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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人とのつながり

応援メッセージ うちわでワッショイ!

兎年

シナリオ・センター代表の小林です。
明けましておめでとうございます。ぴょんと飛躍の兎年のはじまり、はじまり!
お正月はいかがお過ごしでしたか。
久々に自由に動ける年末年始で、故郷へ何年振りかでお帰りになられた方も多かったかと思います。
センターのスタッフも、コロナに罹らないようにと人との接触を少なくして、PCR検査もしっかり受けて故郷へ無事帰省できました。

昨今、ことのほか問われることは、コロナ以降とみに、他人への思いやりが減ってきていることではないでしょうか。
世界中が「余裕」を失っているからでしょうか。
日本には「貧すれば鈍す」という言葉があります。
自分が貧しくなると、感覚が鈍る、自分本位の考え方になり、他人のことなどお構いなしになるということです。
多様性なんて、ダイバーシティなんて言葉のあやでしかない、そんな気がします。
一番の原因は、お上が、精神的に貧しいからだと思っています。
自分の保身だけでその場だけ繕うことしか考えられない、本質を見つめようとしないのからです。できないのかもしれませんが。
芸術・文化を理解できない人は、懐が浅いのです。
異次元少子化対策をお上は打ち上げました。
「異次元」って何?
まさか80年以上も前の「国民精神総動員」の第十条『産めよ殖せよ国のため』ではないでしょうね。
子どもを産むということは育てるということなのです。ただ産めばいいのではないのです。
貧困の子どもができないように、虐待を受ける子どもができないように、子どもが伸びやかに育つように、戦争で命を落とさないように、どんな環境が必要なのか、何が大切で必要なのか、子どものために必要なこと親のために必要なこと、細かくしっかりと考えて政策を立てないと子どもを作れなどと簡単に言ってはいけません。
実際に、どれほどの人が子どもを産みたくても産めないのか、育てることが難しい状況なのか、本当に知っているのでしょうか。
ことの本質を見極められないものが上に立つことの怖さを感じています。

2023年、私達がやるべきことは、人として創作者として、ことの本質をさぐり、それぞれが想い、しっかりと考え、それをきちんと伝えることだと思います。
それぞれの立場で、それぞれの考えや想いを広く、様々な形で伝えていきましょう。
私は、今年も私なりの想いを(怒りも含めて(笑))お伝えしていきたいと思っております。

郡上おどり

人は、生まれる時も場所、環境も親も兄弟姉妹も選べません。生を受けても一人一人性格も身体も違います。
みんな違うからこそ「面白いんだよね」「楽しんだよね」と私たちがどこまで思っているでしょうか。

シナリオ・センター事務局スタッフの田中和次朗の脚本・監督の映画「ひみつのなっちゃん。」がこの1月13日に公開されます。
この映画の主役たちはドラァグクイーン。女装家というのでしょうか。
シナリオ・センターに通っていたドラァグクイーンのエスムラルダさんが監修して下さっています。
この映画は、単にドラァグクイーン主人公のコメディタッチのロードムービーということではありません。
簡単なあらすじを言うと、家族にゲイということもドラァグクイーンだということも秘密だったなっちゃんが亡くなり、親しかったドラァグクイーンの3人が駆けつける。亡骸を引き取りにきた母の恵子から葬式への参列を願われ、お別れに郡上八幡に向かうのだが、3人の、なっちゃんの、秘密がばれないようにと・・・さて・・・。
人と人のつながり、それぞれの生き方へのリスペクトが色濃く描かれた映画です。

この映画のクライマックスは、郡上八幡の郡上おどりです。
郡上おどりは、日本屈指の有名なお祭りですが、阿波踊りやよさこいなどと違って、誰でも参加できる伝統行事はここだけなのだそうです。
郡上おどりは、徹夜踊りが有名ですが、地元の人はもちろん、老若男女、観光客もプロも誰をも受け入れてくれて、お囃子に合わせて、夜を徹して下駄を鳴らして踊りまくります。
その楽しいこと、楽しいこと。
私も参加したことがあるのですが、ヘタでもなんでもめちゃくちゃ楽しい、うまい人の踊りを見るのも楽しいですが、みんなと一緒にうまかろうがへただろうが踊れるというのは、こんなにも心を開放するものかと思ったほどです。
田中が、郡上おどりを選んだのは、彼の故郷だということもあるのですが、「誰でも受け入れる郡上おどり」こそ、この映画のテーマだと思ったからです。
「LGBTQ+」多様な性を誰もが受け入れることができる、そんな人としてあるべき姿の象徴として、郡上おどりで締めくくりました。笑いながら、人としての本質を考えさせてくれます。

1月6日から愛知・岐阜先行ロードショ―、1月7日には愛知で舞台挨拶付き上映が行われました。
東京からも事務局の一員がいきましたが、大阪から元のスタッフが駆けつけてくれ、応援うちわまで作ってきました。
「おいおい、誰のライブなの?」と思いつつ、常日頃の彼女の温かさを知っているセンター一同「やっぱり、そうきたか!」と。(笑)
田中の喜びようはひとしおでした。

「ひみつのなっちゃん。」東京をはじめ1月13日全国公開です。
是非、シナリオ・センター事務局スタッフ、チューターの田中を、いや脚本家であり監督の田中和次朗を応援してください。
チケットは、センター価格1,500円で、センター事務局で扱っています。

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