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どんな人がシナリオライターに向いているのか

どんな人がシナリオライターに向いているのか

「どんな人がシナリオライターに向いているんだろう?」と思ったこと、ありませんか?今回ご紹介するコラムは、その答えの1つとして、また、シナリオライターの“心得”として、参考にしていただけるのではないとかと思います。

シナリオ・センター創設者・新井一は、『シナリオの基礎技術』『シナリオの技術』などシナリオの書き方に関する書籍をいくつも執筆しています。また、『月刊シナリオ教室』でも連載ページをもち、シナリオの技術を解説していました。その記事は、いま読んでも全く色褪せていません。

そこで、当時の記事を皆さんにご紹介。「シナリオってどう書くの?」という初心者の方も、「一度学んだけど、忘れちゃった…」という方も、これを読めばシナリオ作りが一層はかどります!

「いろいろな注文=直し」がくるのがシナリオ

発想をしている段階では、基本的に直しのことは考えないものです。しかしシナリオは、直しをするのが前提といっていいでしょう。シナリオは映画やテレビドラマを制作する時の台本ですので、撮影をすることが前提となっています。

ということは、俳優さんを使って演技してもらい、セットやロケ地を使い、キャメラを回し、照明・録音をして、進行していきます。

俳優さんを使うときは、シナリオ通りのイメージの俳優を見つけるようにしますが、必ずしもそうでないかもしれません。

というのは、俳優さんという要素は客を呼ぶか呼ばないかの大きなポイントになりますので、無名の俳優さんより、多少イメージが違っても、こちらの俳優さんを使いたいという場合があります。

そこでプロデューサーは、作品自体は間違いではないのですが、「こうしたイメージに直してもらいたい」と注文してきます。あるいは「この俳優さんを使うので、もらい場(役者の仕どころ)を作ってほしい」という注文もあります。

直しは第一稿よりむずかしい

これらはいずれも「下手だから直しの注文」をするのではないのです。直しというと、小学生時代に下手だから直しなさいと、先生から言われたことを思い出してしまうのですね。

大人になってからの直しは「直しの注文」なのです。だからプロデューサーが注文してきたら、屈辱にまみれたような顔をしていないで、プロデューサーが何を欲しがっているのかを、汲み取らなければなりません。

俳優さんばかりではなく、セット関係、ロケ関係などでも、この脚本のままでは無理だというものがあります。

自分が書いたものが一番正しい、すばらしいのだという意識も必要ですが、同時に撮影全体の大局を見通して、ここはこう直した方がいいなというくらいの気持ちと技術を持たなければプロではありません。

この直しの技術は、実はオリジナルで第1稿を書くよりも、むしろむずかしいものなのです。もし直しが嫌だったら、あなたはプロにならないほうがいいでしょう。

出典:『月刊シナリオ教室』1995年4月号新井一「プロになるための十則」より/2016年4月号「新井一.com」
次回12月6日に更新予定です

※こちらの記事も併せてご覧ください。

脚本家に向いている人 とは/脚本家・ジェームス三木さんに学ぶ

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シナリオライター(脚本家)になるには?

つまらない シナリオを直す ときは“切り口”を再考

脚本の打ち合わせ(本打ち)など「直しの作業」で必要なスキルとは

「シナリオは、だれでもうまくなれます」

「基礎さえしっかりしていれば、いま書いているライターぐらいには到達することは可能です」と、新井一は言っています。

“最初の一歩”として、各講座に向けた体験ワークショップもオススメです。

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