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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

つながり

リバーサルオーケストラポスター(NTV)

地盤

シナリオ・センター代表の小林です。今日は、「立春過ぎたよ~」って空から声がするようなゆる~い暖かさの表参道です。
それにしても寒空にトルコ・シリアで大地震。他人事とは思えません。
たくさんの方が亡くなられているとか、シリアの戦闘地域が相当な被害だそうですが、自然がもう「人間同士のつまらない戦いなどしてんじゃないよ」と言っているのですから、「地震と戦いましょう」といいたいです。どうかこれ以上の犠牲が出ませんように。

先日、政治ジャーナリストの講演でさりげなく「岸田さんちの息子も、岸さんちの息子もろくでもないボンボン」(笑)いうお話を聞いたばかりだったので、岸信夫さんの辞任で岸信千世さんが出馬するというニュースに思わず、昨日の後藤法子さんの「罠の戦争」(関テレ)を思い出してしまいました。
ドラマでは、親父の権力をかさに着たバカ息子(どこかでそんな息子も現実に・・・荒井???)が出馬を外されるのですが、現実はそうはならないのねと、ガッカリ。
選挙に大事なのは、「地盤看板カバン」だといわれていますから、世襲議員がどんどん増えています。ここは少子化にしたいくらい。(笑)
2世くらいまでは父親の薫陶よろしくというのは無きにしもあらずという気はしますが、巷では「三代目が身上(身代)を潰す」というくらいですから、二代目までで留めてはいかがしょう。
世襲は二代まで。で、本当に政治家として頑張りたいのであれば、三代目からは地盤を変える。
知らないところで一からの出陣をしていただく。
本当は、国会議員全員、地盤を選挙ごとに変えるのがよいのではと私は思っています。
地元の選出ではなく、国民選出の国会議員であれば、すべての地域に対して愛情をかけることができるのではありませんか。
既得権を離さない議員さんたちは、ゼッタイ「うん!」とはいわないだろうけれど、選挙のやりかたとか給与とかは、議員自身が決めるのではなく、民間、国民が決めるべきだと思うのですが。

ドラマも音楽も

雑誌「ダ・ヴィンチ」3月号の特集「心が動く、音楽が秘めた物語」で、現在放映中の「リバーサルオーケストラ」(NTV)の脚本家清水友佳子さんとサウンドトラックを担当されているピアニストで作曲家の清塚信也さんの対談が掲載されています。
「リバーサルオーケストラ」は、清水友佳子さんのオリジナル脚本で、天才ヴァイオリニストとして絶賛されながらも市役所で働く初音(門脇麦)が世界的な指揮者常盤(田中圭)に強引にスカウトされ、地方のポンコツオーケストラを立て直す、一発逆転のエンタテイメントを描いています。
このドラマで、私も長―いお付き合いなのに初めて清水さんが音大でだということを知りました。(笑)

音楽の表現には2通りあるとおふたりは話されていて「自分が満足する表現を追求するタイプ」と「オーディエンスと一緒に築き上げるタイプ」があり、おふたりとも後者だそうです。
清水さんは「この題材をどう料理したら、視聴者に楽しんでもらえるかという点を一番に考えています」
「音楽とストーリー作りは似ているところがあると思います。音楽には、気持ちの良いコード進行や和音の法則がありますが、ストーリー作りにもそういう法則があるんです」
「脚本を描く時は、気持ちをそのまんまぶつけるというより、どうすればその想いをうまく表現できるのかを考えているところがあって、これとこれを組み合わせてこうなるのかなと数学的に考える、理数系に近い作業だと思いませんか」
音楽もシナリオも共通するところはたくさんあり、むしろ私は同じ流れだと思っているので、興味深く読ませていただきました。
清水さんの初のオリジナルドラマ「リバーサルオーケストラ」、楽しんでみてください。

ちょっと音楽つながりにもなるかもしれません。
出身ライターで監督の園田新監督が2007年に函館港イルミナシオン映画祭で審査員奨励賞を受賞した「記憶代理人」を10年以上かけて脚本改訂を続け、企画コンセプトを踏襲しながらも全く新しい物語として「消せない記憶」を製作され、3月に上映の運びとなりました。

舞台俳優・西潤一はミュージシャンの神崎優衣と路上パフォーマンスを通じて出会う。お互いの過去や秘密を語り惹かれ合うふたり。表現活動も順調に進むなか、しばらくして西は自らの記憶力が低下していることに気が付く。そしてあるすれ違いをきっかけに、西は優衣の前から姿を消す。優衣は彼の行方を求め続けていくうちに、西のことを知るという“記憶代理人”が現れる——。というSF的ラブストーリー。

園田監督は、長編映画「リバースダイアリー」(17年)で国内外の映画祭で最優秀作品賞を含む11の賞を獲得されています。
この映画もまた多くの評価を得ることと楽しみにしてます。3月31日より順次全国公開。

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