言葉
シナリオ・センター代表の小林です。今年の漢字は「戦」なのだそうです。
ウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル、中国の脅威など、アジア圏でのきな臭さゆえでしょうか。
日本も、抑止力という気持ちよく聞こえる言葉を使って、まるですぐに襲われる風に防衛費を破格に増やしていますしね。
お医者様は3年続けて「禍」だそうです。プラスコロナで大変な状況が続いています。
それぞれが思う言葉に、それぞれの経験から想いが出ています。
保育園の子どもたちは「怖」(涙)。自民党議員は「首」(笑)。だったりして。
あなたの今年の漢字はなんですか。
私は「怒」でしょうか。だって、ずーっとお上に怒っていた気がするのです。
この表参道シナリオ日記でも。(笑)
イライラが募る1年でした。
420年に一度の壬寅の今年は、江戸幕府ができる前、石田三成との関ヶ原の合戦に勝利したことから、芽吹きの年といわれているのですが、怒りたくなることばかりの年でした。
ここからどのように来年の飛躍の兎年、ぴょんと大きく跳ぶかを考えねばと思っています。
ま、ここまでどん底に落ちてしまえば、飛び上がるしかないですから、大丈夫!(笑)
それには、やはり伝える力を皆さんに磨いていただきたいです。
新井が、シナリオ・センターを設立したいと思ったのは、戦争に反対できなかった自分を含めて、日本人がちゃんと自分で想い、考え、伝える力が必要だと思ったからです。
今こそ、私達は、きちんと自分の言葉で、自分の想いを伝えていきましょう。
新春
今日は、出身ライターの青木江梨花さんが、映画のポスターを持っておいでくださいました。
ずいぶんと久方ぶりなので、話が弾んで途切れる間もないほどでした。
青木さん脚本の映画は、コロナ前に撮影されたのですが、上映できる機会がなくようやく上映の運びとなりました。
埼玉の川口が舞台なので、川口から先行ロードショウ―です。
「車線変更」12月30日より MOVIX川口
川口の鋳物工場の息子でオートレーサーの幸助は、「賞金王」目前に事故で障害を負ってしまう。障害者ととなった幸助を待ち受けたのは、健常者の時には想像もつかない閉鎖された環境と憐れむような世間の目だった。
両親の厳しくも暖かな支えと知的・身体障害、国籍差別など様々な障がいを抱える人たち、義足でロードレースに望む唯との出会いから、絶望していた彼が「進む道は変わっても同じ夢をかなえられるかもしれない」と再び夢を追い始める姿を描いています。
この映画はコロナ前に撮影され、コロナで亡くなった岡江久美子さんが母親役で主人公を支えています。
コロナ禍で様々なことが起こったこの3年、ようやくの陽の目を見たこの映画は、川口の鋳物を守り続ける川口の人々の姿、障害、国籍差別など、この国のろくでもなさとそれを超える人間のすばらしさを描いたものになっています。
こういう時代だからできること、差別や障害をどう乗り越えられるのか、それを見つけられる映画です。
是非ご覧ください。
青木さんは、1月7日から放映の出身小説家原田ひ香さん原作「三千円の使い方」(毎週土曜日 フジテレビ)の脚本も描かれています。
こちらは、出身ライターの嶋田うれ葉さんと描かれており、作家集団大前クラスの先輩後輩でタッグを組んで・・・とのこと。
原作も、脚本も、シナリオ・センター出身者って、「ことしゃ、春から縁起がいいわい!」
新春からお楽しみください。