日大
シナリオ・センター代表の小林です。九州はまだなのに、関東甲信地方は梅雨入り宣言がでました。今は宣言とはいわない、いっちゃいけないんでしたっけ。ま、ともかく、表参道はちょっと涼しい雨模様です。
梅雨寒って、じめじめしているからでしょうか、なんだか冬の寒さより体調を壊してしまいそうな気がしますね。
なので、明るいニュースで、ぱーっとしたいものです。
久々の快挙ではないでしょうか。
日大理事長に林真理子さんが就任され、改革を表明されました。日大の汚名をそそいでくれます。
シナリオ・センターは日芸罰?閥?(笑)かというくらいスタッフに日芸卒が多いので、ちょっと肩身は狭かったようでしたが。(笑)
創作というジャンルでは同業の小説家林真理子さん、きっと日大の古い体質を一掃してくださることでしょう。
お上にも誰かでてこないかなぁ。
ただ、一つ心配なのは、学長が元総長でご年配とか、イマイチって思ってしまいました。
というと高齢者、経験者をバカにしていると怒られそうですが、高齢者の私だから言えることだと思います。
私も、仕事をフルで続けているし、若い者には負けないと思ってはいます。
でも、経験を重ねての教養とか知識とかは増してはいますが、若い頃の瞬発力、想像力、体力、知力は減退しています。
これは、まぎれもない事実ですし、私だけのことではありせん。人の名前が出てこない、言葉が出ない、あるあるですよね。(笑)
高齢者でトップに立つ方は、昔の自分ではなく、今の自分をよーく見て欲しいと思います。
昔はこうだった、昔はできた・・・若い頃と同じ感覚でいると大きな間違いを起こしますから。それこそ老害です。
経験だけでものを言わない、決めない。大事だと思います。
そして、きっちりと過去の悪いことを見つめる覚悟をもって臨まないと、いつか見た道になります。
その点、林真理子さんは、歴史にも強いし、小説家として想像力も足を引っ張る人々を蹴散らせる体力もお持ちのようだし、期待しています。
『小説を読むことによって、想像力が培われるっていうのは、私はいつも言っているんですけど、人に対する思いやりといいますか。人が何を考えているか、それから『この人はこういう人なんじゃないか』とか、いろいろなことを他人に対して考えられるということなんじゃないかなと思うんですね。そうすると、他人に対してラベルはりしないで考えられるようになるので、寛容な社会になっていくと思うんですね。寛容になるというか、想像力あるほうが面白く生きられると思います』桐野夏生さんの言葉です。
日大をはじめ、若い方々が幸せに暮らせる想像力豊かな世の中になってほしいです。
受賞
嬉しいニュースつながりにしましょう。
全日本テレビ番組製作者連盟が選ぶ「第38回ATP賞テレビグランプリ」が発表となりました。
すごいですよ、先輩たちのご活躍は。
おめでとうございます。
最優秀賞「最愛」(TBS)清水友佳子さん脚本
優秀賞「しずかちゃんとパパ」(NHKBSプレミアム)蛭田直美さん脚本
奨励賞「ひきこもり先生」(NHK)梶本恵美さん脚本
そして、プロデューサーとして、優秀新人賞に輝いたのは「スペシャルドラマ 禍話」で山本あづるさん(東阪企画)。
シナリオライターはもとより、シナリオ・センターで学んだことを活かしてプロデューサーとして監督として活躍されていらっしゃる方も多いのです。
なんといっても映像のおおもとはシナリオ、「シナリオありき」ですから、シナリオのプロにならなくても、映像に関わる仕事であれば、知識ではなく、シナリオの技術を持っていることが大きな武器となります。
基本を身につけておけば、何があっても揺るぎない、何故ならばそこへ戻れるからです。
大先輩のジェームス三木さんは、「シナリオにつまったら、シナリオの基礎技術を読む」と仰っています。
「シナリオの基礎技術」にどんなヒントが隠れているのかというと、技術なのですね。
「あ、ここにリトマスを入れよう」とか「そうだ、シャレードを使おう」とか思うだけで映像が動き出すのです。
基本の力、基礎が腹に落ちていること、それこそ百人力なのです。
もう一つ嬉しいニュース。
9月から始まるNHK朝ドラ「舞い上がれ」は、大阪校出身の桑原亮子さんのオリジナル脚本です。
桑原さんは、NHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」で連続ドラマの脚本を初めて担当し、第46回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞も受賞されている実力の持ち主です。
その桑原さんに、朝ドラ「エール」で脚本を担当された嶋田うれ葉さん、創作テレビドラマ大賞を受賞された佃良太さんも加わり、チーム「シナリオ」が誕生したそうです。
ウフフ、お三方ともシナリオ・センター出身。これは「チーム シナリオ・センター」ですよね。やったぁ~!!あ。内緒。(笑)
期は違っても、場所は違っても基本は同じですから、きっと気心がわかり合えて、いい作品に繋がっていくことでしょう。
この秋も楽しみです。
先輩たちのご活躍は、私たちに大きな力を、続ける勇気を、与えてくれます。感謝です。