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子ども動画祭2023/他校の作品も観る・観てもらえる場

子ども動画祭2023/他校の作品も観る・観てもらえる場

学校の授業で動画やショートムービーを作ったら、できるだけ多くの人に観てもらいたいですよね。
ほかの人の作品も、観てみたいですよね。
ということで、今回で2度目となる「こども動画祭 2023」を開催。

こども動画祭とは、シナリオ・センターが実施している出前授業「キッズシナリオ」でお伝えしたことをもとにシナリオ&動画作りをされた学校から参加校を募り、オンラインで完成作品の上映をする、というもの。

昨年実施したところ、「他の学校の生徒さんが作った作品を観ることができて勉強になった!」「いろいろな人に感想をもらえて嬉しかった!」と参加校の皆さまに喜んでいただけました()。そこで今年も開催することに。

前回の模様はこちらで。
「子ども動画祭開催/観客の反応を知る事も動画作りでは大切」

今回、参加してくださったのはこちらの3校の皆さん。
・小田原私立 桜井小学校 6年生
・横浜市立 汐入小学校 5年生
・兵庫県三田市立 学園小学校 4年生

当日は、キッズシナリオ担当の新井と田中が司会進行役を担当。
その模様を広報の齋藤がリポートいたします。

小田原私立 桜井小学校 6年生の皆さん
「冬休みを使って作るのが大変だったけど、褒めてもらえて嬉しかった!」

小田原私立 桜井小学校の皆さんは、小田原市が“SDGs未来都市”ということもあり、SDGsをもとにした4本のショートムービーをグループに分かれて制作。

――上映前には、各作品の代表者に「作品のねらい」を発表してもらいました。

1本目は『ガラスの世界』。

〇生徒さん:私たちの動画は地球温暖化をテーマに制作しました。映画をマンガのようなコマ割りにした動画にしました。他にもストーリーに工夫があるのでそこに着目してご覧ください。

――2本目は『マイ タイトル』。

〇生徒さん:私たちのグループはジェンダー平等についてのドラマを作りました。ジェンダー平等の中でも「男の子だから」「女の子だから」という差別を少しでも少なくしようと思い、取り組みました。私たちのグループは撮影をするとき、カメラを一度も止めずに、全部繋げて撮るという“ワンカット”に挑戦しました。メンバーが8人しかいない中でワンカットで撮影するのはとても難しかったです。また、時間内に収めるのがすごく難しくて、シナリオを何回も何回も書き直しました。

――3本目は『kotoba~言葉は人を傷つける~』。

〇生徒さん:自分たちの動画は、「生きやすい社会」ということをテーマにシナリオを制作しました。この作品を作るとき、何度も何度も納得のいくまで撮り直しをしましたが、納得のいく撮影をするのがなかなか難しく、編集にもかなり苦戦しました。SNSに投稿した書き込みが原因で、投稿した家族が崩壊していく様子をご覧ください。

――4本目は『初めの一歩~Many a little makes a mickle~』。

〇生徒さん:私たちの班では「キレイな海を保とう」というテーマで動画を作成しました。人物・小物・背景すべて、紙を切って作り、それを“コマ撮り”で撮影しました。画像の枚数は1500枚ほど。切り絵ならではの映像をぜひご覧ください。
――上映後は、他校の皆さんからの感想タイム。

<兵庫県三田市立 学園小学校 皆さんの感想>
・特に、切り絵のコマ撮りの作品がすごいと思いました。
・時間をかけて丁寧に編集しているところがすごいと思います。
・見入ってしまうほどいい動画だと思いました。

<横浜市立 汐入小学校 皆さんの感想>
・作品ごとに編集の仕方が異なっていて面白かったです。
・本当のドラマみたいで完成度が高かった。音もすごく良かったです。
・動画にはいろいろな伝え方があるということが分かりました。

――他校の感想を受けて、「シナリオを何回も書き直して大変だったけど、完成できて良かったと思いました」「最初、作り始めたときは、うまくいくかなと思っていたけど、出来て良かったです」「冬休みを使って作るのが大変だったけど褒めてもらえて嬉しかったです」と“感想の感想”をコメントしてくれました。

