた配信なのか、何かもっと盛り上げるやり方はないものかと思っていた矢先、三木社長の訃報が入りました。享年61歳。
まだまだおやりになりたいことはたくさんあったことでしょう。無念です。
今年も三木社長の遺されたこの朗読劇を通して、ライターとアクターの卵同志が成長していけたらと願っています。
そして、卵たちが羽化することこそ、三木社長も願われていたことと信じて、新たな朗読劇づくりに励みたいと思います。合掌。