三月も
シナリオ・センター代表の小林です。今日で3月は終わり、年度末でお忙しい方もおいででしょう。
NHK朝ドラ「舞い上がれ!」も今日で最終回でした。
脚本は、桑原亮子さんをメインに嶋田うれ葉さん、佃良太さんのトリオで執筆という珍しい形でした。
しかもお三方が全員シナリオ・センター出身ライターというすてきな布陣でした。
パイロットになるために頑張る舞ちゃんが主人公なので、一貫して女子パイロットのことを描くのかと思っていたら、父親の急死でネジ工場IWAKURAを支える奮闘記になり、「えっ!パイロットの話しじゃないの?」とびっくりした方もいらしたと聞きましたが、ちゃんと貫通行動をしていますよ、舞ちゃんは。最後は、新しい空のクルマに乗ってフライトする舞ちゃんで締めくくられました。
舞ちゃんの夫貴司君は歌人で、ドラマの中で素敵な短歌を披露していきました。
桑原さんご自身が歌会始にも出られたすごい詠み手で、素敵な歌をドラマの中で披露されているので、刺激をされたのか毎回俵万智さんが、ドラマを見ると、合わせて短歌を詠んでくださり、その競作(?)も話題になりました。
最終回に詠まれた歌は「見たいもの ほんまに見られる その日まで 螺旋描いて 舞い上がる人」
パイロットから横道に外れたり螺旋を描くようにいろいろあっても、最後は舞い上がるよと。貫通行動をわかってくださっていました。(笑)
新しいもので空に飛んでいくというラストは、最初から桑原さんは考えていらしたようで、未来への希望を感じる感動的なラストでした。お疲れ様でした。
4月からは「らんまん」となります。
日本の植物学の父と呼ばれた牧野富太郎さんのお話ですが、シナリオ・センター出身の長田育恵さんが執筆されます。
楽しみはまだまだ続きます。
目に浮かぶ
昨日、橋本東一さんの創られた絵本「ワニとキツツキ」のことをご紹介しました。表紙写真を掲示しなかったら、どんな絵なのですかという嬉しいお問合せがあり、絵本を楽しんでいただけるよう本日お写真を載せました。ご覧ください。
今週は、私のデスクの上は出身作家の方々のご著書が山積みになっています。
先週今週ご紹介したもの以外に、吉川英梨さんの「虚心」(幻冬舎刊)、宇山佳佑さんの「いつか君が運命の人」(集英社刊)太田光さんの「笑って人類」(幻冬舎刊)
送ってくださるとご連絡いただいたものもあり、出版花盛りの様相がとても嬉しいです。
すぐに全部は読めませんが、皆さんにはこれから徐々にお知らせしていきますので楽しみにしてください。
出版業界が下火という話を聞く中で、出身作家の方々がどんどん出版されるのは本当に驚くべきことです。
原田ひ香さんの「三千円のつかい方」は90万部を突破、100万部に行くのも目前という超ベストセラーになっていますし・・・。
皆さんの本がベストセラーになるのは理由があるのだと思いました。
すぐに絵が浮かぶのです。
小説は、文章を読んでいるのですが、頭の中に映像が広がっていかないと面白さを感じません。
純文学の文章、文体の美しさを問うのとは別に、エンタテイメントは、文章から映像が立ちあがってナンボです。(笑)
よく映画やドラマになった時に、「あの俳優は主人公のイメージではない」とか「物語とイメージが違う」という人が必ず出てきますが、それは脚色が悪いのではなく、ご自分の中で見えた映像と違うからなのですね。
シナリオを学ばれた出身の方が、読者の心をわしづかみにするような素晴らしい小説をかかれていらっしゃる理由がわかりましたね。
4/18からシナリオ8週間講座、5/13から148期シナリオ作家養成講座と春の開講が始まります。
小説を書いてみたい方も是非学んでみてください。