完成度の高さに、新井も田中もビックリ。

〇田中:どの作品も発想が素晴らしい。「セリフで言わずにシーンで見せていく」ということもできているし、動画を見終わった後の“余韻”についてもちゃんと考えて作られているのが分かります。主人公に共感・感情移入できるし、「こういう問題について自分も考えなきゃな」と思わせてくれる。4本すべて、作り手が伝えたいことが、観る側にきちんと伝わる動画になっていたと思います。

▼このショートムービーはこうして生まれた!
キッズシナリオの模様はこちらの記事で↓
「SDGsを題材に動画作りに挑戦」

横浜市立 汐入小学校 5年生の皆さん
「頑張って作ったので、感想をもらえて嬉しい!」

横浜市立 汐入小学校の皆さんは、地域のお店のPR動画を制作。お総菜屋さん、お肉屋さん、駄菓子屋さん、お菓子屋さん、お米屋さん、魚屋さん、公民館のような施設、の計7ヶ所の紹介を通して、町の魅力を伝えるというもの。

――上映前、今回の動画について、こう話してくれました。

〇生徒さん:僕たちは “総合的な学習の時間”に、町の活性化をするという目的で、自分たちが住む汐入の町のPR動画を作りました。冒頭、3人の転校生が5年1組に転校してきます。その転校生たちのためにクラス全員でお店や施設の紹介をする、というドラマ風に作りました。テロップや効果音も自分たちで編集をして入れました。16分と少し長いですが、ぜひ楽しんでご覧ください。

――上映後は、他校の皆さんからの感想タイム。

<小田原私立 桜井小学校 皆さんの感想>
・いろいろなところに取材に行ったり、テロップや吹き出しを入れたりしていて、すごいと思いました。
・とても面白い展開で、カメラと出演者との動きが息ピッタリだった!
・ロケに行くことを自分たちも取り入れたいと思いました。

<兵庫県三田市立 学園小学校 皆さんの感想>
・お店の許可をとって取材をしていて、すごいと思いました。
・お店の紹介がすごく分かりやすかったです。
・お店の紹介を通して町の紹介にもなっていてすごく良かったです。

――他校の感想を受けて、「7軒のお店・施設に取材するのは大変だったけど、褒めてもらえて良かったです」「セリフを覚えるのが大変だったけど、褒めてもらえて良かったです」「頑張って作ったので、感想をもらえて嬉しかったです」と、ZOOMの画面に映る皆さん、とっても嬉しそうにしています。

汐入小学校のキッズシナリオを担当した新井は、上映中、「すごい!すごい!」を連発。

〇新井:授業したとき、7つの動画を1つに繋げるということは聞いていたけど、町のことを知らない転校生に紹介するという設定にしたことで、テンポよく、スムーズに1つの作品になっていましたね。違和感なく町のPRができていて、すごく良かったです!また、キッズシナリオで練習した撮影方法「アップ」と「ロング」の使い分けもうまくできていたし、テロップも効果的に入れることができていました。

▼このPR動画はこうして生まれた!
キッズシナリオの模様はこちらの記事で
「小学生が町の魅力をPR/動画を作る時の4つのポイント」 

兵庫県三田市立 学園小学校 4年生の皆さん
「みんなに観てもらえて良かった!」

――学園小学校 4年生の皆さんは、ユニバーサルデザイン()、身近なバリアフリー、盲導犬、点字、手話、車椅子、障がい者スポーツの大切を紹介するPR動画を作りました。
年齢・能力・状況などにかかわらず、できるだけ多くの人が使いやすいように、製品・建物・環境をデザインする、という考え方

なんと全員1人1本作ったとのこと。今回は代表の4本を上映。上映前に、代表者が動画で工夫したところを発表。

――1本目は車椅子の使い方について。

〇生徒さん:動画と写真を使って分かりやすい説明になるよう工夫しました。

――2本目はバリアフリーとユニバーサルデザインについて。

〇生徒さん:工夫したところは物語みたいに分かりやすく説明したところです。

――3本目は手話について。

〇生徒さん:クイズもいれて皆さんが楽しめるような動画になるようにしました。

――4本目はバリアフリーと点字について。

〇生徒さん:写真やイラストを入れて作ったので、その点も注目してください。

――上映後は他校からの感想タイム。

<横浜市立 汐入小学校 皆さんの感想>
・イラストがあったので楽しみながら観ることができました。
・車椅子のことを詳しく知ることができて良かったです。
・助けあっていかなければいけないんだな、と感じました。
・手話のことを詳しく教えてくれて、クイズもすごく為になりました。

