命
シナリオ・センター代表の小林です。この時期になると桜の開花予想が出ます。
東京の目安靖国神社の桜は開花した様子ですが、急な寒さにつぼみはぎゅっと縮こまったみたいです。とはいえ、もうすぐですよね。
桜ではなく、ちょっと季節はずれなのですが、昨日、友達からたくさんお庭になっていた柚をいただきました。実を落とさないと来年元気に実をつけてくれないとかで、まだ頑張っていた実を全部取ったそうです。
私は草花にまったく疎いのですが、きれいに花を咲かせたり、実をつけたりさせるのは、剪定だとか間引きだということをやらなきゃいけないそうですね。
植物でも動物でも、命あるものに対しての考え方って難しい。
戦争や殺人は言うに及ばず、戦争を反対している人だって、大事な人を殺されたら犯人を死刑にしたいとも思うこともあるだろうし、恨みの連鎖を断ち切ろうとする人もいるだろうし・・・。
食べものだって、お肉やおさかな、野菜、すべての命をいただいているわけだし・・・、これがよくてこれが悪いというのがよくわかりません。
庭の雑草だって、必死に根を生やしたんだろうなと思うと可哀そうとも思うし、メインの花や実にはよくないから抜かなくてはいけないだろうし・・・究極、じゃあ雑草ってなんだということにもなるし・・・。
ああ、なんだか堂々巡りで、哲学的になりそうですが、命が一番大事というのはわかっているけれど、命の選別って誰もが何気にしているわけで・・・・。
なんてことを、2時間余りぼんやり思いながら、柚の皮を100個近く剝いて、千切りにして塩漬けを作り、汁を絞って、ゆずぽんを作り、で、終わったら右手は腱鞘炎に。(笑)これは天罰か、神様すみません。柚さん、美味しくいただきます。
春の夜中、悩んだ割には、家中柚の香りに包まれて、健やかに眠れました。
出会い
なんというのだろうか、連鎖というのか、運命というのか、一つのものを見つけるとそれに付随して・・・。
先日、原田ひ香さんの小説「古本食堂」の第5話『「馬車が買いたい」鹿島茂著と池波正太郎が愛した焼きそば』を読んで、池波正太郎さんはよく知っているし、テレビドラマで有名な「鬼平犯科帳」をはじめとする時代小説も食通の本もほぼ読んだことがあるのですが、鹿島茂さんという方を知らなかったので、どういう本を書かれている方なのか読んでみたいなぁと思いました。
そうしたら、なんと日比谷図書文化館で「鹿島茂コレクション2『稀書探訪問』の旅」という特別展が開催されるというお知らせをみつけました。
5月20日から7月17日迄、19世紀を中心とした風刺入り新聞・雑誌、パリ復元のための地誌、風俗画、フランスの絵本・児童書などの展示があり、6/11「稀書探訪連載秘話~終わりのない古書探しの旅(1)」の講座を鹿島茂さんが、7/3には「天使のほほえみ、悪魔はささやく~終わりのない古書探しの旅(2)」鹿島茂さん×作家の荒俣宏さんで開催されるとか。
鹿島茂さんは、フランス文学者でいらっしゃいます。古書収集家でいらっしゃいます。(何も知らなくてお恥ずかしい限りです。<m(__)m>)
フランスといえば、若い時にちょっとかじったサルトルとボーボワールくらいしか知らない私には、鹿島さんのお話が理解できるのかは、はなはだ疑問ですが、原田ひ香さんが引き合わせてくれた気がするので、時間が合えば聴講したいと思っています。
何かを一つ知るとそこから次へと駒が進んでいくように動き出します。
人でも本でも、どんな出会いでも、こうやって点から線へと結んでいくのかも知れません。
まだまだ動きがとりにくい毎日ですが、マンボウも解除されたことですし、すこーし歩幅を広げてみましょうか。
時は春、素敵な出会いがありますように。