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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人が好き

オンラインでも出会いはあります

縁側文化

シナリオ・センター代表の小林です。2月になっちゃいました。うーん、あと数日で節分、立春と季節は移ろいます。
春の光が見えてきても、心から喜べない。日本の春は、はるかに遠い。
今日もコロナ東京感染者1万4445人。
病床逼迫も迫り「緊急事態宣言」をだすのかださないのか・・・とマスコミでは取り沙汰されていますが、マンボウだろうが緊急事態だろうが、空手形みたいな宣言など出したところで、なにになるのでしょう。
ひどいのは、コロナで自宅療養を強いているのに、医療、食料の支援体制すらまともに整っていない。
今まで何を学んだの?何をしてきたの?お上は本当にバカなの?って叫びたくなります。

私の周りでも、保育園や学校がコロナで休園となり、困っている人たちがたくさんいます。
子どもを置いて働きに行くこともできないし、自分も濃厚者に当たるのか、陽性になるのか、ただただ困惑しながら、オロオロするばかりなのだそうです。
ただ、巷の対応は、さすがにこの2年で馴れてきていて、ママ友、ご近所、友人などで食事や生活用品などの差し入れなど助け合っている人たちも増えているそうです。ちょっと嬉しいですね。
昭和時代は、縁側文化というのが盛んで、家そのものが縁側からすぐ入れるというオープンな環境だったし、他人の家が覗けたから、隣近所や友人が何かあれば助けてくれたし、近所のおばちゃん、おじちゃんが、親と同じように他人の子供も叱ったりおやつくれたりしたものです。
家庭の事情がわかってしまう、個人情報が洩れるからダメだという人、こういう人間関係が面倒な人も、今は多いし、マンションに変わり閉鎖的な作りになってしまったので、縁側文化は廃れてしまったのですけれど、何かあった時は力を発揮してくれるのではないでしょうか。

すべての物事にはメリット・デメリットは必ずあり、戦時中の隣組のように、行き過ぎると密告だとかになっちゃったりもする。
とはいえ、一人で生きているではない以上、人と人とのふれあいは大事だし、お互いに助け合うのも大切なことだし・・・。
人間関係の匙加減は難しいけれど、「人はみな違う」という意識をみんなが持っていれば、程よい境界線を作ったいい付き合いができるのではとも思ったりします。
公助はさせなくてはもちろんいけないですが、どうも動かない今、共助で乗りきるしかないのかもしれません。

人間関係

人間関係は本当に難しい。だから、ドラマがたくさん生まれるのですけれどね。
「人はみな違う」から、創作に同じものは生まれないし、面白いものがたくさんできます。
ドラマは「人間を描け」といわれます。
ギリシャ時代から、何億という脚本や小説が書かれ、色々な人物が書かれ、それを読んだり見たりする人を感動させたり、泣かせたり、笑わせたりしてきました。
人の胸を打つこと全部人間なのです。

小説家や脚本家などを目指すなら、人間関係が面倒だという人は、創作は向かないかも知れませんね。
その面倒さを楽しめたり、面白がったり、苦しんだり、要は人間が好きな人の方が作家向きかもしれません。
出身ライターの岡田恵和さんも、「脚本家は人が好きなことが大事だ」とおっしゃっていました。

人間には、誰にも業というか抑えきれない要望と理性との戦いがあります。
そんな小難しいことでなくても、有名なラーメン屋の長蛇の列にトイレも我慢しながら並んでいたら、目の前で売り切れになって閉店とか・・・そんなことでも共感を呼びますよね。
良い悪いにかかわらず「そんな気持ちになるよね」ということが描かれていれば一流作品だと新井はいいます。
ですが、多くの作品はストーリーの展開に追われて、パターンな行動をする作品が多いのです。
キャラクターづくりが一番大事と講座でもゼミでも口を酸っぱして申し上げているので、耳タコでちゃんと作られるのでしょうけれど、案外その登場人物の顔は見えていなかったりします。
髪は長い短い、色は白い黒い、鼻は高い低い、眼鏡かけているかけていない、どっち?
人物の魅力づけ二面性とともに、ちゃんと姿かたちも見えてこないと、登場人物は動きません。

それには、色々な人と会って、話して、こんな人もいるあんな人もいることを感じることが大切だと思います。
残念なことに、今は、コロナ禍で人との出会いは難しいです。少人数で会うのもちょっとはばかられる気分ですものね。
でも、リアルじゃないけれど、ドラマや映画、アニメ、小説、漫画、絵画、ゲームなど等の中でも出会うことができます。色々な登場人物に出会ってみてはいかがでしょう。
ああ、でも、やっぱり実際に会いたいですね。
会いたいでーす。おしゃべりしたいでーす。我慢の限界が近づいています。

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