<小田原私立 桜井小学校 皆さんの感想>
・以前、学校で手話を習ったことがあったけど覚えられなかった。でもまた覚えたいと思いました。
・1人1本作ったというのがすごい。自分たちの場合は6人で作ったけど大変だったので。
・クイズを入れているところもいいなと思いました。

――これらの感想を受けて、「(他の2校の)どの動画もすごかったので、自分たちの動画を褒めてもらえて嬉しかったです」「作るの大変だったけど、みんなに観てもらえて良かったです」とニコニコ。

上映中、クイズコーナーでは新井と田中も挑戦。当たったら「あー!!」、外れても「あー……」と大盛り上がり。「勉強になるねぇ」と感心しきりでした。

〇新井:「福祉」がテーマの動画、と聞くと、ちょっと「難しそうかな」って思うかもしれないけれど、写真と動画を組み合わせたり、イラストで構成したり、クイズをいれたり、そういった工夫をしていることで、すんなりと内容が頭に入ってきましたよね。福祉に関することだけでなく、「観る人のことをよく考えて作った」ということもすごく伝わりました。

▼このPR動画はこうして生まれた!
キッズシナリオの模様はこちらの記事で
「福祉の大切さを伝える動画作り」 

モノづくりを通して“人の気持ちを考える力” も鍛える

*

子ども動画祭2023/他校の作品も観る・観てもらえる場

○新井:どの作品も本当に素晴らしかったです!キッズシナリオでお伝えした、シナリオの表現技術が随所に盛り込まれていて、本当に驚きました。

〇新井:最後に、動画作りで大切なことをお伝えしたいと思います。シナリオを書いているときは登場人物の気持ちを、撮影しているときはクラスの仲間の気持ちを、自然と意識しながら取り組んだんじゃないかなと思います。良い作品を作ることも勿論大切なことですが、モノづくりを通して、「人のことを考える」ということもすごく大切。皆さんも、今回の動画制作を通じて感じていただけたのではないかなと思います。

〇田中:こういったことも大切にしながら、これからもまた是非、シナリオや動画を作っていってくださいね!

――ZOOMの画面に映る皆さんから「ありがとうございました!」という声が。

元気よくバイバイして、無事終了となりました。

*     *     *

3校の皆さんから「冬休みを使って作るのが大変だったけど、褒めてもらえて嬉しかった!」「頑張って作ったので、感想をもらえて嬉しい!」「みんなに観てもらえて良かったです」と言っていただけて、新井も田中も大変喜んでいました。

学校でPR動画やショートムービーを作った場合、校内や地域で上映する以外の“発表の場”は、なかなかないですよね。ですので、この「こども動画祭」が、より多くの人に観てもらえて、なおかつ、他の学校の生徒さんの作品も観て意見交換できる“交流の場”にもなれば、と思っております。

キッズシナリオでは、授業後もこのようなカタチで創作のサポートをさせていただいております。今回の模様をご覧いただいて、ご興味をもたれた学校の先生方や教育関連のお仕事をされている方は、お気軽にシナリオ・センターまでお問い合わせください。

※ご参考までにこちらもご確認ください。

=今回の概要==============

・サービス名:「こども動画祭2023」
・目的:作った動画の共有
・対象:キッズシナリオ参加校
・時間:約2時間
▼GIGAスクール対応プログラム 「Kids Scenario」詳細
https://sites.google.com/view/kids-scenariocenter/home 

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その他、キッズシナリオの模様はこちらのページ「コミュニケーション力 を上げるシナリオ研修 事例まとめ」もご覧ください。

※小説・作文・短歌・映像等、創ることが好きな小学生・中学生はぜひ挑戦を!
「小学生・中学生対象 創作コンクール一覧」

キッズシナリオについて:出前授業やオンライン創作クラス「考える部屋」

■出前授業
シナリオ・センターは、1970年創立。優秀なシナリオライター・脚本家、プロデューサー、ディレクターの養成を目的に創設以来、700名以上の脚本家や小説家が誕生しています。2010年から「日本中の人にシナリオを書いてもらいたい」という思いから、小中学校への出前授業として『キッズシナリオ』プロジェクトを開始。創作を楽しみながら、想像力と表現力が身つくカリキュラムを提供しています。
>>こちらの動画をご覧ください。

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