音楽やスポーツが好きな子どもたちは習い事に通ったり、学校の部活に所属したりできます。でも、物語を作ることが好きな子どもたちには、なかなかそういった“場所”がありません。
そこで昨年からスタートしたのが、小学校高学年から中学生向けオンライン創作クラス「考える部屋」。
>>1期生についてはこちらをご覧ください。
「子どもの考える力を伸ばすには/キッズシナリオ『考える部屋』大発表会」
6/23(木)からは「考える部屋 2期」が開講。担当の新井、講師のてっちゃん、ヒロくん(※考える部屋では「先生」とは呼びません)は、こんな想いをもっています。
<考える部屋は、自分の好きなことを同じように好きな人と話せる場所。創作好きな子どもたちが、創作に関するアレコレを楽しく共有してほしい。そのうえで、「自分が伝えたい物語をどうすれば観客に伝わるように書けるのか」というプロの表現技術を楽しく身につけてほしい>
この想いを胸に、2期生の皆さんと、じっくり6ヶ月間「全24回」、やっていきたいと思います。開講を記念して、「考える部屋 2期」の第1回目となる「エピソード1」の模様を広報の齋藤がリポートいたします。
距離が一気に縮まった「他己紹介」
「みんな今日が“初めまして”だから緊張してるかなと思って、このTシャツを着てきたよ!」と、そこに書かれている“RELAX!”を強調する新井。
でも、心配ご無用!
というのは、“あること”をしたから。「エピソード1」で考えるコトは「キャラクターを知ろう!」。まずは2期メンバーのキャラクターをお互いに知るところからスタート。そこで行ったのが“他己紹介”です。
「すでに知っているように紹介する」というもので、「~だと思います」ではなく、例えば「てっちゃんはフットワークが軽くて、友達とバーベキューや釣りをすることが大好きです」というように断言します。
他己紹介をすることで、お互いのことを知るだけではなく、人それぞれ違うということや、その違いが「キャラクター=個性」だということ、そして、違うということは創作においても凄く大切だということが分かります。
いざ他己紹介が始まると「当たってる!」「そんな風に言ってもらえて嬉しい!」と大盛り上がり。いきなり「私は~~」と自己紹介するよりも、他己紹介を受けてから自己紹介するほうが自分のことを話しやすくなるのかもしれません。例えば、「さっき真面目と言ってくれたんですけど、本当は全然真面目じゃないんです(笑)」などなど、他己紹介の後の“ネタ晴らし”でも盛り上がり、初対面とは思えないほど一気に距離が縮まりました!
チャットも活用して
“自分の好きなことを同じように好きな人と話せる場所”に
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ではここで、自己紹介のときの一言コメントを引用して、2期メンバー計11人をご紹介。
・「絵本や子供も読めるような童話を書きたいです」
・「音楽の部活に入っていてピアノと木琴ができます」
・「いま学校では鬼ごっこが流行っています」
・「マンガやアニメが好き。読者と作者を繋げるところが好きで、自分もそういうものを書きたいです」
・「マンガが好き。物語はあまり書いたことがないけど、書いてみたいです。私は茶道部です。」
・「私も茶道部です。ゲームと歴史が好きで裁縫が得意です」
・「演劇部に入っています。日常モノというかリアルな話が好きでそういうものを書きたいです」
・「私も演劇部に入ってます。台本を書きたいと思っています」
・「数学とか理系が得意で国語はちょっと……。推理小説を読むのが好きです」
・「ゲームが好き。パソコンでちょっと物語を書いてみたりしています」
・「サッカーが好き。(以前、「足立区東和地域学習センター」で実施したキッズシナリオに参加して)そのときとか、書くのは早かったけど、早いだけかな」
――こちらのコメントをご覧いただくと、「自分の好きなことや目的をしっかりと持っているんだな」ということが分かりますよね。
そんな皆さんを見ていて驚いたのが、チャット欄。
皆さんZoomの使い方に慣れているため、同時に喋ってハウリングや音声が途切れたりしないように、「すごい!」「そうなんだ!」といったレスポンスを、邪魔にならないタイミングで素早くチャット欄に打ち込んでくれます。また、誰かの発言を受けて「自分もそう思った!」「私はこんな風に思ったよ!」というふうに意見交換もしていました。
チャット欄も活用して、アッという間に仲良くなった11人。
まさに、もう既に、「考える部屋」は“自分の好きなことを同じように好きな人と話せる場所”になっていました。
「エピソード1」の最後に、新井は2期の皆さんにこうメッセージ。
〇新井:なんかもう、みんなすごい早さで仲良くなったね!なんとなくお互いの“キャラクター”を知ることができたんじゃないかなと思います。
キャラクターが分かると、親しみが増すよね。物語を作るときも同じ。観ている人(観客・視聴者・読者)がグッと引き込まれて、どんどん観たくなるような物語を作るにはキャラクターをいか作るかが大切になります。
次回の「エピソード2」では「魅力的なキャラクターを作るにはどうしたらいいか」を考えていきます。これからどうぞよろしくお願いします!
――皆さんも笑顔で頷いてくれています。そして、すぐさまチャット欄に「よろしくお願いします!」とのコメントを入れてくれました。
なお「考える部屋 1期」で、子どもたちと一緒に“勉強する側”で参加いただいた脚本家の田嶋久子さん(「ちゃこさん」というニックネームで呼ばせていただいております)。なんと、今回もご参加いただけるとのことで、2期の皆さん大喜び!
こんな感じで「考える部屋 2期」、元気いっぱいスタートしました!またこれからも時々、リポート致しますのでお楽しみに。
「どんな感じで『考える部屋』って進んでいくんだろう?」という方、「1期」の模様をご紹介しているこちらのブログを是非ご覧ください。
▼小学5・6年生、中学生向けオンライン創作講座『考える部屋』まとめ
▼観客・視聴者・読者が 「おもしろい!」と思うシーンを考える/『考える部屋Ep6』
▼『考える部屋』EP12 中間発表会「物語を書くのが好き!」な子どものチカラ