コミュニケーション

シナリオ・センター代表の小林です。いやあ、火曜日だというのに、この表参道の賑わいはなんなのですか。お祭り？
ちょっと前まで、平日の昼間は、さすがの表参道もここまで混んではいなかったはずだけど、春らしくなった途端、お昼だって、どこもかしこもお店に並んでいる。歩道には人が溢れている。私たちがいつもふらっといく中華料理屋さんもお外に行列が。
コロナ前の表参道は、こんなににぎわっていたんだっけ。もうすっかり忘れていますが、そこまでではなかった気がします。
コロナになって最初の頃の表参道は、地球は滅亡したかくらいの人しかいなくなって、シナリオ・センターには誰も訪ねて来ないし、このまま消えてしまうのかと不安になったことは覚えています。お店もずいぶんつぶれたし、変わりました。
まあ、シナリオ・センターがこうして保っていられること自体奇跡のようなものなのですが、やはり人と人が接しないこと、マスクに覆われていたことって、ずいぶんと人心を変えてしまったような気がします。
この3年のコロナでのツケは完全に回ってきており、コミュニケーションの取り方がみんな下手になっています。
不寛容なのもこのせいだと思います。
表情が見えない、ゆっくりリアルで話ができないことが人間性にまで及んでいくとは考えもしないことでした。
混雑は嫌だけれど、楽し気に街を歩き、おしゃべりをできるって素敵なことなんですね。できなくなって始めて知りました。
シナリオ・センターでも、講座やゼミで、それぞれの想いをみんなでぶつけ合ってほしいです。
お互いをリスペクトし、認め合いながら、互いの意見を交換できることを大事にしていきたいと思います。

ノベライズ

出身ライターで小説家の国井桂さんが、映画のノベライズをだされました。
5月19日に公開される映画「宇宙人のあいつ」（朝日文庫刊）
コメディで、しかも宇宙人が主人公なので、ノベライズがなかなか難しいシナリオだったとは思うのですが、さすがノベライズの名手国井さん、うまい！

国井さんは、岡田惠和さんのドラマ、映画のノベライズをたくさん書いていらっしゃいます。
何度もご紹介したと思いますが、「NHK連続テレビ小説　ひよっこ」※上下巻「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「雪の華」「そして、生きる」「セミオトコ」「５つの歌詩（うた）」「にじいろカルテ ※コミカライズ・構成」等々岡田惠和さんの世界観を余すところなく小説に表現できるのは国井さんのほかにはいらっしゃらないと思うほど素晴らしいノベライズをされます。
もちろんほかのノベライズもですが。まさに原作本のよう。
映画やドラマのノベライズって、殆どがあらすじ本みたいなのが多いのですが（失礼！）、国井さんのノベライズは全く違う、レベルが違うのです。

この「宇宙人のあいつ」めちゃ面白く泣ける。
映画では、主役の4人兄弟妹は、中村倫也さん、伊藤沙莉さん、日村勇紀さん、柄本時生さん。
この4人のキャラクターがいきいきと、映像が目に浮かぶように描かれています。
映画はこれからなので何とも言えませんが、この本だけ読んだら、映画はとても面白いのだろうなぁと。
公開前に、ノベライズが出された意味がよくわかります。
読者は軒並み映画館へと動員されます。(笑)　国井さんすごい！