繋ぐ
シナリオ・センター代表の小林です。昨日はちょっと涼しかったので、「ヨシヨシ」と思っていたら今日はまた暑い。もう8月も終わりに近づいてきましたが、まだまだ秋にはなりませんね。
各地で大雨に見舞われ、激甚災害に指定されたりしていますが、早く生活が元に戻ればと願うばかりです。
政治家のやるべき仕事は、日本をどっかの神の国にするのではなく、日本国民一人一人がまともな生活ができるようにすることでは思うのですが、誰一人国民の方へ向いていないお上たちに失望を越えて、諦めの境地へ。
いやいや諦めては、どっかの神様の思うつぼ、壺?になってしまうので、おかしいことはおかしいと声を上げていかなくてはと思います。
先週「ミソ帳倶楽部」でお話しいただいた「島守の塔」の五十嵐匠監督と脚本家の柏田道夫さん。とても心に響くお話をしてくださいました。
その映画「島守の塔」が、映画の観客動員数などを調査する興行通信社の「CINEMAランキング通信」ミニシアターランキング8月13日・14日(小規模公開作品 週末観客動員数)で、1位に輝きました。
これからも沖縄戦を語り継ぐことは大事ですね。
兵隊の戦死者よりはるかに上回る一般住民の犠牲者を出した「太平洋戦争史上最も悲惨な戦い」といわれている沖縄戦。
77年前のあの戦争時代のことを沖縄の方は「戦世(いくさゆう)」と呼ぶのだそうです。
青年座の俳優である津嘉山正種さんは、2018年から毎年「沖縄の魂」シリーズとしてひとり語りを続けていらっしゃり、すごいことだと思います。
こういう地道な活動を続けていくのも大人の責任ではないでしょうか。
私達一人一人が常に忘れずに向き合っていれば、戦争はなくなると信じて。
朝ドラ
最近、朝ドラがやけにSNS上で話題になっています。
残念ながら、その前の「カムカムエブリバディ」と比べると評判はいまいちよくありません。
朝ドラはもう期待できないとか言われると、ちょっと悲しい気がします。
出身ライターの山本むつみさんの「ゲゲゲの女房」から朝8時からの放映になった朝ドラは、時計代わりといわれながら、その面白さに魅せられてたくさんの方がみてくださっていました。
朝ドラという長丁場で一番大切なのは、しっかりしたぶれないキャラクターづくりだと思います。
憧れ性と共通性をもった魅力あるキャラクターをどう作るかがカギとなります。
大御所の脚本家が描いてもうまくいかないのだから、次は新人なので、どうなるのだろうという声が上がっていました。失礼な!!
実は、次の2022年後期、2023年前期と、続けてシナリオ・センター出身の脚本家の方が手がけます。
次の朝ドラ「舞い上がれ!」は、大阪校出身の桑原亮子さん。
「舞い上がれ!」は、東大阪と五島列島で人との絆を育み、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の青春ドラマです。
桑原さんは重度の聴覚障害でいらっしゃるのですが、ラジオドラマで受賞しデビュー、その後、プロとしてラジオドラマでギャラクシー賞、文化庁芸術祭賞優秀賞等を受賞、テレビドラマ「心の傷を癒すということ」「彼女が成仏できない理由」(NHK)などで大きな評価をいただいての登板です。
しかも桑原さんのオリジナルドラマ。
その桑原さんと共に進むのは、朝ドラ「エール」の嶋田うれ葉さん、「創作テレビドラマ大賞」受賞の佃良太さん。
パイロットという専門性が高いドラマなので3人体制で臨むそうです。
よりキャラクターを明確に、パイロットを目指す主人公のように毎朝空を見あげたくなるようなワクワクするドラマにしてくれることでしょう。
その後を繋ぐ来年2023年前半は「らんまん」、劇作家で脚本家の長田育恵さんの脚本です。こちらはまた、来年ご紹介したいと思います。
ドラマは脚本家一人で作るものではありません。
キャラクターの魅力をぶれないように、キャスト・スタッフみんなで動かすのですから、そこにはストーリーに流されることなく、魅力的なキャラクターが作り出す見続けたくなるシーンを描いたシナリオを描くことが大事です。
ドラマはシナリオが要です。しっかりとキャラクター作りあげてください。