東日本大震災
シナリオ・センター代表の小林です。明日11日は、東日本大震災から12年になります。
月日の流れはとても早く感じますが、多くの方が亡くなり、家を失い、家族を失い、生まれ故郷をなくしていることは決して忘れてはならないことです。
何より大事なのは被災者の方々の受けた傷は決して消えることがないということを、当事者だけでなく誰もが認識し続けることだと思います。
お上の対応をみても、すっかり復興税は何のためにあるのかということを忘れているみたいだし・・・。
時薬とは言いますが、受けた傷は決して消えることはなく、そのことを当事者ではない者は、理解できるできないではなく、自然なことと受け止めていなくてはならないと思っています。
本当のところ、他人の痛みはわかりませんが、想像はできます。
災害はいつどこで起こるかもわからず、今もトルコ・シリアの地震で家族を亡くされた、家をなくされた人々が寒さに震えています。心も体も寒いなんて、辛く悲しいことだと思います。
何かがあった時に、他人事としてとらえずに、自分の身に置き換えて、何をすればよいのだろうと想いを馳せることができることが大切な気がします。
なかなか日々の生活に追われて、他人のことまで頭が回らないとは思いますが、想いに寄り添う気持ちを持っていれば、何かの時に動けるかもしれませんから。
お上に寄り添う気持ちがあれば、汚染水を海に流すとか、原発を口先だけの寿命延ばしで稼働するとか、支援を止めるとか、復興税を別のことに使うとか・・・これ以上、被災者を傷つけるなどできないはずですが。最低な国です。
せめて、私たちひとりひとりは想いを馳せていたいです。
マイスター講座
今日から、マイスター講座が始まります。
マイスター講座は、シナリオ・センターの講師になっていただくための講座です。
シナリオ・センターは、シナリオ(映像表現)の技術をお伝えするところです。
なので、シナリオ(映像表表現)の技術を、講師は全員マスターしていなければシナリオ・センターの講師としてやっていけません。
マイスター講座は、シナリオ・センターの講師になるためにこのシナリオ(映像表表現)の技術を徹底的に学んでいただくための講座です。基本は、私が中心となって、新井一の創ったシナリオの基礎技術をマスターしてもらえるように、皆さんとともに学んでいきます。
不思議なもので、何度も何度も読んだはずの「シナリオの基礎技術」を、読み返すたびに新しい発見があります。
老化した頭が忘れてしまっていることもありますが、本当にやるたびに新鮮。
やはり、53年もやっていると、受講生の姿勢も希望も変化してきています。
50年前は、映画青年の受講生がほとんどでしたから、名画の話はどなたもがすぐに食いつきましたし、映画論などに花が咲きました。
今は、映像自身が多岐にわたっていますし、名画などをご覧になっていない方がほとんどです。また、小説家を目指している方も増えています。
なので、基本のシナリオ(映像表表現)の技術は変わらないのですが、時代に合わせて、伝え方、見せ方は変えていかないと、伝わるものも伝わらなくなります。そんなことを踏まえて、受講生の方がシナリオを楽しんで描いていただけるよう、何度でも学び直していきます。
マイスターの皆さんと一緒に学び直すことで、新井が「難しいことを誰にもやさしくわかりやすく」といっていたことを体現できる、よりよい表現を見つけられるのではと期待しています。
そして、「日本中の人にシナリオを描いてもらいたい」というシナリオ・センターの想いが広がるように、日本中に発信できる力を持てるようになりたいと思いながら、1年間、マイスター生とともに学んでいきます。